2011-11-25(Fri)
小説・さやか見参!(113)
さやかを追って宙に跳んだ青忍者達だったが所詮は下忍、勝負になるはずもない。
4人は空中で強烈な一撃をくらい、無様に地面に激突した。
1人はみぞおちを、1人は喉を、後の2人は眉間を押さえて呻いている。
跳躍のわずかな間に、しかも不安定な姿勢で、さやかは各々の急所に攻撃を食らわせたらしい。
おまけに4人は刀まで奪われている。
倒れている下忍の中にさやかが着地した。
と同時に、4人の足の間に奪われた己の刀が突き刺さる。
『ひっ、ひぃぃ~っ!』
危うく股間をかすめた刃に下忍達は一様に後退った。
さやかはにやりと笑う。
『そこの急所は狙わないでやったんだから。優しいでしょ?』
青忍者はそれぞれ地面に刺さった刀を抜いたが、それを再び構える事はなかった。
すでに戦意を喪失しているのだ。
『帰ってイバラキに伝えなさい、巻き物は諦めた方がいいって』
さやかが冷たく言い放つ。
『ひぃっ』
情けない声をあげて下忍が逃げだそうとした。
そこへ、
『その必要はない』
聞き覚えのある低い声が、樹々の中に響いた。
さやかが身構える。
腰の引けた下忍のうしろで竜巻のように落葉が舞い上がった。
青忍者の装束がばたばたとなびく。
その風が収まった後に現われたのはやはり、銀色に輝く左腕を持った鬼であった。
4人は空中で強烈な一撃をくらい、無様に地面に激突した。
1人はみぞおちを、1人は喉を、後の2人は眉間を押さえて呻いている。
跳躍のわずかな間に、しかも不安定な姿勢で、さやかは各々の急所に攻撃を食らわせたらしい。
おまけに4人は刀まで奪われている。
倒れている下忍の中にさやかが着地した。
と同時に、4人の足の間に奪われた己の刀が突き刺さる。
『ひっ、ひぃぃ~っ!』
危うく股間をかすめた刃に下忍達は一様に後退った。
さやかはにやりと笑う。
『そこの急所は狙わないでやったんだから。優しいでしょ?』
青忍者はそれぞれ地面に刺さった刀を抜いたが、それを再び構える事はなかった。
すでに戦意を喪失しているのだ。
『帰ってイバラキに伝えなさい、巻き物は諦めた方がいいって』
さやかが冷たく言い放つ。
『ひぃっ』
情けない声をあげて下忍が逃げだそうとした。
そこへ、
『その必要はない』
聞き覚えのある低い声が、樹々の中に響いた。
さやかが身構える。
腰の引けた下忍のうしろで竜巻のように落葉が舞い上がった。
青忍者の装束がばたばたとなびく。
その風が収まった後に現われたのはやはり、銀色に輝く左腕を持った鬼であった。
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