2012-10-24(Wed)

アクションへの道(343)

2009年10月、
3回目の『まつり草ヶ江』。

『さやか見参!』に登場したキャラクター、紅蓮丸。

この紅蓮丸の登場は、後々『さやか見参!』に大きな影響を及ぼす事になります。

それまでシリアスキャラしかいなかった『さやか見参!』の世界に、初めてギャグ担当が生まれたのです。

彼なくして今のストーリーはなかったと言っても過言ではないですね。

まぁ、それはともかく。

この時期、武装では新しいショーの企画が動き始めていました。

アクション無し、ダンスメインのキャラクターショーです。

これは当時の新メンバーを中心に運営する事を想定した作品で、メンバーと話しながら台本を書き、キャラクターを作りました。

メインキャストをダンススクールに通わせるべく、体験レッスンに連れて行ったりもしました。

準備は着々と進み、僕は衣裳の造型に取りかかったのですが、そこで企画が止まってしまいました。

メンバーと僕の間で意見が食い違ってしまったのです。

僕としては、

『メンバーの意見を参考にして、メンバーが楽しめる作品を作る』

というつもりでいたのですが、メンバーは

『自分達がやりたいものを作ってもらう』

という考えだったようです。

おそらく本人達は『作ってもらう』なんて傲慢な気持ちはなく『自分達で作る』という意気込みだったんだと思いますが、ここに代表とメンバーの根本的な発想の違いが見て取れます。

メンバーが、自分達でアイデアを出して、一生懸命練習して、キツい思いをしてショーをしても、団体の資本の中で、団体の名前で、団体が責任を負う中でやっている以上、『作ってもらっている』から抜け出す事は出来ないのです。

でもこれをメンバーに理解しろと言うのは無理な話。

立場が違えば考え方だって変わって然るべきなのですから。

メンバーはこう言いました。

『内野さんが作ったキャラクターもストーリーも納得いかないので、自分達で作り直しました』

つまりコンセプト以外の僕のアイデアを却下するという事です。

僕は、

『チームが責任を負う以上、最終決定権は代表にしかない。なのでそれは認められない』

と伝えました。

もしやるのならば、自分達で台本を書き、自分達で衣裳を作り、自分達でパッケージを作り、自分達でメンバーを集めて練習して、その上でプレゼンしてみろと言いました。

『これなら自信を持って売れる』と僕が判断したなら武装として営業し、準備にかかった費用はキチンと還元して利益が出るようにする、とも言いました。

しかしメンバーはそれをやりませんでした。

これは山吹さやかグッズ製作の話が出た時と同じ流れですね。

あの時もメンバーから
『代表が作っているグッズは納得いかない』
という意見が出て、
『自分ならこういうグッズを作ります』
って言われて、
『じゃあ自腹で作ってこい。売れたら全部還元するから』
って言ったけど結局やらずに終わりました。

これは仕方ない事なんで責めるつもりは毛頭ないですけど、メンバーって
『自分がリスクを背負う』
って考えにはなかなか至らないんですよ。

個人のアイデアを団体が汲み上げてくれるのが当然、みたいな考えになっちゃうんですよね。

代表として責任を負っている以上、迂闊に動けない事は多々あるし、正直、メンバーが考え付くアイデアなんて代表は既に通りすぎてるんですよ。

考え付いてやらなかったって事は、デメリットが大きかったって事なんです。


でもメンバーはそんな事知らないから

『せっかくの新しいアイデアを代表が採用してくれない!』

と憤慨しちゃうんですね。

噛み合うハズがない。

でもここで『代表の気持ちも理解しろよ!』とキレてはいけないのが代表ってもんです。

代表じゃないメンバーが代表の気持ちを理解出来るハズがない。

親の心、子知らず
代表の心、メンバー知らず

って事ですね。

なので、『メンバーの意見はメンバーとして非常に真っ当なものである』と考えなければ団体運営は成り立たないんじゃないでしょうか。

まぁそう言いつつ、おそらくこの一件が引き金となって僕とメンバーの関係も悪くなったりしたんですけどね。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

その話は

代表のわがままとメンバーのわがままが噛み合わなかったってことなのでしょうね。難しいところです。。。

>Kさん

コメントありがとうございます。

わがままとわがままがぶつかったと言っても間違いではないかもしれませんね。

でも、ショーの件にしろ小道具の件にしろ、メンバーにとってはわがままではなかったと僕は思っています。

メンバーという立場の中で、良い物を作ろうとし、満足いく物を作ろうとした正当な行動だと理解しています。

しかし代表という立場では正当な行動を全て受け入れるというワケにもいかず、お互いの立場で正当な意見を言いあった結果ぶつかってしまった、と、僕の中ではそういう認識で受け止めていますね。

メンバーに対し『代表の気持ちを分かれよ!』なんて傲慢を言うつもりはありません。

そんな事をする義務はメンバーにはありませんから。

その状況下でベストな妥協案を見つけきれなかったという点で、僕はこの時からずっと責任を感じています。

難しいところです。

といって、代表が全て悪いわけではありません。

自分たちが「いい」と思うものと、世間で「売れる」ものとは全く違います。また団体にとって「グッズ」ものがプラスになることもほとんどないと思った方が賢明です。ほとんどの方には理解しにくいと思いますが・・・。

非難も損益も責任を持つ覚悟の上でと言う立場と、賞賛と利益が得られるだろう、と妄想を思い描く立場では、やはり意見は決定的に違いますからね。

>dragonmacさん

それぞれの立場による考え方の違いというのは本当に難しいですね。

僕も武装を立ち上げるまではキャラクターショーの会社の社員に対して同じような事を思ってましたし。

リスクを恐れないメンバーの意見がすごく役に立つ事も多いので、アイデアを出してもらえるのはありがたいと思ってますが、もの作りは『10のアイデアを出して1つでも採用されれば上々』という側面がある事を理解してもらえたらもっと嬉しいなぁ、と思いますね。
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

2017年11月26日は10周年記念『ギルティー!!』を公演します!
福岡市南区大橋にて19:30開演!

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード