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2012-07-16(Mon)

あやかしたんてい(8)

『妖師探偵』の主人公の1人、勘解由小路 燈九郎(かでのこうじ とうくろう)。

チャラい感じの探偵さんです。


愛結夢達と鬼達の戦いに巻き込まれて命を落としますが、反魂の術によって大和尊命の魂を宿し復活します。

今回、燈九郎の立ち回りは前半に1つ、ラストに1つです。

前半はまだチャラい探偵なので、

●とにかく逃げ回る。
●カッコつけようとするが戦力にならない
●しかし正義感はあるので女性を守ろうとはする

みたいな感じでした。

ラストは大和尊命の魂を宿しているので

●戦闘力UP
●若干、荒々しい戦闘法
●しかしまだ戦い慣れしていない
●チャラさも忘れていない

という風に立ち回りを付けました。

燈九郎の立ち回りの見せ場はラストしかないので、印象に残りやすい手を付けたつもりです。


その燈九郎の知人にして愛結夢の育ての親の1人、仝惷(どうしゅん)。

普段は俗っぽい面を見せているが、実際はすごい法力を持つ位の高い僧です。

この仝惷の立ち回りは1つだけ、

酒天童子との一騎討ちで命を落とすシーンだけでした。

僕がこの立ち回りで重要視したのは、ズバリ『仝惷のカッコ良さ』です。

台本上では仝惷と酒天童子の力の差は歴然、
一方的に惨殺されてもおかしくない流れだったのですが、それをするのは嫌でした。

先ほど書いたように、仝惷は普段俗っぽくて、ムードメーカーだったりお笑い担当だったりするのですが、その仝惷があっさり惨殺されてしまっては、

『ただのオモロイおっちゃん』

で終わってしまうと思ったんです。


高僧としての仝惷、人格者としての仝惷を表現する為には、

『仝惷ってホントは凄い人なんだ!』

と観客に思ってもらわなくてはならないのです。

酒天童子と互角に渡り合う仝惷、

その強さの源には、愛結夢達を守りたいという思いがある。

だからこそ酒天童子も本気を出す、という事を表現しなければ仝惷が活きてこないな、と。

それに加えて、酒天童子は時間稼ぎをしているという設定なので、じっくりなぶり殺しにしている感じを入れてみました。

結果、仝惷役の龍角さんの名演と相まって素晴らしいシーンになりました。


燈九郎役の凛角さん、仝惷役の龍角さん、お2人とも殺陣の練習をする時間があまりなかったのですが、 僕は全く心配していませんでした。

お2人の芝居を最初に見た時点で、

(きっと立ち回りも上手いだろうな)

と直感的に感じたからです。

何故そう感じたかと言うと、2人とも役を掴むのが上手いと思ったから。

台本から自分の役を掴み、演技を乗せて完成させていく。

これは自分の芝居を理解し確立させていなければ出来ない事です。

そして、芝居を確立させてる人は、立ち回りを演技に変換させるのが上手いんです。

文章で詳細を説明するのはめんどくさいのでやめますが、お2人に絡んでみて、僕は自分の直感が正しかった事を確信しました。

殺陣、立ち回りは技の羅列ではなく、ちゃんとしたお芝居ですからね。

立ち回りの解説、
次回は鬼の首領、大嶽丸様。
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プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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