2020-02-02(Sun)
ぼんやり
たまに流派を訊かれます。
殺陣の流派ですね。
殺陣の形は人の数だけあっていい、と言う人もいます。
そうかもしれないとも思うし、でもそれはやっぱり乱暴じゃないかとも思います。
殺陣っぽい事をすれば何でも殺陣なのか、と
それを殺陣と言ってしまっていいのかという思いがあるからです。
じゃあ僕がやってる事が「殺陣」なのかと訊かれると少し答えに窮してしまいます。
まぁ殺陣教室を謳ってますし、殺陣ですって答えるんですけど。
殺陣師・東郷秀信先生に、殺陣師にはきちんと受け継がれた系譜があるんだ、というお話をうかがった事があります。
もし僕が殺陣師の系譜の中にいるのなら流派を名乗れたかもしれません。
でも僕がやってる殺陣にははっきりした出自がないのです。
僕の基礎となっているのはキャラクターショー、ヒーローショーのアクションです。
ご当地の独学でやっているものではなく、公式なものです。
(ご当地と公式のどっちが良いとか優れているとかはないですよ)
公式とはいっても事務所やチームによっても違うし、世代によってもすごいバラつきがあるのですが、僕の根幹はそこにあります。
しかしそこですべてを学んだわけでなく
(見て覚える事は多かったですが、しっかりと教えてもらった事は意外に少ないかもしれない)
映像などを見て研究したり、他団体の方の動きを盗んだりといった独学がかなりありました。
僕は周りのメンバーと比べてもかなり研究熱心だった自信があります。
そんなキャラクターショー時代が17年。
そこからキャラクターショーと並行して武装というチームを立ち上げ忍者モノのオリジナルキャラクターショーを始めましたが、そこで
ヒーローショーのアクションだけでは限界があると感じました。
ヒーローショーでも刀をはじめ、色々な武器を使う事があるので忍者もその応用でいけるだろなんて簡単に考えていたんですが、技術が全然足りない!
ジャンルが変わると必要なものも変わってくるんですね。
そこで某劇団に所属していた当時のメンバーから、劇団で練習していた殺陣を教わりました。
いま殺陣教室でやっている事のベースはそこで得た技術です。
それを何年も続ける事で、劇団の殺陣とキャラクターショーのアクションが融合し、ようやく僕のオリジナルと呼べるような形になりました。
なので流派を訊かれたならば
我流
と答えるしかありません。
特に代表作もなくキャリア29年。流派は我流。
殺陣教室の皆様、こんなぼんやりした出自の先生で申し訳ありません。
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