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2013-12-31(Tue)

振り返る

今年の1月は『すまいる大御殿』のオンエアがあり、
moblog_0fb22339.jpg

ゲキシネを観て新年会をし、
20130120新年会3

2月には『さやか見参!~最終回~』の録音をし、
20130223声入れ・お別れ

3月には大分でのさやかショー。
20130317・終了後

春には桜を眺めながら、
20130325練習前

4月には仮面ライダーや
moblog_0a3481c8.jpg

ウルトラマンに会いに行き、
ウルトラマンランド2

6月にはパフォーマンス用の臨時教室もスタート。
20130707臨時殺陣教室

たまに飲み会みたいな事もしてみたり。
moblog_76e53b54.jpg

7月は長崎でさやかショー。
20130720A

9月にはウルトラマンランドとお別れに行き、
20130901ウルトラマンランド4

10月はやっぱりこれ!まつり草ヶ江!
20131012草ヶ江集合写真

さやか見参!最終回!!
20131012草ヶ江ショー2

11月には仮面ライダー鎧武とキョウリュウジャーに会いに行き…
(写真は食事風景)
20131104インドカレー

『めんたいワイド』のオンエアもありました。
20131111めんたいワイド3

ディレクターさん、DVDを送って下さらなかったけど撮影は楽しかったです。
20131121めんたいワイド

そんなこんなで、教室以外の内容を振り返ってみました。

本当はゲキシネツアーとかもあったんですけどね。
画像を撮り忘れてました。
(本当は「写真撮りましょう!」って言い出せなかっただけですが)

来年はもっと写真を残したいと思います。
20131219C
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2013-12-31(Tue)

みんなの力を合わせよう!クリック募金

いよいよ今日で2013年も終わりですね。

香川県で誕生したヒーロー・ドラゴンマンさんの
『東日本大震災の被災地支援の力になれる事はないだろうか』
という呼び掛けで、我々もクリック募金を紹介させていただくようになりました。

今年1年、各ヒーローのブログ等から募金して下さった皆様、本当にありがとうございます。

復興への道のりはまだまだ長いと思いますが、少しずつ力を合わせて進んでいけたらいいな、と思っていますので、来年もよろしくお願いいたします。

皆様、良いお年をお迎え下さい♪


『みんなの力を合わせよう!クリック募金』!!


クリック募金
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2013-12-30(Mon)

大晦日を控えて

12月29日の朝から違和感がありましてね。

歯茎が腫れてんのかなぁ?なんて思ってたんですが。

左下の親知らずが夕方辺りから痛み出しまして。

物を噛むと痛いんですよ。

「やべっ!歯医者に行かなきゃ!」

と思った時には後の祭り。

いつも行ってる歯医者さんのHPには

「29日まで診療。新年は6日から」

の文字が。

「もう終わってんじゃん~!!」

何とか我慢しようかとも思いましたが、年末年始をこの状態で過ごすなんて地獄過ぎる。

そんな時友人が30日の午前中までやってる歯医者さんを見つけてくれまして。

ありがたい。

愛してます。

で、さっそく今日(30日)に行ってまいりました。

仕事が終わってからだったので午前中ギリギリセーフ。

予約がいっぱいで1時間待ちでした。

でも治してもらえるなら1時間ぐらい何ともありません♪
歯医者さん

そして順番が回ってきまして…

親知らずを抜く事になりました。

麻酔をかけてスポン!!

簡単に抜けました。

歯の根っこにはビロビロ~ンと内臓のようなものがくっついてます。

「膿がたまってる袋も一緒に取れましたからね」

へぇぇ~!こんな風に膿がたまってこんな風に取れるんや!!

初めて見ました。

「1時間ぐらいで麻酔が切れるので痛むかもしれません」

と帰りに言われましたが、すっげぇ痛みに襲われたのは15分後。

「な、なんで!?…1時間後って言ったやん!」

と悶絶しながら痛み止めを飲んで、無理矢理眠って乗り切りました。

まさかこのタイミングで抜歯しなくちゃいけないなんて思いませんでした。

2013年もあと1日。
2013-12-21(Sat)

小説・さやか見参!(211)

一族の再興、などと、

後継ぎを産み育てる、などと、

そればかりを考えて、故郷がどうなっているのかなど考えもしなかった。

いや、隣国とは言え船でひと月もかかる場所なのだ。

つい先日始まった戦さの事など知りようがない。

そこまで考えて、封は心の中での言い訳をやめた。

不可能に思えても、現にこの邪衆院という男はそれを把握しているではないか。

邪衆院、ひいては幻龍組は目先の事だけでなく大局を見極めようとしているのだ。

彼らに出来て自分に出来ぬというのはただの怠慢だ。

封は己の視野の狭さを思い知った。

『もう殺してくれていいよ…』

封が力なく呟く。

『後継ぎも産めない、一族を興す場所もない、そんなんじゃもう、生きてく意味がないわよ…』

吐息のような独白だった。

今まで張り詰めていたものがぷつりと切れてしまったのだろう。

それを見てイバラキは

『邪衆院』

と呼びかけた。

『はっ』

邪衆院が答える。

これで最後だと封は目を閉じた。

だが、

邪衆院は喉元から刃を外し、背後から離れた。

『!?』

予想外の展開に封が戸惑う。

『おぬし、弱い女だな』

イバラキがそう言った。

『な、なんですって!?』

封はたじろぎながらも憤った。

しかし、イバラキの口調から侮蔑は感じられなかった。

『おぬし、子を成せぬ身体にされて拙者を恨んでおったであろう。その憎しみの炎を何故簡単に消す?恨んで、憎んで、拙者を殺す為に生きてやろうと何故思わぬ?』

『それは』

封が言いよどんだ。

『あんたを殺したって、もう私の願いが叶う事はなくなったから』

『確かに一族再興はおぬしの悲願であったろう。だがな、だからこそ、それを阻む者は倒すしか、殺すしかない。そうでなくては、その悲願に賭けたおぬしの一生が浮かばれまい』

『私の…?』

封は更に戸惑っている。

イバラキの真意が読めない。

『おぬしはたった一つの願いの為に命を賭けて戦ってきたのであろう。苦しくとも、つらくとも、血を吐き、涙を流しながらも生きてきたのであろう。よいか、その願いを邪魔されたという事は、おぬしのこれまでの全てを否定された事になるのだぞ』

『イバラキ…』

『おぬしがこれまで必死に生きてきたのなら、そう胸を張って言えるのなら、絶対に自分自身を裏切るな。己を否定し蹂躙してくる者は絶対に許すな。これからは、拙者に復讐する事だけを考えて生きてみよ。異国まで来て負け犬になりたくなければな』

イバラキは封に背を向けた。

『だから拙者は、山吹と一角を倒す為だけにおめおめと生きながらえておるのだ。大切なものを奪われ続けても』

復讐心で生きているのは宿敵・山吹さやかも同じである。

それゆえイバラキはさやかに自分と同じ匂いを感じるのだ。

イバラキが背を向けている間に邪衆院が封に近付き何かを囁いた。

すると封は一瞬驚いた表情をし、そしてふっと笑った。

『幻龍イバラキ、あんたの持つ荊木流の奥義、今度こそ奪ってやるから』

その目に敵意はない。

イバラキも振り返り、にやりと笑うと

『これの事か』

と、懐から出した巾着袋を封に放った。

受け取った封は一瞬躊躇した後、袋の中身を改めて、

笑った。

『なるほどね、これが奥義なんだ』

イバラキは黙って笑っている。

封は巾着の口を閉じるとイバラキに近付き丁寧にそれを返した。

『イバラキ、あんた一生許さないからね。私を騙した罪は重いよ』

微笑んだ封は、ただ美しかった。

『望むところ』

そう答えたイバラキの目もどこか優しげに見えた。

次の瞬間、封は高く跳躍して二人の前から姿を消した。

それを見送った邪衆院が明るい口調で言う。

『いやぁ~、彼女、またいつ襲ってくるか楽しみですね~』

イバラキはそれには答えず

『邪衆院』

と呼びかけた。

『はい?』

『おぬし、封に何か余計な事を言ったであろう』

『いえ?別に??』

とぼけた口調だ。

実は邪衆院、先ほど封の耳元で

『あの時かしらが突いたのは、数ヶ月だけ子供が出来なくなる経絡。生涯ってのはかしらの大嘘だから』

と打ち明けたのだった。

一族再興の夢が潰えても、まだ一人の女性として、母としては夢を持って生きていけるのだと、そう伝えたのだ。

『まったく、おぬしは女に甘すぎるな』

『おかしらこそ、でしょ』

幻龍イバラキと邪衆院天空は宿に戻る為に歩き始めた。

封と戦う事はもう二度とないであろう。

イバラキは終始無言のままであったがそこに重い空気はなく、

邪衆院はなんだか晴れ晴れした気持ちで従って歩いた。
2013-12-21(Sat)

皆さんに感謝!!

参加者も増え、順調に盛り上がっておりますアトラクションチーム武装の殺陣教室ですが、

先日19日、今年最後の教室が終了いたしました。

20131219D

後ろの女性陣の合掌は誰かを悼んだものではありません。

2013年に感謝、という意味です。

それならば、と全員で合掌してみたら…
20131219E

殺陣教室ではなく宗教団体みたいになってしまいました…

こりゃいかん!!

今回は1年を総括するという事で、基本メニューの復習を中心にやりました。
20131219A

今回練習した事を、年が明けて「忘れちゃいました!」ってなっちゃうと、また振り出しに戻っちゃいますからね!
お気をつけて!!
20131219B


殺陣を学ぶ事は小説を書く事に似ている、と僕は思います。

これ、一部の生徒さんにはお話しましたけど、来年はそこを掘り下げていこうかな。

何にせよ、皆さんのお陰で1年間楽しく練習する事が出来ました。

参加して下さった皆さん、応援して下さった皆さん、アシスタントの織田先生、本当にありがとうございました!

また来年もよろしくお願いします!!
20131219C
2013-12-21(Sat)

みんなの力を合わせよう!クリック募金

今年も残り僅かとなりました!!

久留米は最近ずっと天気が悪い気がするんですが皆さんの地域はいかがでしょうか??

天気は悪いし毎日寒いし、こんなんじゃクリスマス気分になんてなれないよ!!

…あ、

クリスマスの予定なんて全くありませんでした…

皆さん、お風邪など召されませぬよう…


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2013-12-18(Wed)

明日で年内の殺陣教室は終了ですよ~

タイトルの通り、

明日19日(木)は2013年最後の殺陣教室です。

ちなみに今年最初の教室(1月10日)はこんな感じだったみたいです▼
20130110夜の部ポーズ
なんだかすごく懐かしい♪

先週(12月12日)はこんな感じでした▼
20131212C

明日はどうなるやら…

アトラクションチーム武装・殺陣教室(福岡教室)
日時…12月19日(木)19時~22時半
場所…福岡市南区大橋
内容…刀を使った殺陣・ヒーローアクション等
(※初心者大歓迎)

お問い合わせ… busou_00@hotmail.co.jp
2013-12-18(Wed)

リスペクト

東映の新戦隊のデザイン…

正直「うわっ…」と思っちゃいました。

大体ヒーローのデザインって最初に見た時は「えっ!?」ってなるけど見慣れたら「カッコいいじゃん」って思っちゃうのが定番ですが…

今回はそうなりそうな気がしないと言うか…


でもまぁそれは僕個人の考えだし、子供はあーゆーデザインの方が好きかもしれないんで色々言うつもりはないんです。

問題はそこじゃないんです。

テレビのヒーロー(のデザイン)がイマイチな時に、

「これならローカルヒーローの方がカッコいいんじゃね?」

みたいな事を言う人がいたりするのが嫌なんです。

「ローカルヒーローはすでに本家を超えたな」

みたいな。


これまで何十年もかけて何百人も登場してきたテレビヒーロー。

それらを見て育った人達だからこそカッコいいローカルヒーローを作れるんじゃないか、と思うんです。

ローカルヒーローの土台は間違いなくテレビヒーローなんです。

現在「ローカル(オリジナル)ヒーロー」を作っている人、好きな人は本家へのリスペクトを忘れちゃいけないんじゃないか、と改めて考えた次第です。
2013-12-17(Tue)

2013、ラストは…

今年最後の久留米教室でした!
20131217E

ソウシが来てくれました!
20131217C

1年の締め括りとして基本を練習しました!
20131217D

手技・足技は、突き・パンチ・手刀・裏拳・各種受け・前蹴り・回し蹴り・足刀・後ろ回し蹴り、などなど…
20131217F

刀は摺り足・素振り・合わせ・受け・型、などなど…
20131217B

受け身やリアクション、立ち回りもやりましたよ!
20131217G

来年に向けて気合を入れる為に…
20131217A

パンチ!
20131217H

パンチ!!
20131217J

パンチ!!
20131217I

久留米教室、今年最後の画像はこれです(笑)
20131217K

年内、久留米教室に参加して下さった皆様、本当にありがとうございました。

また来年もよろしくお願いいたします!


さて!

19日(木)は今年最後の福岡教室だ!!
2013-12-16(Mon)

小説・さやか見参!(210)

『どうした、もう良いのか?』

着地した体勢のまま動きを止めた封にイバラキが尋ねた。

封は答えず、

『毒は、効かないのね』

と訊き返した。

『ある程度はな』

荊木流には毒への対策として、あらゆる毒を少量ずつ服用し続け耐性を付ける方法と、解毒薬を服用し続ける方法が伝えられていた。

イバラキがどちらを行なっているのかは分からないが、師・ミズチが毒殺されて以降、かなり用心しているのは間違いなかった。

封は地面に腰を下ろすと、足元の鏢を拾い上げ、ぽいと放り捨てた。

『駄目ね、敵わないわ。もう好きにしてちょうだい』

投げやりである。

その言葉が終わらぬ内に封の喉元に刃がぴたりと押し付けられた。

いつの間にか背後から邪衆院が近付いていたのである。

しかもその刃は先ほど自分が放り捨てた鏢のようだ。

封ほどの凄腕をもってしても邪衆院の動きは見切れない。

そして眼前には幻龍イバラキ。

この二人を相手にどう戦えばいいと言うのだ。

『仕方ないじゃないの。完全に勝ち目がないんだから』

『でも復讐したいんじゃないの?御家再興の夢を閉ざしたおかしらに』

封はぐっと言葉を飲み込んで、そして吐き出した。

『復讐したいわよ!憎い!憎いんだもの!』

封は異国から渡って来た武術家であるが、さる高貴な一族の血を受け継ぐ唯一の生き残りでもある。

彼女はいずれ一族を復興させるという野望、いや、夢を持っていた。

それを成す為には生き延びなければならぬと、強くなければならぬと修行を続けてきたのである。

だが、イバラキの術によって彼女は子を産めぬ身体にされてしまった。

『私達一角衆はあんたから大切なものを奪い続けてきた。だからあんたが私の一番大切なものを奪ったとしてもそれは仕方ない。自業自得だわ。でも、それでも許せないのよ!』

邪衆院はさらに冷たい刃を押し付ける。

引かねば切れぬゆえ傷はついていないが柔らかい皮膚に鏢が食い込んでいる。

封は覚悟を決めた。

だが、背後の邪衆院は鏢を動かす事はなく、明るい口調で

『一族の再興はあきらめた方がいいと思うよ。あんたの故郷では大きな戦さが始まったらしいからね。後継ぎを育ててもむざむざ死なせるだけだ』

と言った。

その言葉で封に衝撃が走る。

『戦争!?いつ!?』

『火蓋が切られたのはつい先日。まぁそれまでも兆しはあったんだけど。』

隣国は朝廷内での権力争いが原因で秩序が乱れ、それが各地での反乱を生んでいた。

そしてついに勢力を増した反乱軍と朝廷との戦争に至ったのだ。

戦争というものは物事の価値を一瞬でひっくり返してしまう。

それまで庶民だった者が権力を持ち、貴族が路頭に迷うような事は当たり前にある。

そんな状況で一族の再興など考えても仕方がない。

封は再び肩を落とした。
2013-12-15(Sun)

小説・さやか見参!(209)

いきなり核心を突かれた封は一瞬戸惑ったがすぐに冷静を取り戻し

『そうよ。話が早いわ』

と言うが早いか、右脚を高く跳ね上げた。

上半身を微動だにさせず内側から外側に大きく弧を描いた爪先は、敵の喉を食い破れるはずだった。

相手が幻龍イバラキでなければ、だが。

イバラキは何事もなかったように封の射程から離れていた。

しかも、蹴りが届くか届かないかの微妙な位置に、である。

だが封とてこれしきの攻撃が通じるとも思っていない。

すぐに軸足で跳躍し、二撃目を放った。

右の中足がイバラキの腹部に抉り込まれる。

確かに命中したはずの前蹴りは、まるで腹部に力を吸収されたかのように力を失った。

威力を失った底足がイバラキの身体にぴたりと貼り付き封は体勢を崩した。

封は右脚を素早く引き軸足と入れ替え、身体をひねって左の足刀を繰り出す。

イバラキはわずかに身を引いて攻撃を捌いた。

それは封の思惑通りだった。

捌かれた囮の足刀を着地させるとすぐに踏み切り、封は空中に舞い上がって回転しながら鏢を投げた。

回転の中、イバラキに見えぬ位置、しかも近距離から投じたのであるから避ける事は困難なはずである。

もし命中しなくてもかすめさえしてくれたらいい。

その為に刃先に毒を塗ってあるのだ。

だがイバラキは、その鏢を目の前で受け止めた。

しかも、刃ではなく柄の部分を、見事に。

宙から降り立ちとどめに転じようとしていた封はそれを見て驚き動きを止めた。

何を仕掛けても無駄かもしれぬ、と思ってしまったのである。

『ほう、毒か』

イバラキは微かに薄茶色の染みが残った刃先を見てそう呟いた。

そして着物の襟をはだけさせると、毒が塗られた刃でゆっくりと胸元を切り裂いた。

封は驚きを隠せずイバラキを見た。

イバラキは、ただ不敵に笑っていた。

『効かぬよ』

イバラキは鏢を封の足元に投げてよこすと、胸から血を流しながら襟を整えた。

やはり何を仕掛けても無駄なのか。

封は戦闘意欲を失った。

彼女の心は完全に折れてしまったのである。
2013-12-13(Fri)

12日の福岡教室~♪

12日は福岡で殺陣教室でした~♪

練習室は狭かったですが、たくさんの方が参加して下さいましたよ~♪
20131212D
前半、中国武術風の立ち回りに挑戦した3人。
このポーズは『前髪パッツン』を表現しているそうです♪

そこから基本チームと立ち回りチームに分かれて練習しました。

こちらは基本チーム。
20131212A
織田先生の指導で型を覚えている所ですね。

こちらは立ち回りチーム。
20131212E
今回は4人でチームを組んでもらい、キャラ設定からストーリー、台詞にもちろん殺陣まで自分達で考えてもらって、短いお芝居を作ってもらいました。
20131212B

立ち回りチームは発表の際に大照れで…(笑)

皆さん役者でもスーツアクターでもない一般の方々なので人前での演技に照れがあるのは当然です♪

おまけになかなか面白いお芝居でしたから感心しましたよ。

アトラクションチーム武装の殺陣教室では『殺陣=演技』と教えています。

演技とは観客に伝える事だと思うので、どうやったら自分達の思いが観客に伝わるかを考えて、台詞を言い、演技をし、立ち回りをするべきだと思います。

今回のお芝居、これから磨いていきたいですね!

さて、年内の福岡教室は次回がラスト!
20131212C

2013年の最後まで頑張りましょう!!
2013-12-13(Fri)

小説・さやか見参!(208)

言葉を吐き終わった瞬間、封の細く白い喉は、いつの間にか正面に回りこんだイバラキの右手によって強く掴まれていた。

『何故そう言い切れる?』

息を詰まらせながらも封はにやりと笑ってイバラキを見据える。

『だって、殺さないじゃないの、あんたは、今も、こうやって』

イバラキは表情を変えずに封から手を離した。

封は息を継ぎ、乱れた呼吸を整え、

『あんたは敵が憎いんじゃない。自分を騙そうとする奴が嫌いなんだ。おまけに女に弱いときてる』

最後の一言に邪衆院が吹き出した。

『邪衆院』

すかさずイバラキが咎める。

邪衆院は肩をすくめて小声で詫びた。

『だからさ、「自分は敵です、あんたを殺しに来ました」って正直に言ってくる女をあんたは殺せないのよ。今までだってそう。血讐様が送り込んできたくのいち連中をあんたは一人も殺さなかった。それは女達がみんな正体と目的を隠そうとしなかったから』

封は一気に喋ってから

『違うかしら?』

と念を押した。

イバラキは答えない。

それを見て封が更に続ける。

『血讐様もね、あんたのそんな性格を見抜いてるから何度もくのいちを送り込んできてるのよ。分かってるでしょ?』

イバラキはふんと鼻で笑って視線を外した。

『奴は相も変わらずねちっこい攻撃を仕掛けてくる。まぁ我々を、いや、ミズチ様を相当恨んでおったろうからな。その流派を受け継いだ拙者の事も憎いのであろう』

封が少し驚いた顔をした。

『やっぱり…血讐様と荊木流には何か因縁があるのね?』

ミズチは荊木流の前頭領にして幻龍イバラキの育ての親である。

凄腕の忍びであったが、血讐の罠に嵌り命を落とした。

『聞いておらんのか』

『血讐様は何も教えてはくれないわ』

それを聞いてイバラキは愉快そうに笑った。

『そうであろうな。若き頃の不手際とはいえ、手下の前で恥をかきたくないのであろう』

『恥?』

『言ってやらぬが情けかもしれんが、まぁ良いか。奴の片目を奪ったのは他ならぬミズチ様よ』

『そうだったの』

『調子に乗って十二組の里に乗り込み返り討ちにあったらしい。詳しくは本人に訊いてみよ。なかなか楽しい話だぞ』

イバラキはもう一度くくっと笑い、そして不意に真顔に戻った。

『その血讐が欲しておるのは、荊木の奥義だな?』
2013-12-11(Wed)

小説・さやか見参!(207)

一角衆の刺客・封は以前と変わらず美しかった。
変わった所と言えば、そこに退廃的な雰囲気が加わり、狂気を含みつつもどこか脆そうな雰囲気を漂わせていた事である。

茶屋のほろ酔い客は、場違いな美女に見とれ、ひやかしに声をかけてくる。
だが封はそれを完全に無視してイバラキを睨みつけている。
やがては茶屋の客も絡むのをやめ、店内で騒ぎ始めた。

『どうする?私はここでもいいけど』

封が吐き捨てるように言う。

『ずいぶん投げやりではないか』

イバラキは無造作に近寄る。

鋼鉄の義手を外した今のイバラキは戦闘には不利と言える。

おまけに刀も持ってはいない。

『おかしら、どうします?』

不意にイバラキの足元から男の声がした。

かと思うと、声がした辺りの地面が盛り上がり、わずかな間に跪いた人の形となった。

『俺が代わりにやりましょうか?』

それはイバラキの片腕・邪衆院 天空であった。

邪衆院はイバラキが行く所、常に影に潜んで同行していたのである。

『いや、かまわぬ』

イバラキは邪衆院を制した。

『ですよね』

邪衆院がおどけてみせる。

『それより』

イバラキが何かを言いかけてちらりと邪衆院を見ると、邪衆院も我が意を得たりとばかりに

『さっきの爺さんでしょ?…ですよね』

と意味ありげな言葉を返した。

辻占はいつの間に移動したものか、すでにその姿を消していた。

『まぁそれは良いとするか』

イバラキが封に向き直る。

『封、少し付き合え。まだ肌寒かろうが月見としゃれ込もうではないか』

すでに完全に日が落ち、空には月が煌々と輝いていた。

それからイバラキと封は並んで人気のない町外れをゆっくりと歩いた。

少し離れて邪衆院がついて来る。

イバラキは自分の左側に並んで歩く美しい女に

『今の拙者には左腕が無いからな。おまけに刀も無い。そちらから攻撃されれば反撃が一瞬遅れる。拙者を殺したくばいつでも良いぞ』

と声をかけた。

『ふん、油断させようったってそうはいかないわ。常に懐に何かを忍ばせてるのが忍者ってヤツでしょ。それにあんたの力は嫌ってぐらい知ってるから。腕が無かろうが刀が無かろうが簡単に攻撃は仕掛けないわよ』

封がふてくされたように答える。

『そうか。ならばこの距離で並んで歩くなど命取り以外の何物でもあるまい』

視線を交わす事無く二つの影が進む。

しばらく沈黙があったが、封がそれを破った。

『あんたはやらないでしょ、不意打ちなんて』

イバラキは頭巾の中で一瞬意外そうな顔をした。

『ほう、何故そう思う?卑怯な不意打ちこそ忍びの常套であろうに』

封は立ち止まり、イバラキの目を見て、何故か自信ありげに

『あんたは私を月見に誘った。私はそれに付き合ってついてきた。そんな女を不意打ちで殺すような真似、幻龍イバラキはしない。絶対に』

と確信を突きつけた。
2013-12-11(Wed)

みんなの力を合わせよう!クリック募金

東日本大震災の被災地を少しでも支援したい、という思いでクリック募金を紹介させてもらってます。

下の画像を見ていただけると分かりますが、宇宙刑事ギャバンこと大葉健二さんをはじめ、たくさんのローカルヒーローが一日も早い復興を願っています。

皆さんも是非、1日1クリックお願いします。


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2013-12-11(Wed)

久留米での殺陣教室!

12月10日は久留米で殺陣教室でした。

今回もソウシと織田先生と代表の3人。

早く参加者増えないかなー。

せっかく畳の部屋なので受け身の練習をしてから摺り足、それから木刀をガンガン振らせました。

小学校低学年のソウシにはキツいと思いますが頑張っていましたよ!
20131210A

それから今回は斬られるリアクションも。
20131210B

斬るばかりではなく、斬られる事も上手くならなくてはね♪
20131210C

それから立ち回りをしましたが、教室後半になるとソウシの集中力が切れてくるのでここからが勝負です。

気を抜くと即ケガにつながるので、多少厳しい事を言っても頑張ってもらいます。

厳しくない時はこんな感じなんですけどね♪
20131210D

年内の久留米教室も来週がラスト!

誰が来るか分かりませんが、最後までしっかり頑張りたいと思います♪
20131210E

2013-12-09(Mon)

小説・さやか見参!(206)

『無理と?はて、それはどういう事かな』

イバラキは辻占の老人に問うた。

『貴殿の噂は聞き及んでおる。是非とも死者の声とやらを聞いてみたかったのだがな』

『申し訳ありませんな』

老人は表情を変えず詫びた。

『降ろせぬのか』

イバラキはなおも問う。

すると老人は白い髪をわずかに揺らして首を横に振った。

『そういうわけでは』

『ではなぜ無理なのだ』

『それは…』

皺にかこまれた細い目が開いてイバラキを見た。

『御仁の周りには死者が多すぎますれば』

そう言われ、頭巾から唯一覗くイバラキの目が笑った。

『ほう』

『しかも、皆が皆、あなた様に恨み言を言おうと降りてきております。我が身ひとつでは捌ききれませぬ』

『なるほど。そんなに多いか、私を恨む者は』

老人は再び瞼を閉じて柔和な表情に戻った。

『そのようでございますな』

イバラキはしばし黙った後、ふふと笑って

『そうか、残念だが仕方ない。手間をかけたな』

と言うと踵を返した。

その後ろから老人の声が呼び止める。

『ただ一つ言えるのは』

頭巾姿のイバラキが立ち止まり振り返った。

すでに老人の姿は宵闇に溶けかけている。

『女難の相が出ておるよ』

『女難とな』

『そう。女難じゃ』

『何故そう言える?』

そう尋ねられて老人はにんまりと微笑み、イバラキの背後を指差した。

指された方向を見ると、賑やかな茶屋の明かりに照らされて、長い黒髪の女が立っていた。

女は美しくも恨みがましい表情でイバラキを睨みつけている。

イバラキは

『死者以外にも拙者に恨みを言いたい者がいるようだ。久しぶりだな、封』

と、一角衆からの刺客に笑いかけた。
2013-12-09(Mon)

よんぶんのいち

アトラクションチーム武装の殺陣教室、年内は残り4回です!

…という事で、明日12月10日(火)は久留米教室です♪

福岡に比べると参加者がなかなか増えない久留米教室ですが、その分じっくり指導出来るから、それはそれでいいなぁと思ったりします。

ですがやっぱり増えてほしい!

来年はもっと頑張るぞ~!

▼福岡


▼久留米


ってなワケで、興味がある方、2013年の思い出に殺陣教室に参加してみませんか♪

刀を使った殺陣やヒーローアクション等、初心者を対象にしたメニューなので気軽に安心して始められますよ♪

運動神経は関係ありません!

時間は18時~21時♪

お問い合わせはメールにて▼

アトラクションチーム武装
busou_00@hotmail.co.jp
2013-12-08(Sun)

小説・さやか見参!(205)

老人はふぅと息を吐くと

『こりゃ無理じゃ』

と呟いた。

この老人、巷で噂になっている辻占である。

行き交う人々の声から神の言葉を探るのが辻占であり、この老人も夕暮れになると街道沿いの辻に姿を現し、じっと街の声に耳をかたむけている。

しかしこの老人にはもう一つの能力があった。

それが神降ろしだ。

いや、死者降ろしと言うべきか。

死した者を自らの身体に憑依させ、まるで死者本人のように喋りだすのだ。

この噂が広まって何人かが実際にその能力を目の当たりにしているという。

ほとんどが『そんな事が出来るはずがない』とたかをくくり、化けの皮をはがしてやるとばかりに老人の元へ向かったそうだが…

その全てが、例外なく腰を抜かす結果になった、との事だ。

他人が知るはずのない、死者本人としか思えない内容を語るので、もはや疑う余地なし、という噂が大々的に広がり、多くの人々が不思議を体験しようと老人の所へ押し寄せた。

だがこの老人、神出鬼没というべきか、いつ、どこに現れるか皆目見当がつかぬ。

辻占は人の声を聴く占いゆえ必ず人出がある場所にいるのだが、どうやって察知するのか、野次馬の集まる場所をするりと避けているようだった。

会えたからといって必ず死者降ろしが見られるわけでもないのだが、いつしか人々は老人に出会える事を幸運として捉えるようになっていた。

幻龍イバラキが最初にこの老人を見たのは数週間前である。

宿場周辺の情報を探る為、鉄仮面と義手を外し、大怪我を負った湯治客といういでたちで宿を探している最中に辻占を見つけたのだ。

(これが噂の…)とは思ったが、妙にひっかかる所があり、黙って前を通り過ぎた。

二度目はその五日後、三度目は更に三日後、次が十日後でそして今日だ。

誰もが会えぬと嘆いている噂の老人に、自分はこの短期間で五回も出会っている。

占いの性質ゆえ時間は夕方と決まっているが、出会った場所は毎回違っていた。

これは偶然だろうか?

たまたまの幸運だろうか?

イバラキは焼けただれた顔を隠した頭巾の中で小さく笑うと老人に近付き声をかけた。

『我に関わる死者の声を聞かせてみよ』

と。

それに対する答えが先程の『こりゃ無理じゃ』だったのである。
2013-12-08(Sun)

チームワーク

僕は『馴れ合い』が嫌いです。

もちろん一緒に仕事をする上でのチームワークは必要だと思うし、仲の良いメンツが集まって仕事に取り組むのも問題ないと思ってます。

それは馴れ合いとは違うし。

んじゃ僕の中での馴れ合いはどーゆー事かと言うと、

『チームの仲良し度と仕事のクオリティーが切り離されている状態』

だと思ってます。

やたら飲みに行ったり遊びに行ったりするクセに、仕事の上での切磋琢磨は無く、みんなで良い仕事をやり遂げようという気概も無い、

仕事の出来が悪くても誰も気にせず、またヘラヘラと飲みに行っちゃうような、

それが馴れ合いだと、そう思ってます。

自分自身はそんな事をしたいと思わないし、それが平気な人とはお付き合い出来ないなぁ、

と思っています。
2013-12-07(Sat)

小説・さやか見参!(204)

山吹の屋敷の離れにある庵で、山吹武双と心太郎は向かい合って座している。

総髪はほとんど白くなってしまっていたが、それが武双の威厳を際立たせていた。

眼光の鋭さは歳を経ても変わらず、その前に立つ者は皆、やましい事がなくとも射すくめられるような思いをしていた。

しかし、

心太郎は落ち着いた表情を見せていた。

誰もが畏怖する山吹流頭領に対し、幼い心太郎は堂々と向かい合っていたのである。

童ゆえに武双の威風を感じない、というわけでもないはずだが。

『どうだ、例の「黒き忍び」は』

武双が尋ねる。

意外に穏やかな口調だった。

『はい、うっすらとだけど分かったっシュ』

心太郎の返事も穏やかである。

「黒き忍び」とは、高陵山で心太郎を助けた謎の忍者の事だ。

その時心太郎は意識を失いかけていたのでその姿をはっきり見る事が出来なかった。

だが、

一角衆の血飛沫鬼と血塗呂に襲われた心太郎を助けたのも、どうやら同じ忍者だったようなのである。

武双はうなずいて

『そうか。まだ少し時間がかかるやもしれぬが、いずれ遠くはあるまい』

と言うと、傍らの箱を手にし、中から巻物を取り出した。

箱の蓋には『金 令 記』と書かれてある。

武双はそれを紐解くと、心太郎の前にするすると広げた。

巻物には謎の文字や記号らしきものが書き付けてある。

最初の文字と最後の文字を見比べると、明らかに墨の具合いが違う。

長い時間をかけながら、少しずつ書き進めたような感じだ。

『なるほど…ここで終わってるわけっシュね』

心太郎が紙面を覗き込んでつぶやいた。

最後に書かれた文字以降、余白は延々と続いている。

いかにも中断されたという体だ。

『さよう。ここからは、向こうにある可能性が高い』

武双の言葉に、ただならぬ重みが含まれている。

ここで話されている事は、さやかですら知らない、

武双、練武、不問の三兄弟と、そして心太郎しか知らぬ極秘事項であった。

心太郎はしばらく黙って武双の表情を見ていたが、

『だからおいらは、今、ここにいるっシュね。さやか殿を守る為に』

と言って、邪気の無い笑顔を見せた。

『頭領、お任せ下さい。さやか殿を守るのがおいらの役目っシュ!』

心太郎の言葉は爽快なほどに潔かった。
2013-12-06(Fri)

12月の殺陣教室、2月の殺陣合宿

2013年の教室もあと数回!!

久留米は10日と17日、

福岡は12日と19日です!

ちなみに2014年は1月9日(木)の福岡教室からスタートの予定です♪

そんなワケで(どんなワケ?)、12月5日は福岡で殺陣教室でしたよ~♪

先週参加して下さった2名とか、

お久しぶりな方とか、

いつも来て下さってる方とか、

師走の忙しい時期に、本当にありがとうございます!
20131205A

今回は織田先生にビギナー班をお願いして、ひたすら、もう、ひたっすら基本を繰り返してもらいました。

ビギナー班のお2人は趣味ではなく人前で披露する事を目的としているので、練習もキツめにしています。

レギュラー班は立ち回りがメインでした。

練習してみると分かるのですが、基本の技と、それを組み合わせて作った立ち回りでは実は全然違うんですよね。

基本は上手くやれるのに立ち回りになると…なんて事は当たり前にあるんです。

なので、基本の動きを立ち回りに変換出来るようになって欲しいなぁ~、と思いながら練習してもらいました。

基本技はあくまでも入り口で、立ち回りからがスタートなんです♪
20131114B


さて、以前ちらっとだけ告知したんですが、来年の2月には殺陣合宿を開催します。
合宿

初心者大歓迎ですが、かなりキツめに練習するつもりです♪

参加申し込みの締め切りは12月末になってますので興味がある方はメールにてお問い合わせ下さい♪

▼アトラクションチーム武装
busou_00@hotmail.co
2013-12-06(Fri)

小説・さやか見参!(203)

山吹を含む十二組は、一般に『がりゅう山』と呼ばれている山を中心に里を築いている。

ここは人里から遠く離れ、麓は獣や毒蛇の棲むような森に囲まれている為、人が立ち入る事はなかなか無い。

仮に登ったとしてもそこには獣道すら無く、それでも足場の悪い中を進むと岩壁に立ち塞がれたり急な崖に直面したり、とにかく先に進む事が難しい。

忍び以外には登れぬ山、それが『がりゅう山』なのである。

その中腹にあるのが音駒が運び込まれた虎組の屋敷だ。

ここも木々に囲まれているが、そこに陰の空気は全く無く、ほど良い光が差し、ほど良い風が吹き、居心地は決して悪くない。

音駒を匿い療養させるには適した場所だと言えた。

ここは十二組の里の中でも二番目に恵まれた立地である。

本来ならここには蛇組の屋敷が建つはずであった。

蛇組の前頭領であり、幻龍イバラキの師であるミズチが住むはずだったのだ。

ミズチは各流派の忍び達から尊敬を集めていた。

数十年前、十二組の会合でそれぞれの屋敷の場所を取り決めた際、

龍組(山吹)が山頂という事は決まっている為、次いで条件の良いこの場所がどの組に与えられるかが議題となった。

そこで、蛇組を除く全ての組の頭領達が満場一致でミズチを選んだのである。

技量、人格、功績、いずれをとっても申し分なし。

誰もがそう言った。

だが当のミズチがそれを辞退したのである。

『我ら蛇の忍びは地にもぐり、泥を喰らうが役目。そのような陽の当たる場所におっては皆の腕がなまりますゆえ。そこには龍組の懐刀たる虎を住まわすべきかと』

そう言って頭を下げた。

以来ここは虎組の屋敷となっている。

その屋敷の庭で、現在虎組を取り仕切る雷牙は空を仰いでいた。

木々の間から澄んだ青空が見える。

いい春の日和だ。

きっと山頂にある山吹の屋敷は暖かな光を受け、花のつぼみも開きかけているだろう。

そんな中、武双に呼ばれて山吹に戻った心太郎は今頃どんな話をしているのやら…

雷牙は考えかけたが、どうせ考えても分からぬと諦め、草の上にごろりと寝転んだ。
2013-12-04(Wed)

小説・さやか見参!(202)

山吹の里に風が吹いた。

だがそれはつい先日までの肌を刺すような冷たさでなく、どこかほっとするような暖かさを含んだ風だった。

音駒が虎組の屋敷に運び込まれて数週間が経ち、季節はいつしか春の気配を漂わせるようになっていた。

『音駒さん、食事』

音駒が寝かされている部屋にさやかが膳を運んできた。

『今日は具合いどう?』

音駒が慌てて上半身を起こす。

最近ようやく自力で起き上がれるようになったのだが、まだあちこちに痛みが走る。

その苦痛を表に出さないようにして

『さやかさん、ありがとうございます』

と礼を述べ、微笑んだ。

さやかは困ったような微笑んだような表情を浮かべ、傍らに座り枕元に食事を置く。

『無理しないで、まだ傷が痛んでるはずよ』

『お見通しですか、やっぱり忍者の目はごまかせないな』

『当たり前じゃないの。これでも私は山吹流の後継…』

言いかけてさやかは口をつぐんだ。

逆に音駒が口を開く。

『やっぱり私は一日も早くここを去らねば。里を治める流派の次期頭領が私のような余所者を屋敷に入れてしまっては問題があるでしょう』

さやかが頭を振って語気を荒げた。

『そんな事ない!音駒さんが怪我したのは私のせいなんだもん!元気になるまでちゃんと手当てさせてよ!!』

涙声でそう言われては音駒も黙るしかなかった。

問題がある事はさやかが一番分かっている。

しかし今はそんな事よりも音駒の身体の方が大切だった。

父に、

山吹流現頭領、山吹武双に何と言われても、音駒だけは守らなければ、と

さやかはそう思っていた。

しかし武双はさやかにまだ何も言ってきてはいなかった。

いずれ問い質される事を覚悟してはいるのだが、今の沈黙が逆に怖くもある。

そう言えば…

先程、自分ではなく心太郎が父に呼ばれていたが…

事情を聴かれているのかもしれない。

自分の勝手な行動のせいでお目付け役として叱責されているのかもしれない。

だとしたら本当に申し訳ない。

音駒を助けた事が間違っていたとは思わないが、心太郎に迷惑をかけるのは心が痛んだ。

『心太郎…』

さやかはそう呟いて、武双がいる山吹の屋敷の方に顔を向けた。
2013-12-02(Mon)

僕自身

時々、

『相談相手がほしいなぁ』

と思う事があります。

でも、よく考えるとそーゆー悩みって自分の中で既に答えが出てたりして、

『あぁ、俺は相談じゃなくて愚痴りたかっただけなのか』

と気付きます。

すると今度は

『愚痴る相手がほしいなぁ』

となり、

『愚痴は不毛だし、聞かされる方も迷惑だろうからやめておこう』

という結果になります。

そうすると、そーゆー悩みが作品に反映されたりしますよね。

僕が作るショーは、僕自身だと言っても過言ではないのかも。
2013-12-01(Sun)

みんなの力を合わせよう!クリック募金

12月1日です!

今年も残り1ヶ月ですね!

何かと忙しい時期ですが、体調管理にはくれぐれも気をつけて、2013年を楽しみましょう♪

末尾に1が付く日にはクリック募金を紹介させてもらってます!

東日本大震災の被災地支援をはじめ、色々な募金がありますので、気になるものがありましたら是非クリックしてみて下さい♪


『みんなの力を合わせよう!クリック募金』!!


クリック募金
クリックで救える命がある。



忍者ライブショーさやか見参!



ヒーロー連合ジャスター



グランパワーヒノクニ



遠州忍者 魁斗&鼈甲



未来環境防衛隊ドラゴンマン

プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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