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2011-03-05(Sat)

アクションへの道(161)

テーマパークでのショーの話が続きました。

さて、昨年末にこのブログで

『カウントダウンのショーで後輩が腰骨をやっちまった』

って話を書いたのを覚えてるでしょうか。

実はこの話は繋がってるのです。

1998年、数ヶ月のショーをさせていただいた事が縁で、その年のカウントダウンに出演させてもらえる事になったのでした。

カウントダウンでは、立ち回りはアクターにお任せでしたが、全体的な演出は別の方が担当されていました。

そしてラスト、ステージから去って行くヒーロー…

このシーンの演出、その方と僕では全く逆だったのです。

僕は最初に歩いて後ろ姿を見せ、それから走り去っていたのですが、カウントダウンでは

『途中まで走って、最後はゆっくりと歩いて去って!』

と指示されました。


それは僕の解釈に反する!
そんな演出は受け入れられない!

演出の方はこう言います。

『リアルタイムで観てた俺の中では、彼(ヒーロー)のイメージは歩いて去って行く時の【背中の哀愁】なんだよ!それを表現してほしいんだ!』

僕は受け入れきれなくてしばらく戦いましたが、やはり演出家の指示なので従いました。

いま思えば全然受け入れられる演出なんですけどね。

僕は走り去る事で彼の孤独を表現しようとした。

演出家さんは歩かせる事で表現した。

どちらも同じ。

どちらかと言うと歩いた方が分かり易い。

意地を張らずに最初から言う事を聞けば良かったんですが…

実は僕が反対したのにはもう1つ理由があって…


本番、熱狂の内にショーはクライマックス。

最後に1人ステージに残った僕はポーズを決めて、階段を駆け上がります。

階段の上で立ち止まり、肩越しに客席を振り返って、余韻たっぷりに歩いて去って行きます。

上段からステージ後方に伸びた階段を降りて、ヒーローの姿はゆっくりと沈んで消えていきます。

よろよろ、よろよろと。

ん?

よろよろ?


実はこの階段、テーマパークのマスコットキャラクターに合わせて作られています。

マスコットキャラクターは足(靴)が大きいものがほとんどで、人間サイズの階段だと足が乗らないんですね。

おそらくこの時は一段の奥行きが通常の2倍近くあったのではないでしょうか。

人間サイズのヒーローが普通に1歩踏み出したらかかとが残ってしまいます。

ちょこちょこと歩くか、かなり大股で踏み出すか、どちらかにしなければ階段を降りる事が出来ません。

しかし、ちょこちょこ歩く背中に、やけに大股で歩く背中に哀愁を感じるでしょうか?

多分感じないと思います。

そう思って、出来るだけ気をつけながら普通を装って歩いたのですが…

よろよろ、よろよろ…

結局哀愁はありませんでした…

走ればごまかせたのになぁ…


演出は現場状況で変える事も必要!

とも思うし、

演出に応えてこそプロのアクター!

とも思うし、

1998年の締めに色々考えさせられたカウントダウンでした!!
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プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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