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2011-07-19(Tue)

アクションへの道(235)

S君と僕はお互い新人の頃からの仲間で、
時折ケンカしながらも深く付き合ってきました。

なのでお互いの事は嫌と言うほど分かるのです。


『あんたに出来るハズがない』

『あんたにはそんな技術はない』

『あんたは努力もしていない』

『あんたに人を魅き付けるカリスマはない』

『俺達抜きで何かやれると思うんならやってみろ』

そう彼が言ったとしたら、それは間違いない真実なのです。

確かに僕が責任を持って団体を引っ張るなんて無理かもしれない、

アクターとして大した技術もない、

人並み以上の努力をしてきたと胸を張れる事もない、

先輩にも後輩にも嫌われてきた僕にカリスマがあろうハズがない、

そんな僕が1人ぼっちで何をやれる?

これは本当にそうなんですよ。

自覚があるんです。

自分でもそう思ってるんです。

やっぱりS君は俺の事分かってるなぁ~って感じです。

そして、

僕も同じようにS君の気持ちが分かります。

『俺はかなり動けるぜ!』

『俺は努力してきたぜ!』

『俺にはカリスマ性があるぜ!』

『だからあんたには俺が必要なんじゃないの!?』

彼はそう言いたかったハズなんです。

これは間違ってないという自信があります。

『俺にはあんたが必要なんだ!一緒にやろうぜ!』

と言われたかったハズなんです。

しかし…


僕はあえてS君の言葉を叱咤激励だと解釈する事にしました。

彼の言葉を裏返せば、今までの僕は、

『大した事など出来ない』

『技術もない』

『努力もしていない』

『人を魅き付ける魅力もない』

『仲間がいなければ何も出来ない』

と思われるような人間だったワケです。

S君が僕を見てそう思っていたのならそれは間違いないでしょう。

ならば僕は成長しなければいけない、と、この時にそう思ったのです。

確かに目を見張るような技術はない。

だったら今出来る事の精度を上げて説得力を持たせよう。

人並み以上の努力はしてこなかった。

努力はやろうと思えばこれから出来る。

カリスマ性を身に付ける事は出来ないだろう。

でもせめて人との関わりを大切にしよう。

そうして、今までの仲間に頼らなくても何か出来る(と思ってもらえる)自分になろう。

S君の厳しい言葉がなかったら、僕はここまで考えなかったでしょうね。

嫌味や皮肉ではなく、僕はS君に本当に感謝しています。

そして、感謝しているからこそ彼と一緒にはやらない事に決めたのです。

もしここで

『あんたが必要だ。一緒にやろう』

と言ってしまえば、団体の活動も、僕も、S君まで駄目になってしまう。

ぬるま湯のような関係を維持する為に将来を棒に振る事はない。

僕がやるべきなのは、自力で団体の活動を成功させ、S君に

『いやぁ、見直したわ』

と言わせる事、だと思いました。

それが我々の成長に繋がるんだと、そう思ったのです。

これからしばらくS君とは訣別する事になりましたが、これが武装設立のきっかけの1つになった事は間違いありません。
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プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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