2011-11-18(Fri)
アクションへの道(295)
さて、
『死の危険性』
すら感じさせるショーが始まりました。
ショー自体はスムーズに進みました。
もちろんキツいんですけど、ここまではいつもの風景です。
ちなみに…
ヒーロー物のマスクは着脱が楽なので、ちょっとした時間でも外して呼吸を整える事が出来ます。
しかしメルヘン系のマスクはそうはいきません。
着けるのに時間がかかってしまうので、短い休憩だとマスクを外せないんです。
呼吸もままならずぐったりとしているキャラクター達…
5人のマスクの中からゼーハーと荒い息づかいが聞こえます。
そして歌のコーナーが始まりました。
すっくと立ち上がるキャラクター達。
可愛らしく、元気に、手を振りながらステージに駆け出していきます。
自分達の苦しさなんて客席の子供達には関係ない。
当たり前ですが、それを見せるワケにはいかないんです。
オープニングテーマのダンスが始まりました。
素敵な歌声と、キャラクターの可愛く激しいダンスに子供達も盛り上がります。
曲が終わり、一旦ステージからハケるキャラクター達。
ダンスの勢いのままステージを去ります。
そして…
子供達から見えない位置に来ると全員が倒れ込みました。
呼吸がほとんど出来ない状態で元気に踊りきったんです。
『ダンス1曲ぐらいで…』
と思う方もいるかもしれません。
しかし着ぐるみでのダンスは、常人が想像も出来ないぐらいキツいんです。
断言しましょう。
『プロのスーツアクター』の動きを『着ぐるみ未経験』者が真似る事は不可能です。
だから、ここで僕が彼女達のキツさを説明したって、普通の方には理解してもらえないと思います。
『自分達が経験した事ないぐらいキツいんだな』
と思って読んでみて下さい。
ステージ裏に5人のキャラクターが倒れています。
さっきまで元気に、可愛く踊って、子供達に手を振っていた女の子達です。
この苦しさの中で子供達の夢を壊さない演技を続けていたのです。
僕は、
長年キャラクターショーの現場にいましたが、
この時の光景を見て、
『まるで地獄絵図だ…』
と本気で思いました。
女の子5人が、
可愛いキャラクターの姿で、
死人のようにあちこちに倒れ込んでいる。
身動きも出来ず、
ただヒューヒューゼェゼェと酸素をむさぼり、
激しく背中を波打たせている。
息をする為にはマスクを外さねばならないが、
今それは許されない。
そして、次のダンスが始まろうとしている。
リーダーの女の子が立ち上がりました。
『お前達大丈夫かぁ!』
叫ぶように声をかけます。
4人は返事をしようにも動けません。
リーダーは酸素のスプレーを手に取ると、1人1人に駆け寄り、マスクの中に酸素を噴射し、
『あと1曲だけ我慢しろ!』
『もう少しや!頑張れ!』
と声をかけます。
もちろんリーダーだって動けないほどキツいし、自分だって酸素が欲しいでしょう。
でも、
自分は後回しなんです。
みんなを励ます事もリーダーの務めだから。
みんなはそのリーダーの気持ちに応えようと、ヨロヨロ立ち上がりました。
『大丈夫です!』
『頑張ります!』
そしてエンディングテーマが流れると…
彼女達はまた、元気に、可愛らしくステージに飛び出していったのです。
その時のダンスは本当に可愛く楽しそうで…
子供達も夢中になって振り付けを真似していました。
僕はその光景を見て、ボロボロと泣いてしまいました。
アクターがどんなにキツいか、
どんなに努力してるかなんて一切見せず、
ただキャラクターとして子供を喜ばせる。
これがプロのアクターだ。
そんな基本的な事を、後輩の女の子達が身をもって体現してくれている。
すごい。
お前達はすごいな。
こんな事があってから、僕は改めて
『本当のプロ』
として頑張ろうと誓ったのです。
彼女達に負けないように。
『死の危険性』
すら感じさせるショーが始まりました。
ショー自体はスムーズに進みました。
もちろんキツいんですけど、ここまではいつもの風景です。
ちなみに…
ヒーロー物のマスクは着脱が楽なので、ちょっとした時間でも外して呼吸を整える事が出来ます。
しかしメルヘン系のマスクはそうはいきません。
着けるのに時間がかかってしまうので、短い休憩だとマスクを外せないんです。
呼吸もままならずぐったりとしているキャラクター達…
5人のマスクの中からゼーハーと荒い息づかいが聞こえます。
そして歌のコーナーが始まりました。
すっくと立ち上がるキャラクター達。
可愛らしく、元気に、手を振りながらステージに駆け出していきます。
自分達の苦しさなんて客席の子供達には関係ない。
当たり前ですが、それを見せるワケにはいかないんです。
オープニングテーマのダンスが始まりました。
素敵な歌声と、キャラクターの可愛く激しいダンスに子供達も盛り上がります。
曲が終わり、一旦ステージからハケるキャラクター達。
ダンスの勢いのままステージを去ります。
そして…
子供達から見えない位置に来ると全員が倒れ込みました。
呼吸がほとんど出来ない状態で元気に踊りきったんです。
『ダンス1曲ぐらいで…』
と思う方もいるかもしれません。
しかし着ぐるみでのダンスは、常人が想像も出来ないぐらいキツいんです。
断言しましょう。
『プロのスーツアクター』の動きを『着ぐるみ未経験』者が真似る事は不可能です。
だから、ここで僕が彼女達のキツさを説明したって、普通の方には理解してもらえないと思います。
『自分達が経験した事ないぐらいキツいんだな』
と思って読んでみて下さい。
ステージ裏に5人のキャラクターが倒れています。
さっきまで元気に、可愛く踊って、子供達に手を振っていた女の子達です。
この苦しさの中で子供達の夢を壊さない演技を続けていたのです。
僕は、
長年キャラクターショーの現場にいましたが、
この時の光景を見て、
『まるで地獄絵図だ…』
と本気で思いました。
女の子5人が、
可愛いキャラクターの姿で、
死人のようにあちこちに倒れ込んでいる。
身動きも出来ず、
ただヒューヒューゼェゼェと酸素をむさぼり、
激しく背中を波打たせている。
息をする為にはマスクを外さねばならないが、
今それは許されない。
そして、次のダンスが始まろうとしている。
リーダーの女の子が立ち上がりました。
『お前達大丈夫かぁ!』
叫ぶように声をかけます。
4人は返事をしようにも動けません。
リーダーは酸素のスプレーを手に取ると、1人1人に駆け寄り、マスクの中に酸素を噴射し、
『あと1曲だけ我慢しろ!』
『もう少しや!頑張れ!』
と声をかけます。
もちろんリーダーだって動けないほどキツいし、自分だって酸素が欲しいでしょう。
でも、
自分は後回しなんです。
みんなを励ます事もリーダーの務めだから。
みんなはそのリーダーの気持ちに応えようと、ヨロヨロ立ち上がりました。
『大丈夫です!』
『頑張ります!』
そしてエンディングテーマが流れると…
彼女達はまた、元気に、可愛らしくステージに飛び出していったのです。
その時のダンスは本当に可愛く楽しそうで…
子供達も夢中になって振り付けを真似していました。
僕はその光景を見て、ボロボロと泣いてしまいました。
アクターがどんなにキツいか、
どんなに努力してるかなんて一切見せず、
ただキャラクターとして子供を喜ばせる。
これがプロのアクターだ。
そんな基本的な事を、後輩の女の子達が身をもって体現してくれている。
すごい。
お前達はすごいな。
こんな事があってから、僕は改めて
『本当のプロ』
として頑張ろうと誓ったのです。
彼女達に負けないように。
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