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2011-12-25(Sun)

忘年会・2

そもそも現在の殺陣練習の構想は2010年の秋頃からありました。

それまでもメンバーでの練習はやってたんですが、旧メンバーがみんな仕事で練習に来れなくなってしまって。

『2011年になったら新しいメンバーでの練習も考えてみよう』

と思っていたんです。

旧メンバーはほとんどがアクション経験者でした。

なので新しいメンバーは初心者大歓迎にしようと。

なんでかと言うと、これまで自分がショーに関わってきた中で、

『初心者向けの指導が出来る人』

が少ない事を痛切に感じていたから。

先輩達、同期、そして後輩達…

僕が見てきた人達の指導はほぼ初心者向きではなかった。

感覚で教えて、『後は自分で出来るようになれ』というスタイルがほとんどでした。

それで出来るようにならない奴は、

『やる気がない』
『努力が足りない』
『センスがない』

なんて言われるような、そんな教え方だったんです。

この教え方で上手くなるのは『センスがある奴』だけです。

そして『センスがある奴』は、誰がどんな教え方をしてもある程度上手くなれるんですよね。

つまり、

『センスがある奴しか上手くなれないような指導をしている奴は、指導者として失格』

って事です。

指導者の仕事って、『出来ない人を出来るようにする事』だと思うんです。

手を替え品を替え、『出来ない人を出来るようにする』のが指導者の仕事だろっ!…と思うんです。

『アイツは何回教えても出来るようにならない!駄目な奴だ!!』

なんて簡単に言う指導者は信用出来ません。

なぜ僕がこう考えるようになったかと言うと、これまで何回も書いてきましたが、自分が運動能力が低いからなんです。

僕は子供の頃から身体の動かし方が分かりませんでした。

鉄棒の逆上がりは今でも出来ません。

二十歳ぐらいまでは『走る』という事もよく分からなかったんです。

人にこの話をすると、

『走り方が分からないというのが分からない!』

と言われます。

『走るというのは日常の動きだから、“歩く”の延長で自然に出来るもんだろ!』

と言われるんです。

でも実はそうじゃない。

ただ“歩く”のと“走る”のとでは大きな違いがあるんです。

歩く時は、片足を前に出して体重移動するんです。

これを繰り返せば歩けるんです。

でも走る時は、片足で後方の地面を蹴り込んで前進するんです。

分かるでしょうか?

前方に体重移動しながら進むのが『歩く』、

後方を蹴った反動で前進するのが『走る』、なんです。

『そんな事いちいち考えなくても走れるだろ!』

と思ってる人には出来ない人の気持ちは分かりません。

だって僕には『後方の地面を蹴り込む』という発想がなかったんですから。

歩くのと同じ様に前方に足を踏み出すという発想しかなかったんですから。

おかげで僕は超がつく鈍足。

運動会では毎回大差をつけられてビリでした。

そんな僕に、親や先生はこう言います。

『膝を高く上げるんだ!』

『腕を早く振れ!そうしたら足も早く動く!』

そのアドバイス通りに頑張ってみますがスピードは全く上がりません。

そうすると親や先生は指導をあきらめてこう言い始めます。

『努力が足りない』

『オマエには運動神経がないんだ』

そう言われて僕は運動が嫌いになりました。

実際それ以降も(今でも)運動は苦手だし嫌いです。

ところが、ショーを始めてから…

二十歳ぐらいの時なんですが、アクションをしていてふと気付いたんです。

あれ?

俺は今、地面を蹴って進んだぞ?

という事は、『走る』ってのも、こーゆー事じゃないのか?

…と。

さっそく試してみると、びっくりするぐらい前に進みます。

おぉっ!そうか!
走るってこういう事か!!

それは僕にとって、すごい発見でした。

ん?

じゃあ昔のアドバイスは何だったんだ?

僕は思い出してやってみました。

膝を高く上げて腕を早く振る…

そこにはその場で高速足踏みをしている僕がいました。

そうか!

あの人達の指導には

『前に進む』

という概念がなかったんだ!

僕は『走れない』んじゃなくて『前に進めなかった』んだ!


この時に僕は気付きました。

当たり前に走れる人間には、前に進めなくて悩んでる者の気持ちなど分からない。

分からないから的確な指導も出来ない。

当然いつまでも出来るようにはならない。

いつまでも出来ないと『出来ない奴』の烙印を押されてしまう。

的確な指導さえしていれば変わったかもしれないのに…

そのおかげで、本当は輝ける素質を持ってたのに切り捨てられた人がたくさんいたに違いない!

だったら…

そういう人達に…

『動きたいけどどうしたら動けるか分からない』って人達に…

ヒントを提示していくのが自分の役目だ!

と、

そう思ったんです。

出来ない人の悩みが分かるのは、同じ『出来ない人』である僕だ。

でも僕は、出来ないなりにコツを発見しながらアクションを続けてきた。

それなりの成果を上げてきたハズだ。

だったら、

『出来ない!』って悩んでる人だって、教え方次第では出来るようになるかもしれない!

少なくとも、僕と同じレベルまではいけるハズだ!

僕は、『運動出来ない奴の代表』として手本を示していこう!!

そう決めたんです。

二十歳の頃にそういう事があってから、少しずつ『指導する』って事に関心を持ち始めたんです。
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コメント

わからないからできない。

「こんなことくらい、なんでできないんだ。」
仕事を始めた頃、よく言われました。

「わからないなら聞けよ。」
これもその次によく言われました。

でも、何がわからないかわからないから
何をどう聞いていいのかわからないんですね。

今の僕なら、
「あなたの説明の、ここがこう下手でわからないから
わからんのじゃぁ!」って言えますけどね。

「わからない」に下りきれる人って、なかなかいないですねぇ。

>dragonmacさん

自分がゼロだった頃に立ち返れば…とも思うんですが、センスがある人は最初から何となく出来たりもしますもんね。

幸い僕はセンスレスな人間なので(笑)自分を基準に考えたら初心者向けの指導になるみたいです♪

それでも時々、自分の守備範囲外の仕事に行ったりすると

「何をしたらいいか全く分からん!そうだ、これが新人さんの気持ちだ!」

と改めて気付かされます。

No title

そやね…。僕もキャラショー始めるまで(特に中学まで)は運動嫌いで、運動自体は今でも嫌いだけど…
逆上がりはモチロン。でんぐり返しも出来なかった。
現役当時でも、体操系は上達せず出来ず仕舞いだったなぁ。

今でも空手を子ども達に教える時に流石に覚えが悪いと面と向かっては言わないけど、思ってしまう自分が情けない。
自分自身、運動神経が悪いので『自分にさえ出来るのに』なんて考えてしまう。
相手は自分じゃないので、その考えはおかしいのにね。

>gukyou

gukyouが運動苦手ってのが信じられんけど…

努力の人やから今のレベルまで動けるようになったんやろね。

尊敬するわぁ。

『俺でも出来るのにっ!?』

って思ってしまう気持ちはよく分かる!

でもそう思ったら指導者として止まってしまいそうだよね(汗)

実際に指導に携わってるgukyouの言葉は非常に為になる♪♪
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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