福岡の殺陣教室では、小学生達がテンション上がって異常にはしゃいだりする事があるので、そういう時はけっこうガチめの注意をします。
注意っていうか、僕の中ではアドバイスなんですが。
先日もいくつか話しました。
「盛り上がって楽しく喋るのはいいけど周りを見ろ」
空気を読め、というのは小学生には難しい要求ですが、あえて。
武装の殺陣教室では準備運動の時間におしゃべりしてコミュニケーションを取るんですが、小学生チームが盛り上がると、もう大人が話す余地がありません。
大人同士で話したい事があってもそれが出来ません。
「大人はお前達に気を使って聞いてあげてるんだぞ」
準備運動の時間だけではなく、練習中に盛り上がられると練習が進まなくなります。
大人達が「もうおしゃべりはやめて、いいかげん練習しようぜ〜」とうんざりした顔をしている事もあります。
「教室に来てる人のほとんどは上手くなりたくて練習に来てる人なんだ。お前らが好き勝手な事をして練習が進まなかったら、その人達の大切な時間やお金を奪ってる事になるんだぞ」
「お前達自身もそう。お前らのお父さんやお母さんは殺陣の練習の為にお金を出して送り迎えしてくれてんだ。おしゃべりしたりふざけたり遊んだりの為にやってくれてんじゃねぇだろ」
「もしかしたら真面目に練習したい大人の中には、お前達のおしゃべりやおふざけに付き合うのが嫌で教室に来なくなった人だっているかもしれないぞ」
「殺陣の技術ってのは絶対必要ってものじゃないから練習して絶対上手くなれなんて俺には言えない。でも練習して上手くなってもらう為の指導をするのが教室だからな。上手くなりたい奴、真面目に練習したい奴にだけ俺は教える。別に上手くならんでいいから練習しないって奴は邪魔にならんように隅でじっとしててくれ」
「上手く出来なくてもう1回やり直したい、けど時間がなくてやり直し出来なくて悔しい、そんな事あるだろ。そんな時に、おしゃべりで無駄にした10分の事を考えなくちゃいけない。その10分があれば満足出来る結果を出せたかもしれないんだ」
僕は小学生が相手でも、わりと容赦なく言うんです。
それは、しっかり言わなきゃ周りで我慢してる大人が納得しないよねってのもあるし、まだ小学生だからこそ今のうちから教えておいた方が良いと思うからでもあります。
子供達は決して悪い事をしてるワケじゃないんです。
教室で友達が出来て、楽しくなって盛り上がってるだけなんです。
ただ「教室で練習をする」という状況の中ではそれは良くない行動になってしまうっていう。
だからこそ、この状況でこういう事をするとこういう事が起きるかもしれないぞ、自分や周りの人が困ってしまうかもしれないぞ、っていう事を教えておきたいんですね。
で、小学生チームが偉いなって思うのは、こちらが真剣に話せば真剣に聞いてくれて考えてくれてるところ。
次の週にまたふざけ過ぎてても、
「こないだ話したよなぁ?」
って言えば
「あっ…」
って思い出してくれます。
ホント偉い。
ってか本当は小学生に「空気読め!」なんて言いたくないよなぁ〜!
空気なんて読まずに好き勝手やるのが子供の可愛いところだし!
それに大人に色んな事を話すのは会話の訓練にもなるし!
どんなにくだらない内容でも君らが「あのね」って話してくれる事は全部聞いてやりてぇよ!
それが出来ないのがつらいところです。
まぁ小学生に厳しく言ってる時って、大人メンバーにも
「大人はそれ以上にしっかりしなくちゃいけないんですよ」
って言ってるつもりなんですけどね。