2011-10-21(Fri)
アクションへの道(281)
まぁAちゃんのドタキャンの話はさておいて…
山吹さやか役に後輩のYちゃんを迎えての、初めての忍者ショーが終了しました。
手応えを感じた僕は、
『次のショーが決まったら、またお願いしてもいいかなぁ?』
と、Yちゃんに打診してみました。
すると
『いや…ちょっと…』
と、明らかな拒否の姿勢。
『えぇーっ、なんでーっ!?』
Yちゃんの山吹さやかは僕のイメージにピッタリだったので、この返事はショックでした。
話を聞くと、一番の原因は
『素面(すめん)である事』
のようでした。
『素面』とは何ぞや?
素面とは、自分の顔を晒して演技をする事です。
一般的な俳優業を基準に考えれば極々当たり前なんですけどね。
しかし、僕やYちゃんのいるキャラクターショーの世界ではほとんど経験しないものなんです(キャラクターはお面を被っているから)。
Yちゃんは慣れない素面に戸惑ったようでした。
キャラクターを演じていると、心ない子供が
『オマエ人間だろ!』
『ニセモノだろ!』
なんて言ってくる事があります。
こんなのはキャラクターのアクターなら慣れてるし、当然Yちゃんだって慣れっこです。
しかし…
山吹さやかで、
素面の状態で同じ様な事を言われたら、
『キャラクターではなく自分(Yちゃん本人)が野次られてる』
気持ちになった、のだそうです。
キャラクターの時なら何を言われてもキャラクターとして受け止められるけど…
それはコスチュームというバリヤーの力なんですけど…
バリヤーがない素面の状態では、子供達の悪意が自分に直接ぶつかってくる感じがしたのだそうです。
だから
『素面のキャラクターはちょっと…』
という返事になったようでした。
『Yちゃん、役者志望じゃなかったの!?』
そもそも僕が、さやか役をYちゃんにお願いしたのは、Yちゃんが役者志望だったからなのです。
役者を目指しているなら顔を出しての演技にも熱心に取り組んでくれるかも、と思ったからなのです。
でも結局は素面であるプレッシャーに、
キャラクターの威を借りず自分の力で演じるプレッシャーに負けてしまった。
もしかしたら
『それは山吹さやかという無名のマイナーキャラを演じているからであって、テレビで普通の役を演じるならプレッシャーにも負けない!』
と思っていたかもしれませんが…
もしそうだとしたら、
甘い!
『役によっては』
『状況によっては』
なんて条件付きでしか演じる自信がないなら役者なんて無理ちゃうん?
僕は役者をやった事がないんで偉そうな事は言えないけど、
『甘いんじゃないかなー』
と思ったのです。
キャラクターから役者への転身は、僕らが思うよりずっと難しいんでしょうね。
だから僕は、役者の道へ進み活躍している仲間や後輩達を尊敬して止まないのです。
山吹さやか役に後輩のYちゃんを迎えての、初めての忍者ショーが終了しました。
手応えを感じた僕は、
『次のショーが決まったら、またお願いしてもいいかなぁ?』
と、Yちゃんに打診してみました。
すると
『いや…ちょっと…』
と、明らかな拒否の姿勢。
『えぇーっ、なんでーっ!?』
Yちゃんの山吹さやかは僕のイメージにピッタリだったので、この返事はショックでした。
話を聞くと、一番の原因は
『素面(すめん)である事』
のようでした。
『素面』とは何ぞや?
素面とは、自分の顔を晒して演技をする事です。
一般的な俳優業を基準に考えれば極々当たり前なんですけどね。
しかし、僕やYちゃんのいるキャラクターショーの世界ではほとんど経験しないものなんです(キャラクターはお面を被っているから)。
Yちゃんは慣れない素面に戸惑ったようでした。
キャラクターを演じていると、心ない子供が
『オマエ人間だろ!』
『ニセモノだろ!』
なんて言ってくる事があります。
こんなのはキャラクターのアクターなら慣れてるし、当然Yちゃんだって慣れっこです。
しかし…
山吹さやかで、
素面の状態で同じ様な事を言われたら、
『キャラクターではなく自分(Yちゃん本人)が野次られてる』
気持ちになった、のだそうです。
キャラクターの時なら何を言われてもキャラクターとして受け止められるけど…
それはコスチュームというバリヤーの力なんですけど…
バリヤーがない素面の状態では、子供達の悪意が自分に直接ぶつかってくる感じがしたのだそうです。
だから
『素面のキャラクターはちょっと…』
という返事になったようでした。
『Yちゃん、役者志望じゃなかったの!?』
そもそも僕が、さやか役をYちゃんにお願いしたのは、Yちゃんが役者志望だったからなのです。
役者を目指しているなら顔を出しての演技にも熱心に取り組んでくれるかも、と思ったからなのです。
でも結局は素面であるプレッシャーに、
キャラクターの威を借りず自分の力で演じるプレッシャーに負けてしまった。
もしかしたら
『それは山吹さやかという無名のマイナーキャラを演じているからであって、テレビで普通の役を演じるならプレッシャーにも負けない!』
と思っていたかもしれませんが…
もしそうだとしたら、
甘い!
『役によっては』
『状況によっては』
なんて条件付きでしか演じる自信がないなら役者なんて無理ちゃうん?
僕は役者をやった事がないんで偉そうな事は言えないけど、
『甘いんじゃないかなー』
と思ったのです。
キャラクターから役者への転身は、僕らが思うよりずっと難しいんでしょうね。
だから僕は、役者の道へ進み活躍している仲間や後輩達を尊敬して止まないのです。
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