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2010-11-01(Mon)

アクションへの道(99)

こないだ後輩と話してて思い出した話…

これ昔書いたっけ??

色んな所で話してるからブログに書いたか書いてないかも分からなくなっちゃう。

まぁいいか。

書いてたらゴメンなさいよ。

上手くいかなかった仕事の話は書かない方がいいんだろうけど…

まぁそれもごめんなさいよ。

これは1994年…だったかな?

とある披露宴でのショーの話。

前年にとある披露宴で僕のしゃべりショーをさせていただいた所なぜか好評だったようで、そのショーを観て下さった方が

『我々の披露宴でも!』

と言って下さったようなのです。

僕は自分のしゃべりが評価されたようで嬉しくなり、

『よし!次も頑張るぞ~♪』

と張り切っていました。

しかしショーの数日前…
事務所の音響室から何やら声が…

『●●くん、●●さん、本当におめでとう!!』

『●●くん、●●さん、今こそ2人の愛のパワーを見せるんだ!!』


…あの~、これは…?

『今度の披露宴のパケを編集しよるったい』

えっ!?僕のしゃべりじゃないんですか!?

『ゲストをいじる所はオマエに任せるけど、前後のストーリーはパケでやる。』

えぇっ!全部しゃべりでいいじゃないですか!?

『まだオマエに任せるには早過ぎる』



…とまぁこんな感じで、

当時の僕は社員さんによくこう言われたものです。


よっぽど信用されてなかったのか、会社としては無難なラインを求めるのは仕方ない事なのか…


ただ僕は若輩ながら、


『あなた方の作るパケの方がよっぽど信用ならんのじゃ!』

と思っていました。

皆さん毎日バタバタ忙しくされてるので、やっつけ仕事みたいなパケが多かったんです。


今回のパケは

『祝福に包まれる新郎新婦を襲う怪人達。

お互いのどこが好きかとか色んな事を訊いたりしながら、新郎から新婦を奪っていこうとする。

そこにヒーローが登場して立ち回り。

最後は新郎新婦の愛の力を込めたラブラブビームで怪人を撃退する』

という王道モノ。

で、当日…

我々メンバーはしっかりとリハーサルも済ませ、出番を待っておりました。

登場するヒーローは…

前年の戦隊の、しかもグリーン。

新郎新婦、ゲストの方々誰もが『??』となるキャスティングです。


前年の、は仕方ない(放映中のキャラクターは金額が高いから)。

だが何故グリーン!?

やっつけ感が漂います。


本番10分前。

スタッフ(僕に『オマエに任せるにはまだ早い』と言った社員です)がやって来て

『10分前。準備いいか?オンタイムで行くぞ』

我々メンバーは『大丈夫です!』と答えました。


そして5分前。

スタッフ(僕に『オマエに任せるにはまだ早い』と言った社員です)がやって来て言いました。

『大変や、たった今、花嫁がお色直しに行ってしまった!』

えっ!?大丈夫なんですか!?
あと5分で帰って来るんですか!?


今回のパッケージは新郎新婦が欠かせないストーリーです。

『いや、戻ってこん。とにかくもうすぐ始まるから頼むぞ!』


スタッフは去っていきました。

このスタッフは僕に
『オマエに任せるにはまだ早い』
と言った社員さんです。


だァかァらァ!!

だから全部しゃべりにしときゃ良かったろうがっ!!

しかも!

お色直し!?

何時から何があるかぐらい調べて調節しとけやぁ!!

それがおのれらの仕事やろうがぁ!!

何がオマエに任せるにはまだ早いじゃあ!!

たいがいにしとけよッッ!!


そうは思いながらもショーは始まります。

状況とは裏腹にパケはストーリーを進行していきます。

不在の新婦を、さもいるかのように進めなければなりません。

乗り切れ、乗り切れ、俺。

この状況は俺のせいじゃない…


前半のパケが終わり、僕のしゃべりの時間になりました。

新郎に絡む僕(怪人)。

パケの流れで

『●●さん(新婦)との出会いのキッカケは!?』

『●●さん(新婦)のどこに惚れたんだぁ~??』

定番の質問です。

新郎さんは、
ちょっと困った顔で答えました。

『あの~…妻の名前は●●じゃなくて▲▲なんですよ…』


!!!!!!!


よりによって!

披露宴で一番やってはならないであろう名前間違え!

しかも主役の花嫁さんの!!

パケの時点で、

パケの時点で間違えて録音されていたのです!!


このパケを作ったヤツはアホかァァァ~ッッ!!!

なんで!

なんで確認せんかった!!

一番大切な事やろうがァァァッッ!!


しかし…

『パケを作った人が間違えてました~』

なんてのはこちらの事情…

新郎新婦にもゲストの方にも責任はありません。

表面上は…

しゃべってる僕の責任なのです…


怪人は…

深く土下座しました…

『新郎新婦ならびにご親族の皆様、関係者の皆様、あってはならない名前間違い、本当に、本当に、心よりお詫びいたします。

このショーは最後まで●●さんで押し通す事になります。

いかなる苦情もお受けしますが、とりあえずショーの最後までは我慢していただけると幸いです』

怪人、必死の謝罪です。

この時、真犯人であるスタッフ(僕に『オマエに任せるにはまだ早い』と言った社員)はどんな顔をしていたのでしょうか。

必死の土下座でその場は何とか乗り切りましたが、次の問題が迫っています。

クライマックスの新郎新婦によるラブラブビームです。

新婦不在をどうにかしなければいけません。

どうする?

新婦不在という事は、

『怪人が新郎から新婦を奪おうとしてヒーローが助けに来る』

というストーリーも成り立ちません。

どうする!??

僕は…


その辺りに座っていた女性(新郎か新婦の友人?)を強引に捕まえました。

『よし!オマエとあの新郎を結婚させてやる!!さぁ来るんだ!!』

無理矢理に新郎の隣りに座らせました。

『オマエ達が結婚すれば、お色直し中の花嫁は俺の物だ!わ~っはっはっは!!』

そこへ登場するヒーロー!

立ち回り!!

そして…

新郎と…

誰か分からない女性の…


ラブラブビーム!!



…何故??


そしてヒーローも、新郎と誰か分からない女性に

『●●くん、●●さん(間違った名前)、本当におめでとう!!』

なんて言って終わり。



…なんじゃ?このショー。

俺が新郎ならさっぱり嬉しくないわ。


プロの仕事とは何か、
キャラクターショーとは何かを考えさせられる現場でした。


ちなみにスタッフ(僕に『オマエに任せるにはまだ早い』と言った社員)からは、ねぎらいも謝罪も特にありませんでしたとさ。
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コメント

おもしろすぎる!

久々に顎と腹がいたくなりました。
自分の時は共に打ち合わせしましょう(笑)

>DA1

今は面白いけどさぁ、この時はそれどころじゃなかったよ…

でも鍛えられたけどね。

DA1の時はこんな事にならんようにしよう!

それか、わざとこんな感じにしよう!
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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