2011-07-18(Mon)
アクションへの道(234)
S君は僕に言いました。
『あんたは周りの人間を駒として使おうとしている。
俺は駒として動くのは嫌だ』
その通り。
僕は優秀な駒が欲しいと思っていました。
しかしそんなのは当たり前です。
僕は、組織を動かすのは駒なんだと思っています。
例え僕が自分のチームを作ったとしても、その中においては僕も駒の1人に過ぎないのです。
おそらくS君は『使う者』と『使われる者』という分類しか思い浮かばなかったのでしょう。
もちろん『使う者』と『使われる者』に分かれるのは間違いないのですが、僕の考えるそれと、S君の考えるそれとでは大きな隔たりがあるように感じました。
しかし、それについて詳しく説明するのはやめました。
S君は身体能力の高いアクターですが、言ってしまえばアクターとしての経験しかない、
それだけならば結局『駒』になるしかないのですから。
そして彼はアクターとして、『やりたい事はやる』『やりたくない事はやらない』という信念を貫いてきました。
この飲み会の数年前、僕とS君が一緒にショーをした時の話です。
その時チームリーダーだった僕はメンバーのみんなに言いました。
『子供達を盛り上げる為にショーの最後にダンスをやりたい』
それを聞いたS君は即答で
『俺は踊らんよ。俺以外でやって』
と言い、結局ダンスは中止しました。
少なくとも僕が運営するチームでこんな事があっては困るのです。
メンバーの意見を尊重しないワケじゃないのですが、ベストと思える指針だけは僕が決めなくちゃいけないんです。
これを受け入れられないメンバーは、駒としても使えないのです。
僕はS君と一緒にやるという可能性を捨てました。
『うーん、それじゃ一緒にやるのは難しそうやね~。
お互いの考え方もあるし仕方ないか』
僕はやんわりと拒絶しました。
しかしS君を慕う後輩達は
『内野さん、Sさんと一緒にやりたいなら一緒にやろうって素直に言えばいいじゃないですか』
なんて言ってきます。
本当は一緒にやりたいのに僕がS君に頭を下げる事が出来ない、と思ったみたいでした。
いや、本気で断ってるんだけど。
僕と彼が一緒にやれば運営に支障が出る事は分かるもの。
しかしS君はかなり傷ついたようでした。
言葉はかなり悪いので申し訳ないですが、彼は根拠のないプライドを支えに生きているのです。
『俺は何か出来るハズ』
『俺は必要とされてるハズ』
そう思いたい彼は僕から
『あんたと一緒にやりたいんだ!
一緒にやろう!!』
と言われたかったに違いありません。
でもチームを作ろうとしている僕は、そんな軽はずみな事を言える立場じゃなかったんです。
彼は言いました。
『あんたに出来るハズがない』
『あんたにはそんな技術はない』
『あんたは努力もしていない』
『あんたに人を魅き付けるカリスマはない』
『俺達抜きで何かやれると思うんならやってみろ』
かなりの批判を受けたのですが、僕は『悔しい』とは思いませんでした。
腹が立つ事もありませんでした。
これはS君の負け惜しみであると同時に僕の真実だったからです。
『あんたは周りの人間を駒として使おうとしている。
俺は駒として動くのは嫌だ』
その通り。
僕は優秀な駒が欲しいと思っていました。
しかしそんなのは当たり前です。
僕は、組織を動かすのは駒なんだと思っています。
例え僕が自分のチームを作ったとしても、その中においては僕も駒の1人に過ぎないのです。
おそらくS君は『使う者』と『使われる者』という分類しか思い浮かばなかったのでしょう。
もちろん『使う者』と『使われる者』に分かれるのは間違いないのですが、僕の考えるそれと、S君の考えるそれとでは大きな隔たりがあるように感じました。
しかし、それについて詳しく説明するのはやめました。
S君は身体能力の高いアクターですが、言ってしまえばアクターとしての経験しかない、
それだけならば結局『駒』になるしかないのですから。
そして彼はアクターとして、『やりたい事はやる』『やりたくない事はやらない』という信念を貫いてきました。
この飲み会の数年前、僕とS君が一緒にショーをした時の話です。
その時チームリーダーだった僕はメンバーのみんなに言いました。
『子供達を盛り上げる為にショーの最後にダンスをやりたい』
それを聞いたS君は即答で
『俺は踊らんよ。俺以外でやって』
と言い、結局ダンスは中止しました。
少なくとも僕が運営するチームでこんな事があっては困るのです。
メンバーの意見を尊重しないワケじゃないのですが、ベストと思える指針だけは僕が決めなくちゃいけないんです。
これを受け入れられないメンバーは、駒としても使えないのです。
僕はS君と一緒にやるという可能性を捨てました。
『うーん、それじゃ一緒にやるのは難しそうやね~。
お互いの考え方もあるし仕方ないか』
僕はやんわりと拒絶しました。
しかしS君を慕う後輩達は
『内野さん、Sさんと一緒にやりたいなら一緒にやろうって素直に言えばいいじゃないですか』
なんて言ってきます。
本当は一緒にやりたいのに僕がS君に頭を下げる事が出来ない、と思ったみたいでした。
いや、本気で断ってるんだけど。
僕と彼が一緒にやれば運営に支障が出る事は分かるもの。
しかしS君はかなり傷ついたようでした。
言葉はかなり悪いので申し訳ないですが、彼は根拠のないプライドを支えに生きているのです。
『俺は何か出来るハズ』
『俺は必要とされてるハズ』
そう思いたい彼は僕から
『あんたと一緒にやりたいんだ!
一緒にやろう!!』
と言われたかったに違いありません。
でもチームを作ろうとしている僕は、そんな軽はずみな事を言える立場じゃなかったんです。
彼は言いました。
『あんたに出来るハズがない』
『あんたにはそんな技術はない』
『あんたは努力もしていない』
『あんたに人を魅き付けるカリスマはない』
『俺達抜きで何かやれると思うんならやってみろ』
かなりの批判を受けたのですが、僕は『悔しい』とは思いませんでした。
腹が立つ事もありませんでした。
これはS君の負け惜しみであると同時に僕の真実だったからです。
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