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2023-03-31(Fri)

ザーヒーがタイイー


先日仕事でちょっとした段を登り降りしたんですよ。

高さ15cmぐらいの段なんですけど。

で、ふと気付くと、ほとんど右足から登ってたんです。

ああ、癖になってるな、これじゃバランス悪いな、いかんいかん、と

左足から登るようにしてみたんです。

そしたら左の膝に、痛みまではないけどけっこうな負担がかかってるのを実感しまして。

右足に比べて左足が弱ってました。

もともと左足は十数年前から傷めていて、おそらくはそれをかばう為に右足メインで動くようになり、その結果左足がさらに弱るという悪循環を起こしていたんじゃないかと。

で、しばらく左足メインで登り降りしてみて、

ふと

後ろ向きに登ったらどうなる?

なんて考えて実行してみたんです。

後ろ向きだとますます左膝への負担がすごかった!

ちょっと痛みを感じるぐらい!

俺の左膝、こんな状態だったのか?というショックもありつつ何度も試していると、

まぁ膝の状態が関わってるのは大前提なんですが、

足首の固さの違いや体重移動の違いなんかも発見出来て、

非常に有意義な実験が出来ました。


だからなんだと思われるかもしれませんが、

お前の膝なんか知らんがなと思われるかもしれませんが、


日常生活でのこういった視点を僕は大切だと思ってるんですよ。

自分はどんな風に身体を使っているのかとか、自分の身体はどんな状態なのかとか、そういう事を常日頃から考えておくと、殺陣練習・アクション練習の時にとても役に立ちます。


出来ない事を、「何となく出来ない」で済まさない、「いつの日か出来る日がくるだろう」と漠然と期待しない、

たとえ出来るようにならなかったとしても、何故出来ないのかを理解しておけば成長があるハズです。


「考える事は大事だよ」「気付く事は大事だよ」というのは殺陣教室でも教える事が出来ます。

でも実際に考えて実際に気付く事は本人でなければ出来ません。


上手くなりたい人は受動的でなく自発的に色んな事を学んでみてくださいね。
20230328練習風景B

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2023-03-30(Thu)

リズムとテンポ


アクションや殺陣において技の形はもちろん大切だけど、同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのがリズムやテンポだと思う。

メトロノームのように単調な立ち回りは見ていて飽きてしまうし「間がおかしい」立ち回りは何となく気持ち悪く感じてしまう。

感じ方は人それぞれだろうけど、僕は自分の好きな、自分が気持ちいいリズム、テンポの立ち回りをしたいし見たい。

気持ちいいリズム、テンポは音にすると分かりやすい。

殺陣を付ける人が擬音を多用するのはそこに理由があると思う。

「お腹を殴って一瞬溜めてから顔を殴る」よりも「ドン!グッ!バシーン!」の方が具体的に伝わるからだ。

僕も立ち回りを付ける時は

「カキーンカキーンカキーンズバッ!じゃなくてキンキンカキィーンズバッ!ね!」

みたいな説明をしたりします。

頭の中で流れてる音があるんですよね。

僕が殺陣教室の練習動画に効果音を入れるのは、頭の中の音を第三者に伝える為でもあります。

「ここでこの音が欲しい」がハマった時の気持ち良さ、外れてる時の違和感を知ってもらいたいんですよね。

殺陣教室の皆さんがそれを気にしてるかどうかは分かりませんが。


リズム、テンポの良い立ち回りをする為には、自分自身の身体の使い方を理解してコントロールする必要があります。

ひとつの動作が終わる直前に次の動作の準備をしておかなきゃスムーズに動けないんですね。

「自分の身体はこうしておけばこう動かせる」を知っておかなきゃいけないんです。

そんなワケで、リズムとテンポを良くする為に次の動作の準備をしなきゃいけないって話なんですが、

同時に、

「観てる人にその準備がバレないようにしなきゃいけない」

ってのがあるんですね。

実際の戦いでは敵の次の一手を読んで動く事は難しい。

それをしっかり準備して対応してたらリアルさが出ない。

「次にどんな攻撃が来るか分かっちゃってるじゃん」

って思われちゃう。

立ち回りはもちろん段取りなんですが、段取りである事がバレたら観てる人は興ざめしちゃいます。

準備はしなくちゃいけないけどバレてはいけない、

ではどうしたら良いかというと、

「身体の中で準備する」

というのが僕の答えです。

体重移動や重心移動をあからさまにやらず、こっそりと身体の中でやる。

外からは微かに動いただけに見えるけど身体の中ではしっかり移動が出来ている、というのが僕の理想です。


気持ちの良いリズム、テンポで立ち回りする。

その為には音を意識する、自分の身体の使い方を理解する、身体の中の動きをコントロールする、


結局は意識的な練習の積み重ねが大切って事ですね。
20230328練習風景

2023-03-28(Tue)

説明待ち


本日3月28日(火)はアトラクションチーム武装の殺陣教室。
20230314B

福岡県久留米市にて18時〜21時。

未経験者歓迎、参加者募集中です。

要予約なので参加希望の方はご連絡ください。


僕の指導はけっこう理屈っぽい。

動きを細かく分割して、理屈と動きを説明して、たまには例え話を駆使して説明したりして、とにかく段階を追って練習させてるので、最初から出来ちゃう人にとってはかったるいだろうなぁと思う。

でもセンスで動けない人はそのくらいかったるく説明しないと動けなかったりもするので、やはり向き・不向きはあるだろう。

で、その細かく分割したメニューでも「分からない」と言われたら更に分割するしかなくて、そんな事をしていると

「これ以上は分割出来ない!」

って所に到達したりします。

そこまで行って「分からない」と言われたら今度は例え話を色んなジャンル、色んな言い回しで広げていかなきゃいけなくなるんだけど、


もしかしたら説明し過ぎる事で、参加者さんの想像力を奪っているのでは?と悩む事もあります。

「分かりません」「出来ません」と言ってる人を見るとたまに、受動的に説明を待ってるだけに感じる時があるからです。

もちろんこちらがその説明をサボったり諦めたりしてはいけませんが、待ってるだけの人は上手くならないんじゃないかと思うんですよね。

おそらくアクション業界にいる方の多くは先輩からそんな丁寧な説明を受けたワケじゃなく、自分の目で見て技術を盗み、自分の頭で理屈を考えて自分なりのやり方を構築してきた人達なんですよ。

僕も同じで、現在の練習メニューやその理屈に関してはほぼほぼそうです。
(基本の技術として学んだものはいくつもありますが、そのアレンジや指導法は僕のオリジナルです)

なので、上手くなりたい人には、「説明を聞く」「やり方を教えてもらう」だけではなくて、「見て盗む」「自分で考える」を実践していただきたい。

こちらはそれ以上に考えてそれ以上に説明して、それ以上に努力して指導する事を約束しますので。

2023-03-25(Sat)

こないだ話した事


日本のアクション人口がどれぐらいかなんて知らないし、今から言う事は全部想像だけど、

超一流の人達がひとにぎりいて、

プロフェッショナルな人達が上の方にいて、

そこから上・中・下と分かれるよね。

下っていうのは我流だったり趣味の範囲でやってる人だったりになるんだけど、

一番多いのは「中」の層だろうなと思うんだよ。

「中」にも「中の上」「中の中」「中の下」があってさ、

アクションやってる人のほとんどはここにいるんじゃないかな。

で、ここで教えてる俺なんだけど、

「下」の層にいると思ってる。

「下」だけど「下の上」ぐらいにはいれたらいいなって。

調子がいい時には「中の下」ぐらいには喰い込む事もあるんじゃないか?って。

まぁ俺のレベルなんてそんなもんなんだけど、

じゃあ俺の所で練習してる君達は?

俺よりもっと下手って事よ。

ちょっと出来るからって自信を持っていいレベルじゃないって事よ。

自惚れるなんて10年早いって事よ。


もちろん自分を卑下する必要はないし自信も持たなきゃいけないんだけれど、

「自分は出来る!」と自惚れるより

「自分はまだまだ下手だ!」って思って練習に取り組む方が

今は成長に繋がるんじゃないの?
20230323練習風景C

20230323練習風景D

2023-03-24(Fri)

フリ


昨日の不定期殺陣練習では
20230323練習風景A

「やる気があるフリをしろ!」

という話をしました。

一番良いのは

「やる気があってそれが見える」

なんですが、ではベターはと言うと

「やる気はあるけどそれが見えない」

なのか

「やる気はないけどあるように見える」

なのか

難しいところです。


もちろん本質的には「やる気はあるけどないように見える」の方がいいんだと思いますが、実際に団体の中で人と関わりながらやっていくのならば、

「やる気があるように見える」

というのも重要な気がします。


本当のやる気なんて第三者には分かりませんから、そうなると見た目で判断するしかありません。

例えば「何か大切な仕事を誰かに頼もう」となった時、パッと見やる気があるかないか分からない人に頼むよりも、とりあえずやる気がありそうに見える人に頼むなんて事はあると思います。

それが自分にとってチャンスに繋がる仕事だったりしたらものすごく悔しいんじゃないでしょうか。

自分がやりたかった仕事を大してやる気のない奴に取られちゃったりしたら。

なので、

やる気は表に出しましょう。

誰が見ても分かるぐらいに。

テンションが上がらない時、やる気が出ない時もあると思うけど、

そんな時は頑張って「やる気があるフリ」をしてください。

そのぐらいの努力は必要です。
20230323練習風景B

2023-03-23(Thu)

「あいつ」よりも


今日は福岡で不定期殺陣練習。

天気悪いけど行ってきます。

先週の練習風景。
20230316練習風景A

「キュンで〜す♪」ってやってるワケじゃないですよ。
20230316練習風景B


他人と自分を比較して落ち込んだりする必要は無いのと同じように、

他人と自分を比較して優越感を持つ意味もまた無い。

「自分はあいつよりも優れている」なんて考えるような人は、自分が求める及第点を得る事が出来なくて、でも出来ない自分を認めたくなくて、

「自分はあいつよりも優れている」と安心したいだけだと思う。

そりゃトップレベルのアスリート同士ならその張り合いも意味があるけどさ、

凡人にはあまり必要がない。


本当なら100点を目指さなきゃいけないけど、

自分は40点しか取れなかった。

この場合なら評価の基準は100点というゴールになるので、ただひたすらそこを目指して努力すればいい。

「自分は40点しか取れなかったけど、35点しか取れなかったあいつよりも優れている」

これは評価の基準が「あいつ」になってるワケだけれど、

あいつより点が良かったからってなんなの?

結局100点取れてなくて結果を出せてない事には変わりがない。


仕事で結果を出すというのは100点を取る事に似ている。

しかも相手が求めている100点を。

選ぶ側は、より100点に近い人を採用するはずなので、

及第点に達しなければ35点より良い点だろうが「あいつ」より優れていようが同じ事なのです。


目標とするゴールがある人は、そのゴールだけを判断の基準にしてみてください。

狭い世界での、低いレベルでのマウントの取り合いなんてしてたら時間がもったいないですよ。

2023-03-22(Wed)

初めてのヒーロー


明日は福岡で不定期殺陣練習。
20230316


昨日3月21日はいくつかある自分の記念日のひとつ、

「初めてショーでヒーロー役をやらせてもらった日」

でした。

1991年だから32年前ですね。

場所は大野城のイオン、の前身大野城サティ、の前身「ニチイ大野城店」、

役は鳥人戦隊ジェットマンのイエローオウルでした。

ヒーローショーの世界に入って3ヶ月目の新人で、

体型的にもヒーローに入る事なんてないだろうと思いながら、

悪役でもショーに関われるならいいや!と思いながら練習していたところ、

「今度の戦隊のイエロー、どうやらおまえにぴったりのキャラみたいだぞ!」

と言われ、

「???」

と思っていたら、なんとキレンジャー以来のドスコイキャラ!

そんな奇跡が起きて、僕は思ってもいなかったヒーロー役に入れてもらえたのでした。

新人でまだまだ下手だったけど、キャラクターショーが大好きで一生懸命練習していたからその熱意を買ってもらえたんだと思います。

事務所の社員さんや先輩方に感謝ですね!

で、3月21日の初ヒーロー、

友人が観に来てくれてビデオを撮ってくれたんで自分の動きを見たんだけど、

これがまた下手!

技術がないのは置いといて、何か失敗すると「う〜ん」と首をかしげちゃうし、「これでいいのかな!?」って不安になると客席の反応見ちゃうし、もう恥ずかしかった!

ヒーローが素に戻って「う〜ん」はないだろ!

情けなかったし恥ずかしかったけど、やっぱり嬉しかったですね。

それから色んな役をやらせてもらって、その全てが貴重な体験でしたが、

初めてヒーローを演じた時の気持ちは自分の中で唯一無二だと思うので、ずっと忘れないようにしたいと思ってます。

2023-03-20(Mon)

ヒーローショー


今週は久留米の殺陣教室お休みです!

祝日なので施設が休館なんです!

残念!

来週28日(火)は開催します!


昨日は久しぶりに戦隊ヒーローのショーを観てきました!

現場を離れて久しいですが、やっぱり色々と胸中に去来する思いがありましたね。


僕が初めて入ったショーは「地球戦隊ファイブマン」(1990)でした。

事務所に入ってから6日目の12月24日。

役は戦闘員のバツラー兵。

場所は午前中が長崎県大村市の浜屋、午後は長崎市の浜屋。

ヒーローショーへの出演はずっと憧れだったので緊張以上にテンション上がってました!

でもやっぱり緊張してたのでステージから落ちて少し怪我しました!

でも怪我した事を誰にも言えず我慢して帰りました!

帰って服を脱いだら出血してました!

それでも

「ヒーローショーに出るという夢が叶った!」

と興奮が収まりませんでした。


現在では心境の変化、状況の変化に伴いキャラクターショーとは距離を置いていますが、

あの頃に学んだ事、あの頃に戦った事、そして勝ち得たもの、悔やむほど失敗した事、

それらが今の自分を形成しているなと実感しています。

またいつかキャラクターショーやらなくちゃな。

武装のオリジナルキャラクターショー

「忍者ライブショー さやか見参!」
さやか見参!

衣裳ボロボロだから作り直さなくちゃだけど(笑)

2023-03-19(Sun)

急がば回れ


殺陣・アクションをやる時に、

ただ技を覚えて、ただ段取り通りに動くだけではつまらない。

役によって、感情によって表現を変えられるスキルがあれば、殺陣・アクションはより楽しくなるし、観てる側も楽しめる。

同じ立ち回りの振り付けでも、イケイケな奴と臆病な奴ではお芝居が変わってくるし、怒ってる奴と怯えてる奴では表現が違ってくる。

たかだかパンチ1発でも性格や感情で変わってくるし変えなくちゃいけないんですよね。

どんな役柄を演じても立ち回りが始まったら毎回同じ動きではお芝居としてもったいないと思います。

では、そんな変化を出せるようになるにはどんな練習をしたら良いか?


とにかく基本を練習するしかありません。

無駄を省いて形をきれいに、徹底的に基本に忠実に。

それが当たり前に出来るようになったら、そこから役柄に合わせて動きを崩していく。

最初から崩した動きを覚えるのではなく、身に付けた基本の動作を崩すってのがポイントです。

個人の癖もあるとは思いますがそれを出来るだけ排除して、

無駄を省いて形をきれいに。

応用の利く技術を身に付けたい方は、焦らずしっかり基本練習に取り組んでみてください。
20230316
2023-03-16(Thu)

見られているのは言葉じゃなくて行動


本日3月16日(木)は

福岡での不定期殺陣練習。

塩原に行くのはちょうど1ヶ月ぶりかな。
20230216


練習の方向性って僕の中では2つあって、

まぁプロを目指すか趣味の範囲かって分類もあるんですけどそれとは別に、

「短期的に目の前の目標を達成する為の練習」



「長期的にあらゆる状況に対応出来るスキルを身に付ける為の練習」

の2つ。

前者は例えば、経験のない、または経験の浅い方が数ヶ月後に迫ったイベントで結果を出す為の練習。

これは、そのイベントでやる演目だけが上手く出来れば後は何も出来なくていいんです。

後者は数年後、十数年後に何でも出来るようになってる為の練習。

こっちは基本からひとつずつしっかり身に付けていかないと進まないので飛躍的な進歩が感じにくいかもしれないですが、いずれはどんなお題を与えられてもある程度応えられるように成長出来ると思います。

これはどちらが正しいとかではなくて、その人の目的次第ですね。

なので殺陣教室の指導者としては、その人がどこを目指しているかを理解して練習メニューを考えていかなきゃいけないと考えています。


ちなみに!

「プロを目指してます!」
「上手くなりたいです!」

って言いながらそれに見合った練習をしてない人に関しては、

「あぁ、この人は上手くならなくても趣味として続けていければいいんだな」

と判断して、

そーゆー指導をしています。

2023-03-13(Mon)

言うまでもない事


明日3月14日(火)はアトラクションチーム武装の殺陣教室です。
20230307

福岡県久留米市にて18時〜21時。
未経験者歓迎・参加者募集中。

要予約なので参加希望の方はお問い合わせください♪
メール→ busow@softbank.ne.jp
電話→ 090-9479-0922 ※出られない事があります

※なお来週21日は施設休館の為お休みとなります。


同じジャンル、同じ流派でも団体によって指導の方向性が違うのは、指導者個人の成功体験の違いがあるからだ、

と書かれた小説を読んだ事がある。

それは
「自身がAという方向性の指導を受けて上達した指導者はAがベストだと判断して教えるだろうし、Bの指導を受けて成功した指導者はBという教え方を選択するだろう」
という内容だった。

まぁ詳しく書くと長くなるのでやめておくけど、確かにそうだろうなと深く納得している。

では僕自身はどうなのかというと、実は誰の指導法も参考にしていない。

不遜な言い方をするけど、誰かに教えてもらった結果の成功体験がないからだ。

そんなワケで僕は

「出来ればこんな風に教えてもらいたかった!」

をベースに指導してます。

いやそれは教えてくれた先輩方が悪いワケではなく、僕みたいな運動神経皆無人間には、それに合わせたレベルの指導じゃないと伝わらないんですよ!

普通の人なら「こーしてあーしてそーする」で伝わるものが、

「これはこーなってるからこーして、あれはあーゆー理由であーして、それはそーしないとそーならないからそーする」

ぐらいまで説明しないと理解出来ないんです僕は。


昔、先輩に教えてもらった技がどうしても上手く出来なくて、

「なんで?言われた通りにやってるのに!」

と悩んでたんですが、

それから7、8年経ってようやく「足が逆だったんだ!」と上手く出来なかった原因に気付いたんです。

先輩は右足を前に出してやってたのに僕は両足を揃えてやってたんですね。

本当に些細な違い。
でも大きな違い。

気付いてから先輩に「右足を前にしたら上手くいくって教えてくれたら良かったのに!」って言ったら「そんなん言うまでもない事やろ!」って一喝されましたけどね。

そう。
出来る人には言うまでもない事でも、出来ない人にとっては「言ってもらわなきゃ分からない事」だったりするんですよ。

出来ないと諦めてたせいもあるけど、自分で気付くまで7、8年かかったんですから。

子供の頃からそういう思いをしてきたので僕は「動きを分割して細かく説明する」という指導を心掛けています。

2023-03-11(Sat)

二周目の我流


その昔、

といっても武装を立ち上げてすぐぐらいだから2008年ぐらいかな。

とあるローカルヒーローチームの練習を見学させてもらったところ、

「ちょっとメンバーにアクションを指導してあげてくれないか」

と言われ、少しだけアドバイスした事がある。

そちらのチームはアクションのクオリティーは高いもののプロとして学んだワケじゃないので我流な部分も多く、

自分の経験上こうしたらもっと良くなるのでは、といった事を話したのだけど、

メンバー達からは

「自分らがやってるのはヒーローアクションなので、内野さんがやってる殺陣とはまた違いますもんねぇ」

みたいにやんわりと拒否された感じになった。

「おいおい、俺はヒーローアクションを18年やってきた(当時)人間だよ」

とその時は思いましたが、やっぱり自分達が普段やってる事を否定されたようで嫌だったんでしょうね。

その時は気をつけてるつもりでしたが、どこかで「自分はプロ!」みたいな傲慢さが顔を出していたのかもしれません。

可能性ありますね。

嫌な奴なんですよ僕は。


とはいえ、その時にメンバーさん達が感じた違いというのは「ヒーローアクション」と「殺陣」の違いじゃなくて、「我流」と「プロ」の違いなんじゃないかと思うんですよ。

いやこれはプロがすごいとか我流が劣るとかそういう事じゃなくてですよ。

ましてや僕がプロとしての素晴らしい技術を持ってるってワケでもなく。


プロの技術って、これまでに脈々と受け継がれて培われてきたものがあるんです。

舞台や撮影などで、限られた状況の中で最善を目指して失敗したり成功したりして磨き上げられてきたものが。

僕も我流でやってた人間ですが、事務所に入ってアクションを教えてもらった時には目からウロコが落ちまくったものです。


今では過去にやってたヒーローアクションと現在やってる殺陣が混じってしまって再び我流になってしまってると思いますが、

そこでまた新しい発見が出来たらいいなと考えています。
武装♪
(2008年頃のアトラクションチーム武装)

2023-03-08(Wed)

ルーティン


昨日3月7日(火)は久留米での殺陣教室でした。
20230307

今回は受け身を中心に練習しました。

アクションで多く使う受け身は柔道でいう前回り受け身なんですが、柔道の受け身とは微妙に違います。

柔道の受け身は「怪我をしない為の技術」ですが、アクションの受け身には「移動する為の技術」という側面があり「そこから次の動きに繋げる」という事も必要になってきます。

まぁいずれにしろ本質は「怪我をしない為の技術」なので身に付けておくべきですよね。


殺陣教室の参加者さんでもまだ受け身が苦手って方が多くいます。

福岡では床が固くて練習出来なかったし、畳のある久留米でも毎回やるワケではなかったので。

倒れ込むように転がる感じが怖いんでしょうね。

「はい!受け身して!」と言ってから実際に転がるまでけっこうな時間を要するんですよ(笑)

心の準備をして、形を確認して、動作を思い返して、また心の準備をして…

そこで決心がつかなければ最初から仕切り直しになりますし、かけた時間のわりに実際転がってる回数はすごく少ない。


以前所属してたヒーローショーの事務所での練習は、準備運動終わってハイ受け身やって、ハイ次は基本、ハイ次は…って感じである程度決まったメニューをルーティンで進めていました。

殺陣教室でもそんな風に進められるようにしていきたいなぁと思います。

今はまだ

「ハイ受け身やるよ〜。受け身はね、こうやってこうやって…」
「ハイ基本やるよ〜。まず殴りはね、こうやってこうやって…。手刀はこうやってこうやって…」

って説明しながらやらなくちゃいけない事が多いので。

基本練習はいつまでも続けなくちゃいけない大切なメニューですが毎回それで時間を使い果たすワケにはいかないので、早くルーティン化出来るように指導する側もされる側も頑張っていかなくちゃなぁと思ってます。

2023-03-06(Mon)

見せ場になり得るけど


明日3月7日(火)はアトラクションチーム武装の殺陣教室です。
20230228

福岡県久留米市にて18時〜21時。
未経験者歓迎・参加者募集中。

要予約なので参加希望の方はお問い合わせください♪
メール→ busow@softbank.ne.jp
電話→ 090-9479-0922 ※出られない事があります

来館前の検温と館内でのマスク着用をお願いしています。
37.5℃以上の熱がある方、体調が良くない方、マスクをしていない方は入館出来ません。


僕は殺陣やアクションが大好きなのかと聞かれたらそうでもない人間で、

なので観劇する時も

「殺陣やります!」
「アクションが見せ場です!」

という作品はあまり選ばない。

自分で作品を作る時もそう。

自主公演1作目「ギルティー!」でも
ギルティーチラシ1

2作目の「もっけのさいわい」でも
もっけのさいわいA

昨年の「オクトーバープロジェクト」でも
オクトーバープロジェクトチラシA

特に殺陣シーン、アクションシーンを入れようとは思わなかった。

殺陣・アクションは見せ場になり得るけどそれをメインにはしたくない。

これは個人的な考えなんだけど、物語を「アクションありき」で作りたくないし、殺陣シーンを無理矢理ねじこんだりしたくないんです。

恋愛モノだからって無理矢理キスシーンを入れる必要はないし、場を盛り上げる為に無理矢理ねじこんだ歌唱シーン・ダンスシーンなんかは観ていて逆に冷めてしまう。

物語の流れと登場人物の感情がそこに達したならキスでも歌でもダンスでもアクションでも必要だけど。

結局それらは手段でしかなくて、それをやる事が目的にすり替わるのが自分は嫌なんだと思う。


でも、物語の流れと登場人物の感情がそこに達した時には必要になるワケで、そこでボロを出したくなければスキルを身に付けておかなきゃいけないんでしょうね。

感情がピークに達してからの立ち回りがヘロヘロでは観客は興醒めだから。

歌やダンスもそう。

キスが下手なのは「練習しとけ!」とは言いづらい気もしますが(笑)

2023-03-04(Sat)

角度


大好きな小説「カンフーガール」の中で、
カンフーガール

武式太極拳のラーメン師匠が修行について説明する中にこういう言葉があります。

「最初は、とにかく正確に形をおぼえる。一ミリだって、角度一度だって狂わさないように気をつける」

これ、大袈裟に思えるかもしれないけど本当にそうだと思うんです。

出発地点で一ミリ、一度ズレてしまったら、進む距離の分だけどんどんゴールから離れていってしまうから。

短期間でちょっとやるだけなら別にいいですけど、長期間本格的に続けていくなら、そのズレは致命的になります。

こんな偉そうに言いながら自分がそこまでやってるかというと全然出来てなくて、五センチズレてなければOK、出来れば三センチぐらいに抑えようぐらいのレベルです。

でも殺陣教室で練習してる方を見てると、下手すると二十センチ三十センチズレてる事もあるんですよ。

一ミリ、一度は難しいとしても、それを目指して基本練習する事が大切なんですね。


もしかしたら人間関係も同じかもしれません。

思いやりや親切心などの相手への善意も、方向性の角度が少しズレていると全く別の受け取られ方をしたり。

技術的なズレは分かりやすいですけど、気持ちのズレは目に見えないので難しいですね。

10年前。
2013年3月の殺陣教室▼
20130307夜
2023-03-01(Wed)


僕は時々けっこうハードな練習をします。

体力的にハード、とか、筋力的にハード、とかじゃなくて、

多少痛い思いをしてもらったり精神的に追い込んだり、というハード。

怪我をさせるのはいけないけど、正直多少のアザぐらいはいいんじゃないかと、

そしてそれで泣かせてもかまわないと思ってるんです。
(芸能の方のお仕事に差し支えるアザは駄目ですけどね)

まぁそれは全員にそうするワケではなくて一部の方だけなんですけど。

僕がそういうハードな指導をする相手は、本当にプロを目指しているという方。

プロとしてのスキルを身に付ける為にはキツい思いをして壁を乗り越えなきゃいけない事があるんです。

あまり厳しい事をやってると他の参加者さんから「やり過ぎでは?」「もっと優しくしてあげないと」って言われたりします。

僕だって優しくしたいんですけどね。

でも優しくして上手くならないよりも、上手くなる為の厳しさを選びたいんです。

上手くなりたいと思って来てくれてる人を上手くしてやれないんだったら、それは本当の優しさじゃないと思うんですよね。


ハードな練習に耐えて壁を乗り越えて前に進もうと頑張る人は素敵です。

いつかその努力が報われて夢が叶うといいな、と思います。
20230228

プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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