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2011-08-19(Fri)

アクションへの道(254)

実際のところ、

『まったく新しいもの』

を作り出す事はもはや不可能だと思います。

長い年月の中でほとんどのアイデアが出尽くしているからです。

それでも、『知っている』と『知らない』とでは、天と地ほどの差があるのです。

かつて僕はショーの台本を書いていました。

パッケージだけでも30本は書いたのではないでしょうか(しゃべりショーの台本を入れればもっとあります)。

キャラクターショーは決まり事が多い(※)ので、おのずとパターンも決まってきます。

※最後はヒーローが勝つ
※子供に分かる内容
※主人公が死んではいけない
※1話完結
※アクションシーンがある

などなど。

そうなると、『全く新しいパターン』を作り出すのは無理だと気付くワケです。

先輩方の話を聞いてみると、同じようなストーリーはほとんどやってるみたいだし。

しかし、先輩方の経験談を聞かない、
ショーの歴史を紐解かない、
経験の浅い後輩達は、そこに気付かないんですね。

初めて台本を書く事になったある後輩は僕に言いました。

『斬新なアイデアを思い付きました!
ヒーローと怪人の身体が入れ替わるんです!』

…いやいや、キャラクターショーではありきたりだから。

他の後輩はこう言います。

『敵に操られてヒーロー同士が戦うんです!
新しいでしょ!?』

新しいでしょ!?と言われても、

『使い古されてるでしょ!?』

としか答えようがありません。

アクションに関してもそうです。

もともと実戦的な武術があり、

それを様式的な立ち回りにして、

様式美が追求されて、

革新派がリアルな殺陣を生み出して、

舞台の殺陣、映画の殺陣、テレビの殺陣などがそれぞれ発展して、

時代劇の殺陣だけでなく現代殺陣も完成されていき、
それらを応用してヒーローアクションが生まれて。

ヒーローアクションも、様式美が入っていたり、

剣劇の影響が見てとれたり、

様式美を廃してみたり、

ボディアクションが主流になってみたり、

いろんな流れがあって現在に繋がっているのです。

それらを知らずに

『すっげぇ新しいアクションを考えました!』

と言ったところで、

『それ、30年前に流行った殺陣だよ!』

なんて事になりかねないのです。

プロの殺陣師、アクション監督は、そういった事を踏まえて新しいものを作ろうとしているんです。

だから本物のプロは研究に余念がない。

僕もまだまだ全然研究不足ですが、

『新しいものを作る為には、古いものを研究する事が必要である』

という事を、ほんの少しでも後輩達に知ってもらえればな、と思いながらブログを書いてたりするのです。


つづく。
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プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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