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2011-04-30(Sat)

ヒーローに会いに


ゴーカイジャーのショーを観に行きました!

色々と勉強になるなぁ。

GWは他にも観に行きたいな。
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2011-04-29(Fri)

4月28日、殺陣教室(1)

代表 『さて、昨日は2回目の公園教室でした』

武装 『いいなぁ、公園』

代表 『わっ!久しぶりに出た!』

武装 『やめて下さいよ、人を『拳精』の五獣の精みたいに扱うのは』

代表 『いや、しばらく見なかったからもう消えたのかと…』

武装 『ふふふ…あなたがいる限り僕は消えませんよ…僕とあなたは表裏一体、光と影、北斗と南斗…』

代表 『俺の歪んだ心が生み出した別人格みたいな設定はやめろ。出さなかったのはオマエがいると無駄に字数を食うからだ。ここまでだってほら…まだ教室の話もしてないのに…』

武装 『練習報告に変化が欲しいからって僕を出したくせに!ひどい!代表は飽きたらポイッて出来る男なんですね!』

代表 『い、いや…』

武装 『ん?違うか。代表はストーカー体質の偏執狂ですもんね。ポイするより付きまとうタイプか…』

代表 『…おい…』

武装 『警察に捕まらないようにして下さいね』

代表 『きさま殺…』

武装 『とりあえず報告を始めましょ!ここまでで予定文字数の3分の1ぐらい使ってますよ!』

代表 『そ、そうね』

~参加メンバーは~

武装 『昨日は何人ぐらい参加されたんですか?』

代表 『トータルで4人来てくれました。シライシさんMさん、途中でなかぢぃ、最後にコガさん

武装 『Mさんは初参加ですね。どんな方なんですか?』

代表 『大学生の男子だよ。詳細を書いていいか本人に確認を取ってないから今度聞いてみる。OKが出たら紹介するよ』

武装 『分かりました。ちなみにMさんが教室に参加するきっかけは何だったんですか?』

代表 『シライシさんとコガさんの紹介…かな。お2人について知りたい方は↓↓をご覧下さい』

コミュニコ(http://ameblo.jp/communenico/)

武装 『なるほど、こーゆーお仕事をなさってる方達でしたか』

代表 『そう。演劇ワークショップとかもやってらっしゃって、そこに殺陣も加えてみたいんだって』

武装 『へぇ~、面白そう』

代表 『元々はコガさんとジャスティン坂本が知り合いでね』

武装 『ジャスティンさんって元・武装メンバーの…』

代表 『そう。アメリカ大好きジャスティン坂本。今は大阪で頑張ってるジャスティン坂本。
久しぶりに画像を無断でUPしてみよう。ドーン!』
なぜかジャスティン

武装 『勝手にマズくないですか?』

代表 『怒られたら削除すりゃいいんだよ。んじゃクレームつけにくいようにカッコいい画像も載せとこう。ドーン!』
ジャスティンキック!!

武装 『…ま、代表がいいならいいですけど…』

代表 『にひっ』

武装 『なかぢぃさんは代表の先輩でしょ?キャラクターショー時代の』

代表 『そう。同い年だけど2年ぐらい先輩でね。一緒に暮らしてた事もあるし、時代を共にした仲間、って感覚はあるなぁ』

武装 『ショーを続ける上で、そういった仲間や連帯感は大事かもしれませんね』

代表 『ショーには限らないけどね。なかぢぃはショーを離れてずいぶん経つけど、今でも熱い男だよ』

武装 『今回は珍しく参加メンバー紹介に字数を使いましたね』

代表 『次回は教室の内容に移ろうか』

武装 『そうしましょう』

代表 『それでは、解散!!』
2011-04-28(Thu)

少しでも

いま自分が持ってるものだけをやりくりしてステージに立ってちゃ駄目なんじゃなかろうか。

1cmずつでも前へ。

1mmずつでも上へ。
2011-04-27(Wed)

アクションへの道(183)

なぜA君が会議に来なかったのか、僕は理由を知りません。

(来なかったのか終了間際に来たのかも記憶があやふや)

ただ僕の推測では、A君は台本の手直しを簡単に考えていたのではないかと。

A君の台本(第一稿)にみんなが出したOKは、あくまで『大まかな流れ』に関してなのです。

第二稿ではその流れを活かすように構成や台詞や色んなものを変えて、加えて、削っていかなければならないのです。

A君はおそらく、みんなに言われた『手直しすれば使える』の意味合いをまだ知らなかったのでしょう。

台詞をちょっと削ったり書き加えたり、ささっと終わる作業だと思っていたのでしょう。

まぁ仕方ないかもしれません。

初めて台本を書いたんですから分からなくて当然とも言えます。

しかし、
だからこそ簡単に任せるべきではないのです。

世代交代だから若手に台本を書かせる、
それはいい。

しかし、任せる前に、それなりの勉強をさせなくちゃ駄目なんです。

自分がどれぐらいのペースで書けるのか、

自分にどれだけの語彙があるのか、

自分はどれだけのパターンを持っているのか、

何も分からないまま書き始めては上手くいく事の方が少ないでしょう。

結局この時、油断して締切りギリギリまで台本を放置していたA君は

『スミマセン、間に合わせる自信がありません』

と執筆続行を断念したのでした。

それからは僕がA君の第一稿をベースにして、決定稿を書き上げました。

B君の台本も完成です。

僕はA君とB君を見て

『ウサギとカメみたいだなぁ~』

なんて思ってました。

まぁ会社からの注文も、初めて台本を書く2人には厳しかったんじゃないかなぁとは思います。

例えばA君が書いていた戦隊の台本にはこんな注文がつけられていました。

◆本来は8人キャストだが、万が一を考えて7人でも出来るように。

◆人材不足の可能性があるので、レッドと怪人以外の6人は新人でも大丈夫なように。


これ、かなり厳しいですよ。

人材のやりくりは会社の方でどうにかしてほしいんですけどね。


なんにせよ、キチンと台本を書くというのは大変な事なんです。

『試しに書いてみた~い』

ぐらいの気持ちで書くな!…と言いたい。

(いや、試しに書くのはすごくいい事です。

ただ、その感覚で本番用を書かないでほしい。

何本も試しに書いて、それなりの技術を身につけてから本番用を書くようにして下さい)

台本も商品の一部ですからね。
2011-04-27(Wed)

小説・さやか見参!2(92)

一角衆の砦には活気や生活感というものがない。

大勢が暮らしているのに、どこか寂れた雰囲気が漂っている。

午後の陽射しを受けながら、屋敷の縁側に座っている男が一人。

断である。

やや短めの髪はぼさぼさで、本来精悍な顔に精気は感じられなかった。

高陵山での敗北をいまだに引きずっているのである。

断は片手で手裏剣をもてあそびながら、十数間先の柿の木を眺めていた。

熟していない実がまばらに生っている。

断はつまらなそうな顔で数枚の手裏剣を打った。

打ち手の表情とは裏腹に鋭く飛んだ手裏剣は、柿の実を見事に枝から切り離した。

拘束から解き放たれた果実達が一斉に地表に向かう。

しかし大地の抱擁を受ける事は出来なかった。

一旦飛び去った手裏剣が弧を描いて戻り、地面に落ちる寸前の実を真っ二つに斬り裂いたからだ。

十四の破片が鮮やかに散らばった時には、七枚の手裏剣が断の手に戻っていた。

断は相変わらず呆けた顔をしていた。

『おまえはじじぃか!』

突然罵声が響く。

断は振り向きもせず、

『うっせぇよ、血飛沫鬼』

と答えた。

しかして姿をあらわしたのは白装束の血飛沫鬼と赤装束の血塗呂、それに黒髪をなびかせた封の三人だった。

『おふう、こんなうるせぇガキ共を連れてくんなよ』

『別に私が連れてきたわけじゃないわよ』

血飛沫鬼が断の隣りに腰掛ける。

血飛沫鬼も十六になり、身体は断よりも大きくなっていた。

しかし血塗呂ともども身軽さは失っていない。

断は嫌そうな顔をした。

『いいよ来なくて』

離れようとしたが、断を挟むように血塗呂が座ったので動けない。

『なんで俺を挟むんだよ!』

血塗呂はにやにやと笑っている。

その光景を見て封が吹き出した。

『あんた達、三人並んで仲良さそうじゃないか』

『仲良くねぇよ!』

憤る断の肩に血塗呂が手を回す。

『勝手に肩組むなよ!仲良くねぇつってんだろ!』

手を振り払われて血塗呂がけたけたと笑った。

血飛沫鬼も笑う。

封も楽しげに笑っている。

『なぁ、幻龍の手練れにやられたんだって?』

血飛沫鬼が楽しそうに聞いた。

『やっぱりその話かよ…でもな、やられたのは俺だけじゃねぇぞ。おふうだって』

『あんたを担いで帰ってやったのは私だよ?』

『そりゃおまえ、あいつが手加減したから…』

必死に弁解する断の足元に突然血塗呂が寝転がり、目を見開いて口をパクパクさせた。

邪衆院天空に倒された断の真似だ。

それを見て血飛沫鬼と封が笑う。

断は顔を真っ赤にした。

『おふう!てめぇこんなネタまで仕込みやがって!』

『だって面白かったんだも~ん』

屈託なく笑う封は、ただただ美しかった。

恐ろしいほどの殺人技術を持つ事を忘れさせるほどの器量良しである。

そこへ

『楽しそうではないか』

と、隻眼の老忍者、血讐が歩いてきた。

『父上!』

血飛沫鬼と血塗呂が駆け寄る。

封は笑顔のまま背筋を伸ばし、断は座ったまま、バツが悪そうに顔をそむけた。

『断、どうした。顔が真っ赤だぞ』

『分かってて聞かないで下さいよ。…みんな意地が悪いぜ…』

『すまんすまん。どうだ、もう傷は癒えたのか?』

老忍者のねぎらいに断が答えようとすると、先に封が口を開いた。

『とっくに完治してますよ。もういつでも動けます。ねぇ?断』

『勝手に答えるなよ。…でもまぁ確かに、いつでも動けますよ』

『そうか。それは良かった』

そう言いながら血讐は、先ほどまで血飛沫鬼が座っていた場所に腰掛けた。

『ほれ、おふうも』

手招きして封を隣りに座らせる。

封は少しだけ間を空けて血讐の隣りに腰をおろす。

『なんじゃ、そんなに毛嫌いせずとも良かろうに。どうせ老い先短いこの身じゃ。もっと寄り添ってくれい』

普段の血讐はいつもこの調子だ。

封はくすりと笑って

『あらやだ、血讐様は私達より長生きしそうですけどね』

と言いながら血讐にすいと身を寄せた。

『亡くなる気がしませんわ』

血讐はそう言われてかかかと笑った。

『おふう、人を妖怪みたいに』

その隣りでそっぽを向いた断が聞こえよがしに呟く。

『妖怪みたいなもんだろうがよ。好色じじぃ』

明らかに罵倒の文句だが、それも血讐には応えないらしい。

またもかかかと笑っている。

『然り。好色こそ拙者の最大の奥義よ』

ひとしきり笑った後で血讐は声を少し落とした。

『それで、例の件だが』

ほんの短い一言だが、それで空気ががらりと変わる。

先ほどまでの穏やかな雰囲気が研ぎ澄まされた気がする。

これこそが本来の、
一角衆武術教練、血讐が放つ霊気なのだ。

すでに断と封も、鋭い忍びの顔になっていた。
2011-04-26(Tue)

アクションへの道(182)

さて、台本製作会議が始まりました。

メンバーは社員さん2名、若手のA君、B君、C君、そして僕です。

今回はA君が戦隊の台本を、B君が単体の台本を書く事になっています。

みんなで忌憚なく意見を出していこうという集まりです。

堅苦しい雰囲気だと自由な意見が出ないだろうから、という社員さんの配慮で、『会議』というよりも『雑談』形式で進める事になりました。

お菓子を広げてジュースを飲みながらのブレーンストーミングです。

さっそく若手のA君がお菓子をポリポリかじりながら話し始めました。

すると…

若手C君がキレました。

『オマエ!真面目な話し合いの最中に物を食うなぁ!』

…!?

今回は物を食いながら真面目な話し合いをする事になっていたのでは!?

根がまっすぐなC君には許せない状況だったのでしょう。

『俺の家やったら絶対許されん事やぞ!』

…正直C君の家の方針は我々には全く関係ないのですが、これで場が固まりました。

誰もお菓子には手をつけず自由な意見も出ない、当初懸念した堅苦しい雰囲気になったのです。

ブレーンストーミングでは、とにかくたくさんのアイデアを出す事が必要です。

良いアイデアだけでなく、

くだらないアイデア、
絶対に使えないであろうアイデア、
悪ふざけみたいなアイデア、
実現不可能なアイデア、
全く面白くないアイデア、
整合性のないアイデア、


そんなものまで、思い付いた事を片っ端から出していくのです。


僕はよく、

『みんな絶対的な1つを求め過ぎだよ~』

と思います。

『絶対に使えるアイデア』を出そうとして硬直してしまう人が多いなぁ、と。

自分でハードルを上げ過ぎて、跳ぶ事が出来なくなってるんですね。

みんな真面目なんだと思います。

僕なんか不真面目のかたまりなので、どうしようもないアイデアを出していきます。

その代わり、思い付く限りのアイデアをバンバン出していきます。

100のアイデアを出せば1つぐらい使えるものがあるかもしれません。

200出せば良いアイデアが2つあるかもしれません。

くだらないアイデアが呼び水となって素晴らしいアイデアが生まれる事だって珍しくはないのです。

しかし…

やはり若手は真面目でして…

『内野さん、使えるアイデアを出して下さい』

『真面目に考えて下さい』

『ふざけたアイデアはもういいですから』

何度も怒られました。

でも最終的に、使えるアイデアを出したのはほとんど僕だったと思います。

何事にも『有効的なやり方』があるんです。


とりあえず台本の大まかな流れが決まり、A君とB君がそれぞれ執筆に取り掛かりました。

A君とB君は同い年ですが、タイプが全く違います。

言葉は悪いですが(ごめんね)、当時のA君はあまり深く考えずに勢いで進むタイプ、
B君は慎重に考え過ぎてなかなか進めないタイプでした。

A君は勢いで台本をグイグイ進めます。

B君は周りに相談しながら、みんなにとやかく言われながら遅々として進みませんでした。

そして、A君の台本の第一稿があっという間に完成しました。

初めて書いたにしては無難な出来です。

これをベースに手直しを重ねれば、問題の無い台本が完成するでしょう。

『うん、いいんじゃない?原型はこんな感じで手直ししていけば使えると思うよ』

みんなが太鼓判を押しました。

それからしばらくして、ようやくB君の台本が形になり、『第2回台本会議』が行われる事になりました。

2人の第一稿をどのように手直しするかの会議です。

しかし、いくら待ってもA君は姿を現しませんでした。
2011-04-25(Mon)

告知 ~劇団BRATS~

アトラクションチーム武装の告知ではありません。

俳優・安田桃太郎氏が主宰を務める『劇団BRATS』の公演告知です。

以下、安田氏のブログより。



劇団BRATS第2回公演
「Sleeve」

脚本・宮城陽亮
脚色・安田桃太郎
演出・町田誠也

新宿シアターモリエール

2011.5.25(水)~5.29(日)
全7ステージ

25日(水)19時開演
26日(木)19時開演
27日(金)19時開演
28日(土)15時開演
      19時開演
29日(日)13時開演
     17時開演

前売り¥3800 
当日 ¥4200

出演
安田桃太郎
伊藤教人
斎藤健二
荻野恵理
Lida
南誉士広
北村智晃
人見早苗
森咲葉子
縄田雄哉
豊里歩美
今村祈履
わっしょい後藤
江川武蔵
望月佑二
下尾浩章
小春奈央

おぐらとしひろ

あらすじ
百鬼夜行とは。
殺生石を手に入れるため妖怪を使って殺し合うゲーム。
3日後の夜明け、この石の所有者には、何でも願いを叶えて貰える迷い家への招待の権利があるという。
様々な人間の欲に塗れたバトルロワイアル。
極限状態に追い込まれた時、人は何を信じて、どんな決断を下すのか。

劇団BRATS第2回公演は生バンドを入れての大アクション。
各方面からの豪華客演陣も加わり、ここまでやるかの大暴れ。
劇団BRATS本領発揮。





…僕もすっげぇ楽しみです♪

劇団BRATS Official Web Site
2011-04-25(Mon)

今年の武装

今年は更なる飛躍の年!


…と思ってたけど、意に反して、余計なものを削ぎ落とす縮小の年みたいだ。
2011-04-25(Mon)

殺陣 in 中津

4月24日、大分県の中津で開催されたイベントで殺陣に絡んできました!

『武装解除』読者にはお馴染み徳永潤さんに声をかけてもらった仕事です。

武装からの参加は僕とみんみんの2人。

みんみんと会うのも12月4日以来です。

お昼前に久留米を出発して中津へ。

徳永さん率いる『GONかんぱに~』のスタッフ、吉田さんの車に乗せていただきました。

僕と吉田さんが車内で盛り上がっている間、みんみんは爆睡していました…

一般道を走る事2時間半、現地入りした我々は徳永さんと合流し、駐車場にてリハーサルです。

みんみんは寝起きでした。


構成は徳永さんの剣舞と短い殺陣を5パターン。

普段やらない動きも多く、覚えるのに少し時間がかかりました。



リハ後に熱々旨々のからあげを食べたりして(中津といえばからあげですよね!)、21時から本番。

演技の時間は6~7分と短めでしたが、徳永さんの舞い、殺陣、手妻に会場も盛り上がりました。

本番終了後、お見送り&DVD販売にいそしむ徳永さんを横目に僕とみんみんは吉田さんに送っていただき帰宅。

僕が家に帰り着いたのは日付が変わる直前でした。

いただいたお弁当を食べていると急激な睡魔が…

1時間ぐらい意識を失い、寒さで目が覚めました。

そんなに疲れているつもりはなかったんですが…

それから急いで入浴、そして布団に入りました。


今後の活動について色々と悩んでいる最中だったので 、今回いただいた仕事も考えるきっかけになってありがたかったです。

徳永さん、吉田さん、お疲れ様でした!

みんみん、お疲れ様でした!
2011-04-23(Sat)

アクションへの道(181)

2000年はもう書く事も思い付かないから先に進みます!

2001年!

ちょうど10年前!


この年はすごく頑張った年だったなぁ。

書きたい事は色々あるけど、まずは新年恒例、パケにまつわるエピソードを。



前年からテンションが上がって頭おかしくなっていた僕は、会社に

『現役復帰宣言』

をしていました。

そして

『今年の台本は俺が書きたい!』

と立候補したのです。

社員になった後輩に嘆願したのですが、

『いや、今回は若手に書かせてみようと思ってて…』

とつれない返事。

世代交代を考えれば当然の事ですが、いかんせん僕は頭がおかしくなっているのでそれが分かりません。

『なんでだよ~!俺は現役復帰したんだぜ~!現役なんだから俺が書いたって問題ないだろ~!』

さすがに後輩も『もう世代交代してるんです!』とは言いにくかったんでしょうね。

『内野さんの台本もいいんですけど、今回は今までとカラーを変えようと思ってまして…』

僕は食い下がります。

『どんな風に変えるんだよ』

『ちょっと前の…例えば●●レンジャーのパケみたいな…』

『それだって俺が書いた台本じゃねーか。俺のカラーを求めてるのに俺が書いちゃいけねーのかよ~』


…あ~っ!
うぜぇうぜぇ!
本当にうざい先輩だ!!

組織には世代交代が必要なんだよ!

後輩も断りにくい中で、出来るだけやんわり断ろうとしてんだよ!

空気を読めーっ!!


…結局、

『じゃあ若手が書いた台本を監修してもらえませんか?』

って所で(渋々)落ち着きました。

後輩は大人ですよね。

ホントごめん。


きっと僕だって世代交代しなきゃいけない事は分かっていたハズ。

でもそれが嫌で駄々こねてたんですね。

『世代交代で若手が台本書くってんならそれでもいいよ。

でもオマエら、台本書く勉強とかしたのか!?

試しに何本か書いてみたのか!?

勉強もせず経験もなく、世代交代だから僕らが書きますなんて軽々しく言えるのか!?』

そう憤る事で自分の地位を守ろうとしてたんですね。

『アクションへの道』の初期にも書きましたが、僕が新人の頃、ショー台本は社員さんが書くものでした。

それをバイトメンバーが書けるようになったのは僕ら世代が会社と戦ってきたからだと思っています。

僕だって何本も台本を書き、ボツにされ棄てられ書き直されてきました。

その結果の現在なんです。

『書いた事ないけど僕らが書きま~す』

じゃ、あまりにもハードルが低すぎる!

そんな風に思っていました。

これは理屈としてはほとんど正論だと思っています。

仕事として人前に出すものを書く以上、相応のスキルは必要なんです。

絶対に。

でも、だからと言って

『俺が書く!』

と先輩が自分を押していくのは間違ってる、と、今は思います。

そのスキルを後輩が身につけられるように導いてあげるのが先輩の役目なんです。

このブログを読んで下さってる方はもうお分かりでしょうが、僕には

『先輩として後輩を導く』

という姿勢が完全に欠如していたんです。

…今でも足りないかとは思いますが…


かくして、このような状況の中、現役メンバーとの台本製作に関する打ち合わせが始まりました。
2011-04-23(Sat)

小説・さやか見参!2(91)

一角衆。


それを知る者は、山岳宗教より始まりし一派だと言う。
遡ってもたかだか四十年ほどの歴史しかない。


初代頭領は赤岩(せきがん)と呼ばれる男であった。

この男、身の丈大きく妖しの術を用い、その正体は

『庚申山に棲む化け猫である』

と噂されていた。

術にて人心を操り、操られぬ者は力にてねじ伏せる、

そんな非道の者であったが、次第に同類眷属が群をなし、赤岩は少しずつ勢力を拡大していった。

それが一角衆なのである。

赤岩の野望は単純明解、

豪族さながらに一国を治める事。

そして領土を拡大していく事。

しかしながら赤岩が思い描くのは為政などではなかった。

欲しいものは奪い、

気に入らぬものは殺す。

それが一角衆の求める理想郷だったのだ。


逆らう民衆は次々に殺された。

生き残った者達はことごとくに洗脳され、一角の信者となった。

もちろん御上がそれを許そうはずがない。

かなり大掛かりな討伐隊が何度か組まれたが、一角衆の術の前に成すすべもなかった。

やがては討伐隊の中にも、そして大名達の中にも一角衆に心酔する者が増え始めたのである。


一角衆に仇なす大名達は協議の末に、

『人外の者は人外の力で討つ』

と決めた。

そして、

“私”は庚申山へ向かった。

辺り一帯にはたくさんの信者達が溢れていたが、砦に辿り着く事は難しくなかった。

そこで対峙した大きな男、

山伏のような白装束の男、

飢えた山猫のような眼をした男、

それが、

一角衆頭領、赤岩だった。


赤岩と向かい合った私は、

私は、




汗だくで目が覚めた。

心臓が激しく鳴っている。

怒り、怖さ、悔しさ、悲しさ、色々な感情が押し寄せているのに声をあげる事も出来ない。

そして、身体はまだ夢の余韻を引きずっているというのに、夢の記憶はすでに薄れかけている。

ただ、自分の荒い息が聞こえている。

ただ天井が見えている。


『かあさま』

耳元で声がする。

果たして誰の声であったか。

『かあさま、こわい夢を見たの?』

返事をする事が出来ない。

『いいのよ、かあさま。こわがっても』

優しくささやく。

『夢はかあさまの世界なんだから』


私は、再び眠りに落ちた。
2011-04-22(Fri)

アクションへの道(180)

メンバー達の反対を押し切って、アクションに不慣れな女の子をキャスティングした僕。

なぜ僕がこの子を選んだかと言うと、毎週欠かさずに練習に来ていたからです。

頑張ってアクションの練習をしているのに、身長が低いという理由でアクションに入れてもらえない後輩。

僕はその子にチャンスをあげたかった。

もちろん身長だけが理由じゃなかったとは思います。

技術的にも全然未熟でしたし。

でも、本番を経験せずして上達なし、って部分もあるハズなんです。

練習だけしか経験していないのと、本番を経験した上で今後の練習に臨むのではモチベーションが全然違うと思うんです。

それに、

この子がショーに入る事で、背が低い他のメンバーも

『自分もショーに入るチャンスがあるかも!』

と思ってくれるかもしれません。


テレビキャラクターを演じるワケですから、身体的特徴でキャスティングが左右されるのは仕方ありません。

でも、それじゃ身長が低いメンバーは最初から諦めざるを得なくなってしまいます。

『どうせショーには入れてもらえないし』

と思いながらの練習に意味はあるのか、

練習に参加するモチベーションが保てるのか。


背が低いメンバーはアクションではなくメルヘンショーに入るのですが、

『おまえは小さいからアクションには入れない!
でもアクションの練習をしておけばメルヘンにも役立つ!
だから毎週練習に来い!』

なんて理屈を振りかざせるでしょうか。

『もしかしたら来年のピンクは小さいかもしれない!
その可能性を信じて毎週練習に来るんだ!』

なんて言えるでしょうか。

そんなのはすでにチャンスを掴んでる奴が上から目線で言ってるだけです。

モチベーションを上げる(保つ)為には、希望や目標が必要なのです。

僕は後輩達に

『背の低さを凌駕する技術を身に付けてアクションショーに入ってやる!』

と思ってほしかった。


決断の理由はもう1つ。

この時のスペシャルショーは、その女の子以外はベストメンバーで固めていました。

フォロー出来るメンバーが揃っているからこそ、僕はその子を入れたのです。

しかし…

結果は大失敗でした…

誰も僕に協力せず、その子のフォローもしようとしませんでした。

他のメンバーがそこまで反発する事を見越せなかった僕の責任です。

みんなは

『なんでスペシャルショーにあいつを入れるんだよ!』

と思ってる。

ベストメンバーの中に放り込まれた女の子は萎縮してる。

雰囲気が悪いから更に萎縮する…

僕は何とかしようとしましたが、そもそもみんなは僕にイライラしているのです。

盛り上げようとすればするほど

『おまえのせいで上手くいってねぇんだよ』

みたいな空気になります。

おまけに僕はチーム内で(何故か)『女好き』に見られていたようで、ゴリ押しでその女の子をキャスティングしたのも

『お気に入りの女の子を贔屓している』

だけだと思われていたのです。

まぁお気に入りというのは間違ってないですよ。

でも別に『可愛いから』気に入ってるんじゃない。

頑張ってるから気に入ってるんです。

頑張ってる子にチャンスをあげたいと思うのが贔屓かどうか、僕には分かりません。

ただ分かっているのは、僕が失敗した事。

やり方がマズかった事。

1人にチャンスを与えるのに夢中になって、全体の事がおろそかになっていました。

それでもこの時の僕は

『メンバーが理解してくれなかったから失敗した』

と信じていたのです。

後輩達に責任を押しつけていたのです。

こんな考えでは何も上手くいくハズないですよね。


本番当日、
強い風と雨で観客は少なく、全く盛り上がらない中で雰囲気の悪いショーをしました。

現地の担当さんから嫌味の一つも言われるほどの散々な出来でした。

僕の傲慢が全てを台無しにしたのだと思ってます。

ここで自分の過ちに気付けば良かったんですが…

思い上がりはまだまだ先まで続くのです…
2011-04-22(Fri)

小説・さやか見参!2(90)

しんとした山中に大勢の楽しげな声が響いている。

いかな忍びとて、任務のなければ普通の男達なのだ。

そんな事を考えながらも天空は背後から近付く気配を感じていた。

それは先ほどからゆっくりとこちらへ向かい、すでに十間ほどの距離まで来ている。

武術に秀でた天空はもとより気配や殺気に敏感であったが、幻龍に与し忍術を学ぶ事でそれをさらに鋭敏にしていた。

七間。

今では殺気の有る無しのみならず、相手が男か女か、どのような者か、はっきりとまではいかないが、何となく分かるようになっている。

背後から来るのは男だ。

しかもかなりの手練れである。

この男と戦えばどうなるか…

天空とて『勝つ』と言い切れない腕を持った男のようである。

殺気は感じられない。

あと五間。

天空は振り向く事もせず、身構える事もなく、ただ眼前の風景を眺めていた。

出発を前にした下忍達が浮かれて騒いでいる。

酒でも入れば手のつけようもなくなるだろう。

四間。

ようやく天空が振り返った。

三間。

『やっぱりイバラキ様でしたか』

天空の読み通りだった。

幻龍イバラキが三間の距離にいる。

旅装束のイバラキは大きめの道中合羽を羽織り、顔を覆面でぐるぐる巻きにしていた。

布の隙間からのぞく眼と口元がにやりと笑う。

イバラキはそのまま数歩進んで天空の隣りに並んだ。

イバラキほどの術者ならば気配を完全に消す事など造作もないはずだが、何故か天空に対しイバラキが気配を隠す事はなかった。

『邪衆院、浮かぬ顔をしておるな』

二人は並んで下忍達を眺めている。

天空は、微笑んでいるとも無表情ともいえるような顔で黙っている。

風が吹いた。

海から吹く冷たい風だ。

それを受けてイバラキの合羽が膨らむ。

天空のむきだしの腕を冷風が撫でる。

『ずいぶん少なくなってしまいました』

天空がつぶやいた。

『気にするな。おぬしのせいではない』

少なくなったとは、幻龍の忍びの人数の事なのである。

この山で一角衆の二人と戦った際、数十名の忍びが命を落とした。

大勢が死して後、天空は悠々と姿をあらわし断と封を撃退せしめたのだ。

最初から自分が出ていれば誰も死なずに済んだものを…


黙っている天空に

『おぬしのせいではないぞ』

と、イバラキが改めて言った。

『一角衆の力量をおぬしに見ておいてほしかったからな。まぁ腕前については予想がついていたが念には念だ』

『しかし…』

死んでいった下忍の多くは天空が武術の手ほどきをした者達だ。

おそらくは情が移っているのだろう。

生まれついての忍びなら下忍の命などに心動くものではないが、むべなるかな、天空は忍びならぬ武術家なのである。

イバラキは天空に向き直った。

『邪衆院、下忍どもが身をなげうつ事でおぬしの勝利は盤石になった。
我ら忍びにおいては、弱き者が強き者の為に命を捨てるなど当然の事なのだ』

天空もイバラキに向き直る。

『それなら』

角のない柔らかい言葉だ。

『俺もいつか、イバラキ様の為に命を捨てる日が来るかもしれませんね』

それを聞いてイバラキはおかしそうに笑った。

『忍びになる気もないであろうに』

天空も笑う。

『まぁ…確かに』

ひとしきり笑った後でイバラキは愉快そうに遠くを見た。

『それにな、邪衆院、拙者は“弱き者が強き者の為に”と言ったのだぞ。なれば』

改めて天空に向き直る。

『拙者がおぬしの盾となり死ぬる事があるやもしれんではないか』

天空はその言葉に虚を突かれた。

イバラキは、自分よりも天空の方が上かもしれぬと言ったのだ。

本心なのか戯言なのかも分からず、気の利いた返事も思い付かなかった天空は、

『ご謙遜』

と無難に答えた。
2011-04-21(Thu)

アクションへの道(179)

2000年~2001年はしゃべりショーをたくさんやらせてもらえた年でした。

社員さんが僕にチャンスをくれたんだと思いますが、普段のショーからスペシャルショーまで、とにかくたくさんしゃべりました。

スペシャルショー、

なんと豪華な響きでしょうか。

しかしこの『スペシャル』という部分に関して、僕と他メンバーの間には明らかな齟齬が生まれていました。


時々『スペシャルショー』と銘打たれたキャラクターショーがありますよね。

僕はこの『スペシャルショー』というフレーズ、本当に使い方が難しいと思うんです。

まず、誰の為の『スペシャル』なのか?という疑問があります。

答えは当然『観客の為』のスペシャルなワケですが、普段よりキャストが多かったり、レアなキャラクターが登場したりする為、メンバーのテンションが『スペシャル』になる事があるのです。

おまけにスペシャルショーではベストメンバーを組む事が多く、その為キャスティングされたメンバーは、

『ベストメンバーに選ばれた!』
『スペシャルショーを演った!』

というWテンションUPになったりするのです。

『スペシャルショーだからいつもより気合い入れていこうぜ!』

なんて雰囲気になる事もあるのです。


僕はこの雰囲気が嫌いです。

『スペシャルショーだからいつもより嬉しい』

『スペシャルショーだからいつもより頑張る』

それじゃ普段のショーを観てるお客様に失礼です。

スペシャルショーはあくまでもお客様にとってのスペシャルであって、演者は平常心で臨むべきです。

僕のもう1つの疑問、

『何をもってスペシャルと言うか』

については今回置いておきます。

以前もどこかで書いたと思うし。

さて、そんな考えの僕ですから、スペシャルショーでしゃべる時も出来るだけ通常現場の意識を逸脱しないように気をつけていました。
※(ストーリーや構成はスペシャル感を意識しますよ)

しかし僕には、スペシャルかそうでないかに関わらず『自分のしゃべり』でやりたい事がありました。

それは

『普段のショーで試せない事を1つやってみる』

という事。

…ん?それは他のメンバーが持ってる『スペシャル感』とどう違うの?

と思われるかもしれません。

説明しますと、普段のパッケージショーは『無難に進行する為のショー』なんですね。

この辺りは最近ブログに書きました。

一旦パケが流れ始めたら最後までノンストップ、

アクシデントが起きてもフォローのしようがないパッケージショーは無難に作らざるをえないのです。

しかし『しゃべり』は違います。

しゃべりの腕次第ではアクシデントを活かすも殺すも自在なのです(そんだけの腕があればね)。

僕はまだアクシデントを活かす腕はないと思いますが、フォローする事なら出来ます。

なので、普段のショーで出来ない事をしゃべりで試してみたかったのです。

フォロー出来ないぐらい悪い結果の時もあるでしょう、

一発で手応えを感じる時もあるでしょう、

何度も手直ししていく内に使えるネタに育つ事もあるでしょう、

しかし、そういった挑戦がショーの進化を生んでいるんです。

それは間違いありません。

後輩達からすれば

『なんでわざわざスペシャルショーで新しい事を試さなくちゃいけないんですか』

『そんな事しなくても、今まで通りのショーでいいじゃないですか』

って気持ちだった事でしょう。

でもね、

君達が言う『今まで通りのショー』だって、先人達の試行錯誤の末に成り立ってるんだよ。

先輩達の努力の上にあぐらをかいて、次の世代へのバトンを渡さないワケにはいかないでしょ?

俺はしゃべりのスキルを磨いた、

その結果スペシャルショーを任されるようになった、

だからスペシャルショーには俺の信念を1つ盛り込ませてもらう。

それは僕が譲りたくない部分です。

そして、

とあるスペシャルショーで、僕は1人の女の子をピンク役に抜擢しました。

その子はアクションショーに一度も入った事がないアクションに不慣れな女の子でした。

ベストメンバーを望む後輩達は一斉に反対しましたが、僕は自分の信念のもと強行にキャスティングを決定したのです。
2011-04-21(Thu)

殺陣教室

4月19日(火)は殺陣教室でした!

今回は諸々の事情により公園での実施となりました。
屋外での殺陣教室は初めてですが、数年前の武装練習は外(しかも真冬の)だったので、なんだか懐かしい感じがします。

さて、参加者ですが、

シライシさん
コガさん
井口誠司

の3名です。

軽くストレッチをした後、寒空の下で殺陣教室開始。

今回は『剣殺陣集中レッスン』です。

さぁ皆さん木刀を構えて下さい!

最初は『型』をみっちりやって順番と動きを覚えてもらいます。

細かいフォームの修正はまた後日!

一旦『型』を中断して『受け』の練習。

『型』の中にも含まれている『八双受け』と『柳受け』。

僕の打ち込みを受けてもらい、用法を知ってもらうのが目的です。

用法が分かったところで再度『型』に戻ります。

『八双』と『柳』のイメージをにフィードバックして『型』を演じてもらいました。

殺陣の動きというのは、

『何の為にやるのか』
『どうやるべきなのか』

をイメージしながら練習しなければ上手くならない、と僕は思います。

続いては木刀振りまくりタイム!

真っ向の『素振り』から『天合わせ』、『天々合わせ』に『地合わせ』、『地々合わせ』もやっちゃいます。

ここまででだいぶん腕が疲れました。

でもまだまだやります。

天々合わせと地々合わせをミックスした『天々地々』、さらに『合わせからのはじき』。

一体、何回木刀を振らせた事でしょう。

多分1000回は振らせたんじゃないかなぁ。

みんな頑張ったなぁ。


次は袈裟に斬られるリアクション。

理屈と動きを説明してからゆっくり動いてみて、徐々にスピードアップ。

タイミングとテンポを合わせつつ派手に動かなくちゃいけないので、慣れるまでは難しいですね。


殺陣もやってみました。

先ほどやった『合わせからのはじき』と『袈裟で斬られるリアクション』をミックスした立ち回りです。

ここでは『合わせからのはじき』と『斬られるリアクション』はもちろんの事、立ち回りで重要な

『間の埋め方』

も練習してもらいました。

この『間を埋める』技術がなければ立ち回りは成り立ちません。

これからも要練習です。

…で…

…この後は…



何したっけ!?

最近は記憶もあやふやです。

間違ってるかもしれませんが、次も立ち回りっぽい事をしたと思います。

さっきは3人にカラミをやってもらいましたが、今度はシンの動きをやってもらいました。

斬り返しを止めてハネ上げ右袈裟斬り

動きの段取りを覚えてもらったので、これから少しずつカッコ良くなってもらいたいと思います。


最後は受け身の練習です。

受け身は立ち回りの技としても使えますが、本来は怪我をしない為の技術です。

しかし下手をすれば、怪我をしない為の受け身で怪我をする事になります。

きちんと習得してもらう為に練習方法も工夫しなければ…

というワケで、武装の受け身練習は、僕独自の理論に基づいた(?)ものになってます。

どんな練習方法かは…

ナイショ♪

大したものじゃありませんが(笑)

そうしてしばらくみんなで転がって殺陣教室は終了。

肌寒い屋外でしたが全員がポカポカ暖かくなるほど白熱しました。

シライシさん、
コガさん、
井口氏、

3人ともお疲れ様でした!!
2011-04-19(Tue)

大橋へ

今日は殺陣教室。

久しぶりに公園です。

屋外ならではのメニューが出来たらいいけど…

でもいつもと変わらないかもね♪


何をしようかなぁ。
2011-04-19(Tue)

アクションへの道(178)

あるショーで怪人をやった時の話です。

午前中のステージで僕は足を怪我してしまいました。

立ち回りでジャンプした際、他のメンバーと接触し着地に失敗したのです。

ショーが終わってブーツを脱ぐと足首から甲にかけて腫れあがっていました。

感覚的に

『骨はやってないな』

と思ったんですが、かなりの激痛です。

さぁ、午後のステージはどうする!?

僕は会社に電話しました。

僕『スミマセン!怪我してしまいました!』

社『2回目は出来そうか!?』

僕『どうにか動けるとは思いますが…あの衣裳では自信がありません!』

その時の怪人の衣裳は、頭が異様にでっかいヤツだったのです。

僕『面(衣裳の頭部分)無しじゃ駄目ですか!?』

社『そ、それはさすがにマズい!段ボールでも何でもいいから面っぽいのを作れ!』

僕は急いで工作を始めました。

段ボールとガムテープで怪人の顔らしき物をでっちあげます。

しかし…

いかんせん時間がありません。

僕はもう一度会社に電話しました。

僕『無理です!間に合いません!サングラスじゃ駄目ですか!?』

社『うむむ…』

社員さんは悩みました。

しかしこの時の怪人の設定が

『宇宙の犯罪者』

というもので、人間体でもおかしくはないだろうという事で渋々OKを出してくれました。

僕は後輩に安いサングラスを買ってきてもらい、それを装着しました。

首から下は怪人、
首から上はグラサンのあんちゃんという謎の怪人の完成です。

これは…

ゆゆしき事態ですよ。

本当はあってはならない事なんです。

原因となった怪我自体が僕のミスなので言い訳も出来ません。

でもまずはショーをやり遂げる事が先決。

パケが流れ、グラサン怪人が登場します。

偉そうに話しているとヒーロー登場!

そしてアクション!!


…激しく動いた途端…

サングラスが…

ステージ下に…


ポポポポ~ン

と飛んでいってしまいました。

ステージ上では…

素顔の内野武が…

ヒーローと戦っていました…


結局サングラスの回収は不可能で、僕は最後まで僕のままで、ヒーロー達の必殺技をくらって去っていくのでした…

演技も口パクもバッチリやったから、もしかしたら許容範囲だったかもしれないけど…

でもこんな事態を招いた事は間違いなく失態なんですよね…

避けられない事はあるとしても…

怪我には気をつけなきゃですね!


海より深く反省…
2011-04-18(Mon)

アクションへの道(177)

結婚から離婚に至るエピソードも終わった所で、本来の『アクションへの道』、2000年に戻りたいと思います。

今回ですね、
何度も書き直しながら全く筆が進んでないんですよ。

2000年は自分のモチベーションが中途半端過ぎて何を書いたらいいか分からないんです。


僕は1996年に現役を引退しました。

それからは自分のペースでショーに関わっていましたが、再び情熱に火がついたのが2000年なんです。

情熱には火がついてるんですがショーに積極的には関わろうとしなかった、

それが僕の2000年前半です。

なぜ積極的に関わろうとしなかったのか、

そこに僕の大きな欠点があります。

今回はそれを掘り下げてみましょう。

当時の僕の最大の欠点、それは

『他人を認めようとしないくせに自分を認めてもらいたがる』

という性格です。


僕は現役を引退してから2002年まで、後輩を認める事が出来ませんでした。

後輩のアクションにケチをつけ、
後輩が書いたシナリオにイチャモンをつけ、

『はぁ、オマエらまだまだ駄目だな』

みたいな顔をしていたのです。

もちろん後輩ですから至らない点だってあったでしょう。

しかし、それを貶めるのは先輩としてどうなんでしょう?

後輩を良くしてあげたいと思うならば導いてあげるのが先輩の役目ではないでしょうか。

少なくとも、自分にも同じような時代があったと自覚すれば、簡単に非難は出来ないハズなんです。

それを、

当時の僕は、導く事もせず、非難ばかりしていたのです。

どうしてそうだったのか、

後々理由が分かりました。

後輩を落とす事で、相対的に自分が上に立ちたかっただけなんです。

何の事はない、

『内野さんスゴいっスね!』

と褒められたかっただけなんです。

僕は、

自分が褒められたいばかりに後輩に文句ばかり言ってる最低な先輩だったんです。

無論その時はそれを正しいと思ってやっていました。

『ダメ出しされた部分を直せば良くなるんだから。
つまり俺は後輩の為を思って言ってるんだ』

そう思っていました。

『ダメ出しされて言う事を聞かない奴は向上心がない奴だ』

そうも思っていました。

だけど、後々考えると、それは自分をごまかす為の言い訳に過ぎませんでした。


この2000年から僕は再びショーに関わるようになるのですが、この根源的な欠点のせいで大変な失敗をする事になります。

それは2002年のエピソードまでお待ち下さい。
2011-04-16(Sat)

4月14日の殺陣教室(後編)

右殴りが終わった頃、最後の参加者が到着しました。

『nassyさん』です。

nassyさんといえば熊本のローカルヒーローチーム
『FFF(Fire Fly Fantasy)』の代表です。

お仕事の都合で熊本と福岡を行ったり来たりのnassyさんは、そんな忙しい合間を縫って時々練習に顔を出して下さるのです。

計らずも長崎・熊本の2大ヒーローチームの代表が揃った今回の殺陣教室。

続いては剣殺陣に移ります。

まずは剣殺陣の基本、摺り足から。

左右の摺り足で前進するだけなんですが、これがまた難しい!

何が一番難しいって、やっぱり基本が一番難しいワケです。

僕も慣れるまでかなり練習しました。

そして、そのおかげで得たものは大きいです。

この動きは、

『踏み出した前足に後ろ足が引っ張られる』

ではダメで、

『後ろ足で地面を蹴った反動で前足を踏み出し、それに後ろ足がついていく』

ようにしなければなりません。

その上で爪先の向きや膝の角度、体重移動など全体のフォームも気にしなければいけないのです。

全てを一致させるのは大変で、僕もまだまだ苦労してます。

それから木刀での素振り。

足を踏み換えながらの真っ向斬りです。

この日は剣の振りは置いといて、摺り足だけを意識してやりました。

腕が疲れた所で…

まだ木刀を振ります(笑)

二人で向かい合って上段の剣合わせ。

一巡目はガッツリ合わせて、二巡目は寸止めで。

続けて下段合わせ…やったっけ!?

もう記憶があやふやです。

そして『天々地々』。

これは左右の上段合わせと左右の下段合わせをミックスしたものです。

ここまででかなり木刀を振ってますから、腕が疲れて狙った位置に剣先が行きません。

それでもテンポを崩さず続けるのです。

僕の考えですが、『技』と『殺陣』は違います。

例えば『天々地々』という『技』を見せるのであれば、しっかりと腕を休めて呼吸を整えて、万全の体勢から一瞬に集中すればいい。

しかし、『殺陣』という一連の芝居の中での『天々地々』はそうはいかないのです。

お芝居の中で腕が疲れてるかもしれない、
息があがってるかもしれない、
足場が悪いかもしれない、

それでも練習通りに動きをキメる為には、殺陣に順応出来る身体を作り、身体の使い方をマスターしなければいけないのです。

筋力と、持久力と、
力の抜き方を身につけなければいけないのです。

この場合の『力を抜く』とは、『手を抜く』のではなく、

『消費エネルギーを可能な限り押さえる』

という事です。

『そんな事したら迫力なんて出ませんやん!』

と思う方、
力を抜いても力が入ってるように見せるのが演技ですよ。

逆に演技が出来ない人がどれだけ力を入れたって迫力ある殺陣は出来ません。

まぁ色々書きましたが、どれもこれも、まずは筋力と持久力ありきの話。

というワケで、その2つを身につける為に木刀を何百回も振るのです。


さぁ腕も疲れました。

皆さんには木刀を降ろしてもらって『山形』をよける練習をしてもらいました。

左右から頭を斬りにいく『山形』を後退しながら躱します。

躱し方を覚えたら新メニュー其の壱

『緊迫感を持って山形を躱す練習』

新メニューなので詳細は書きません。

『もう剣殺陣は充分だ!』

という事で新メニュー其の弍に移行しました。

正拳突きのアレンジなのですが詳細は書きません。

考案した際、

『こりゃあ筋トレになるぞ~!』

と考えましたが、想像をはるかに超えるキツさで地獄を見ましたね。

次回からは回数を減らしましょう。

メインメニューのラストは立ち回りです。

カラミがシンに蹴りでかかっていく。

蹴りを落とされて、お腹、顔と殴られて吹っ飛ぶ。

という短い殺陣。

これを交代しながら繰り返しやりました。

みんな熱が入り過ぎて怪我人が出るんじゃないかって勢い。

怪我をしない為の練習もしなくちゃいけませんね。

…という事でメインメニューが終わりました!

終了時間まで後少し。

酷使した身体をクールダウン…

…とならない所が武装のいい所。

『じゃあ最後にキツい事やろうか!』

一斉に

『えぇ~っ!?』

と声があがりました。

そんな非難にはお構いなく、改めてジャンプ6パターン+腕立てキープ。

シライシさんとよっちぃ~さんは本日2セット目のジャンプです。

普段は温厚な阿部さんからも

『誰やっ!こんなメニュー考えた奴はっ!』

と呪詛が洩れます。

メニューを考えた当の本人は…

みんなが苦しむ顔を見て…

ニヤニヤしてました。

…ドS…

でも自分も死ぬほどキツい。

…ドM…


…とまぁそんな感じで14日の殺陣教室は終了したのでした。



シライシさん、
よっちぃ~さん、
nassyさん、
阿部さん、

皆さんお疲れ様でした!!
2011-04-15(Fri)

4月14日の殺陣教室(前編)

あんまり詳しく書いても需要がない殺陣教室報告。

今回も簡単に済ませようと思っていたところ、ある方のブログにて先制攻撃が…

えぇい!ならば需要がなくとも書くしかあるまい!
皆の者!此度の戦は長引くぞ!
守りを堅め~い!!

~・*・~・*・~

4月14日、いつものように練習場に到着すると、殺陣教室の生徒『シライシさん』、そして『よっちぃ~さん』の姿がありました。

よっちぃ~さんといえば長崎のローカルヒーローチーム
『Jproject(劇団)Enz』の代表でして、
つまりは長崎からわざわざ来て下さったんです。

『これはダラダラした練習をするワケにはいかないぞ』

と気合いが入る武装代表でした。

さて、ここで難しい点が1つ。

ひとくちに『殺陣』『アクション』と言ってもスタイルは様々です。

劇団で少しだけ殺陣を学んだというシライシさん、

オリジナルヒーローアクションのよっちぃ~さん、

お2人は出発点も現在の立ち位置も全く違います。

そして武装の殺陣も全然違うのです。

教える側としては、どちらかだけに合わせるワケにはいきません。

双方に合うようなアプローチで武装流を学んでもらわねばならないのです。

…まぁ長々と何が言いたいかと言うと、

『そのせいでいつもよりキツい練習になっちゃいましたけど、ごめんなさいね!』

という言い訳をしてるだけです。ハイ。

さてメニューですが、まずは準備運動代わりに歩いたりスキップしたり。

ただ歩くだけ、と侮るなかれ。
意識して歩くというのは意外に難しいんです。

ホントに右手と右足が一緒に出たりするんですよ。

『意識して歩く』というのは殺陣の第一歩かもしれません。

次はジャンプ。

1曲×3パターン×2曲で6パターン。

これだけでもけっこうハードです。

殺陣の基本は足さばきだと思うので、武装の練習では下半身の強化メニューを多く取り入れています。

ジャンプの後は筋トレ。

数ある筋トレメニューの中から体幹と下半身を鍛えるものをチョイス。

ホントは全身やりたいけど時間がなくなっちゃうんですよね。

続いてストレッチ代わりの蹴り上げです。

静的ストレッチは各々でやってもらってるので、ここでは下半身を中心にいくつかの動的ストレッチをやります。

そしていよいよ足技。

右の前蹴り、そして右の回し蹴りです。

本当は左もやった方がバランスはいいんですが…

先に右をある程度出来るようになってもらい、右をお手本に左を練習してもらう作戦です。

次は手技。

正拳突き、そしてカラミの右殴り、カラミの左殴りです。

ここで武装メンバーの阿部さんがやってきました。

早速殴りから参加してもらいます。

カラミの殴りは敵の顔に向かってまっすぐパンチを出すだけの単純な動きです。

しかし

体勢を低くし、
肘を上げ、
腰を回転させ、
まっすぐパンチを出し、
胸を張る。

という要点を全て押さえるのはなかなか難しいのです。

素早く動けばなおさら、
移動が加わればなおさらです。

…というワケで次は移動を加えます。

ゆっくりと左に移動して右殴り、
ゆっくりと右に移動して左殴り、

これを何度も繰り返し、慣れてきた所で早く動いてみます。

素早くステップする事、
足の位置が定まってから殴りに移行する事、

気をつける事はたくさんあります。

ここで殴りは終了し、今度は殴られる練習。

リアクションです。

顔を左右から殴られるリアクション、
お腹を正面から殴られるリアクション、

どちらも慣れれば自然に出せるようになりますが、慣れるまでにはかなりの練習が必要だと思います。

顔のリアクションのコツは2つ、
身体を固定する事と首の力を抜く事。

お腹のリアクションは膝、腰、肩を柔らかく使うのがコツです。

さて!
いよいよ実践してみましょう!

シン(主役)に向かってカラミ(悪役)が右殴りでかかっていき、パンチを止められてお腹と顔を殴られてやられる、という動きです!

先ほどやった、『移動』『殴り』『リアクション』の複合技です!

掛け声を出して、気合いを入れて繰り返します!

本来の殺陣とは違いますが、僕がキャラクターショー時代に習った大切な基本です。

最初は僕が、次は阿部さんがシンを務めます。

練習開始からずっと下半身を使ってるので、この辺りでみんな足がプルプルしてたんじゃないでしょうか(笑)

さて、もうすぐ次の参加者が到着するんですが、続きは後編へ持ち越しましょう。

~つづく~
2011-04-15(Fri)

小説・さやか見参!2(89)

武双の懸念は、

『さやかが師になりきれない事』

であった。

心太郎とさやかを師弟に定めたのは武双である。

そこには『兄・たけるを超えてほしい』というさやかへの願いが込められていた。

知っての通り、たけるとさやかは兄妹であり師弟である。

さやかにとってたけるは最高の兄であり最高の師であった。

それ故、たける亡き今も彼の背中を追い続けているのだ。

武双は思う。

さやかが心太郎の師になりきれない理由、

それは、さやかが今でもたけるの弟子でいるからだ。

もちろん無意識には違いない。

だが現状さやかにとっての心太郎は兄との比較対象に過ぎない。

心太郎の未熟さをあげつらう事で兄の優長を再確認し、悦に入ってる。

本当に自慢の兄、自慢の師であったのだ。

それを思うと少しばかり心が痛む。

たけるを死なせてしまったのは頭領たる自分の力不足ではなかったか。

しかし、それを悔いたとてもうどうにもならぬ。

今は、さやかを山吹の後継に相応しく導く事を考えなければ。


『…三流…か』

武双がつぶやいた。

さやかは心太郎を評して『三流』と呼ぶ。

しかし本来ならば、弟子の技量が三流という事は師の教育が三流という事なのだ。

それに気付く事がさやかが師へ至る第一歩なのだろう。

今のさやかには難しいかもしれない。

だが、心太郎と共に成長する事で必ずや壁を乗り越えられる日が来る。

武双はそう信じている。

『頼むぞ、心太郎』

声には出さなかったが力強い想いであった。

武双にとって心太郎は『三流』どころか『運命の子』だったのだ。

心太郎の出生にはどのような秘密があるのか、
さやかがそれを知るのはまだまだ先の話である。

道場を出た武双を夕陽が照らした。

景色が黄金に染まって見える。



同じ頃、高陵山は薄闇に包まれようとしていた。

数日前、さやかとイバラキが邂逅を果たした場所である。

そこに蠢いているのは数十名の忍び、イバラキの手下達であった。

これより高陵山を降りて次の砦を探す。

その為に目立たぬよう百姓姿に着替えているのだ。

それぞれが軽口を叩いたり笑ったして砕けた雰囲気である。

今は特に任務があるわけではない。

頭領イバラキからも

『日が暮れてから出発する故、ゆるりと支度せよ』

と言われている。

その光景を見る限り、忍びも百姓も違いはない。

技があって、命令があってこその忍びなのだろう。

楽しげな集団を少し離れた場所から見ている男が一人。

邪衆院天空だ。

この男もこれからの移動に合わせて着替えている。

百姓、というよりは樵、であろうか。

確かに天空の鍛えられた肉体は樵の方が馴染む。

しかしながら、
天空はただ一人、幻龍組の雰囲気に馴染んでいないように思えた。

もしかすると、敢えて馴染もうとしていなかったのかもしれない。

実はこの邪衆院天空、本来は流浪の武術家で幻龍組の忍びではない。

由来は謎だが、異国を巡り武術体術を会得。

この国に戻ってからも各地を転々としながら腕を磨いていたらしい。

縁あってイバラキの下に付いたのは数年前である。


イバラキは天空の技量を高く評価し、幻龍組の武術教練に任命した。

生来の性分が流浪ゆえ、天空はいずれ幻龍組を離れるつもりでいるが、今はまだここにいる。

そしてイバラキもそれを知りながら天空を傍らに置いていた。

それゆえ天空は幻龍組の一員ではなく客人扱いなのである。

野良着姿で冗談を言い合う幻龍の忍び達に彼が馴染めぬ理由はそこにあるのかもしれない。
2011-04-15(Fri)

アクションへの道(176)

置き手紙を見た僕はパニクって何とか彼女に連絡を取ろうとしました。

『こーゆー事態の時は早目に連絡をつけないとダメになる』

僕の直感と経験がそう言っています。

『彼女もしばらくすれば頭を冷やしてくれるだろう』

なんて考えで何度失敗した事か。

しかし当然ながら彼女は電話に出ようとしません。

不本意ではありますが

『しばらくすれば頭を冷やす』

に賭けるしかありません。

翌日も連絡は取れず、更に翌日も…

これは悠長にかまえてる場合ではない!

僕は区役所に駆け込みました。

『あの!離婚届けを受理しないよう手続きをしたいんですが!』

『届けはもう受理されてますね。離婚成立してますよ』


ガビーーーン。


こんな古臭い効果音が聞こえるほどショックでした。

僕はどうにか彼女に戻ってきてほしくて家庭裁判所にも行きました。

私文書偽造で離婚届けの受理を無効化出来る可能性もあったからです。

ですが調停員の方からは

『奥さんの意思は固いみたいだよ。
もう完全に心が離れてるんなら、これ以上ゴタゴタさせるのは賢明じゃないかもね』

とアドバイスされ…

結局は諦める事にしました。

しばらくは練習後に独りの部屋に戻るのが怖くて、後輩達に

『一緒に帰っていい?』

なんて付きまとい、軽くストーカー扱いされたものです。

後輩のみんなは迷惑だったと思うけどさぁ、ホントに独りを実感するのが怖かったんだってばよ。

それからはショーの仲間にも

『いつの間にか結婚していつの間にか離婚したらしいね!』

なんてネタにされながら何とか立ち直り、

『いずれ自伝に事の顛末を書いてやる…』

なんて暗い情熱をたぎらせたのでした。

その想いが今、ブログで実現しているのです。

パワー・オブ・ドリーム!

信じていれば夢は叶うってこーゆー事か!?

絶対違うな!!


これは現在僕の中でかなり面白い話で、

『帰ったら嫁がいなくなってたんですよ~』

はテッパンだと思ってるんですが、話したところで誰も笑ってくれず、むしろ哀れみの視線を向けられる事の方が多いです。


自分では面白いと思うんだけどなぁ。
2011-04-14(Thu)

アクションへの道(175)

両親の(暴力も含めた)支配から彼女を救うにはどうしたらいいのか。

とりあえずは自分の所にかくまうか。

しかし親が乗り込んできて

『娘は連れて帰る!』

と言われては打つ手もない。

立場的に帰らずに済むには…

そうして僕は言いました。

『結婚するか』

そうすれば

『ウチの娘だ!』

に対して

『俺の嫁だ!』

と言う事が出来ます。

僕はすぐに婚姻届をもらってきました。

すぐにでも提出したかったのですが彼女の知り合いの占い師(?)が

『入籍するなら●日が吉!』

とか言ったらしく、それまでの数日は親に捕まらないよう逃亡生活。

そして役所に提出し、晴れて僕らは夫婦となったのです。

これで彼女を助ける事も出来たし向こうの両親に一矢報いる事も出来たってワケです。

ちなみに僕は自分の親にも入籍した事を言いませんでした。

結婚は家同士の事ではなく個人同士の事であるべき

と思っているからです。

こうして誰からも祝福されない夫婦生活がスタートしました。

かといって何が変わったワケではありません。

僕はバイトしてショーをして、
彼女もバイトして、
単なる同棲みたいな生活でした。

しかし…

数ヶ月を過ぎた頃から、彼女が家族を恋しがるようになりました。

時々会いに帰るようになりました。

反発はあっても、やっぱり家族が好きだったんですね。

そしてある日、彼女が

『ウチの家族、北海道に移住するかもって』

と言ってきました。

『一緒に行きたいの?』

と聞くと

『う~ん…』

と唸るばかり。

これから簡単に会えなくなると思ったら付いて行きたくもなりますよね。

2001年、
彼女の心が揺れてる微妙な時期に僕が引き金を引いてしまいました。

その日はキャラクターショーチームの練習日でした。

この年、僕はショーが楽しくて楽しくて、練習も現場も目一杯参加していました。

練習終了の時間に彼女(嫁か)が車で向かえに来てくれたのですが、少し体調が悪そう。

すぐにでも一緒に帰りたかったのですが、練習の後ってなかなか帰れないんですよね。

メンバーとの交流も必要ですし、後輩から『教えて下さい』と言われる事もある。

とにかく色々あって、その日も時間がかかりそうだったんです。

仕方なく僕は彼女を先に帰らせました。

彼女からの『頭が痛い』『体調悪くてキツい』の連絡に急かれながらどうにか帰る準備を済ませた所へ、

『ちょっと相談に乗ってほしい事があるんやけど…』

とチーム内の親友が…


どうする?
どうする俺??

僕にとってショーは仕事です。

ショー仲間は仕事仲間です。

そして僕は

家庭<仕事

という人間なんです。

彼女には申し訳ないけど、親友の相談に乗って…

あくまでも手短に相談に乗って、急いで家に帰りました。

暗い部屋に入り蛍光灯を点けると、テーブルの上には

『家族より仕事を選ぶ人とは一緒にいたくありません。
出て行きます。
さようなら』

という書き置きがありました。
2011-04-13(Wed)

アクションへの道(174)

彼女の母親は言います。

『大事な娘なのよ?付き合わせてほしかったらキチンと挨拶にきて自己紹介して私達にお願いするべきじゃないの?』

口調は柔らかいのですが、『~させてほしかったら』みたいな物言いにイラッとしました。

『僕らはお互いの意思で対等の付き合いをしてるので、わざわざご両親の許可をもらいに行くつもりはありません。
それに僕は昔あなた方に自己紹介しましたよ。完全に無視されましたけどね。
その後そちらまで挨拶に行くって話をした時もお父さんがゴチャゴチャ文句つけたから話が流れたんですけど、それも全部僕の責任だと?』

『なんで無視されたらそこでやめちゃうの!?』

『…は?』

『あなたは私達より年下でしょ!?だったら下手下手に出なきゃ駄目じゃないの!私達がどれだけ無視しても、聞いてもらえるまで何度でも謝って何度でも挨拶するべきでしょ!?』

『むむっ??
謝るって何を謝るんですか?シカトされてごめんなさいって言うんですか?』

『スミマセン、話を聞いて下さいってお願いするのよ!年下なんだから当然でしょ!?』

『いやぁ、申し訳ないですが僕には全然分からんっス。
年下だからそうするのが当然とも思えないし、なにより人の挨拶を平気で無視するような奴は人間のクズだと思ってるんで、そんな連中に頭を下げるつもりもないっス』

『あなたは少し常識を身に付けた方がいいわね』

『お互い様でしょ。お宅のルールと社会のルールは別物だって早く気付く事をオススメしますよ』


…とまぁこんな感じで電話は終わりました。

彼女は一旦帰り、僕らはしばらく会うのを控えていました。

会わない間、電話で話す彼女はいつも

『二十歳にもなって何でも親の言いなりなんて嫌だ』
『言う通りにしなきゃ殴られるなんて、早くこの家から逃げ出したい』

と泣いていました。

僕はそれを聞く度に、

『どげんかせんといかん…』

と思っていたのでした。
2011-04-13(Wed)

殺陣・撮影

殺陣の撮影をしてきました!

場所は「筑前の小京都」と呼ばれている秋月。

花見客もいっぱいで桜の散る様がきれいだったなぁ~。

何の撮影だったかと言いますと、『徳永潤さん』のプロモーション映像用の殺陣だったんです。

『徳永潤』とは…

…今まで何回も説明してきたんで、知らない人はコチラから↓↓

  徳永潤とは!?

秋月は『重要伝統的建造物群保存地区』に指定されてるだけあってロケーションも最高、殺陣も気合いが入りました。

どんな映像が完成するか楽しみです♪
2011-04-12(Tue)

アクションへの道(173)

さてさて、来たるべき彼女の父親に会う日の為に僕は特訓を始めました(笑)

現状のままでも問題なかったんですが、やはり『一撃で』『完膚無きまで』倒さねば、と思ったんですね。
特訓は、朝の5時から2時間、公園で毎日行ないました。

木を相手に実戦を想定して動きます。

攻撃を捌いて肘!

入り込んで体当たり!

膝に向かって斧刃脚!

毎朝そんな事をやっていたら、その公園には誰も来なくなってしまいました。

後はXデーがいつになるかです。

僕は彼女に

『こっちがスケジュールを合わせるから、お父さんに都合のいい日を聞いといてくれない?』

と言っていたので、返事が来ればいつでも行く準備は出来ていました。

しかし、しばらくして彼女から聞いた返事は

『娘経由で予定を聞いてきた事が気に入らん!』

というものでした。

もう僕はめんどくさくなって、

『あ~、もういいや。俺達は別れた事にしとこう。そう言っといて~』

と彼女に言ったのでした。

そして2000年。

旅行好きの彼女の両親は夫婦でよく出かけていました。

ある雷雨の夜。

その日も両親は旅行中で、彼女は一人で家にいました。

そして僕の所に

『雷が怖いから一人でいたくない。泊まりに行っていい?』

と電話をしてきました。

彼女が来てしばらくすると電話が。

父『キサマ、ウチの娘を返せ!』

第一声がこれでした。

前回書きましたが、僕は威嚇してビビらせようとする奴が大嫌いなんです。

僕『あぁっ?オマエは誰や』

彼女の父親と知りながら僕は敢えて言いました。

父『キサマ、初対面の人間をオマエ呼ばわりか!礼儀を知らんのか!』

僕『人に電話しといて名乗りもせんとキサマ呼ばわりしとるオマエは何か。それが礼儀か?』

父『…生意気な奴だな…』

恫喝が効かないので調子が狂ったようです。
そして作戦を変えたようでした。

父『俺はキサマが誰か知っとるぞ。キサマは内野やろう』

僕『そらぁ電話してくるぐらいやから俺が誰かぐらい知っとるやろ。そんな事ぁいいけん、まず自分の名を名乗れ』

それでも何故か名乗ろうとはしません。

父『今からそっちに行く』

僕『おぅ、すぐ来い』

父『キサマの家は南区やな。●●の●丁目だろう』

さっきから脅し方がマンガに出て来るマフィアみたいで笑えます。

キサマの事は調べがついてるぞってな事でしょうか。

僕は自分の事を隠してるワケでもないし、僕だって彼女の家の住所・電話番号・家族構成ぐらい知ってます。

こんな対等な条件では脅しも効くハズないのに。

僕『住所が分かっとるなら話は早いわ。今からすぐ来い。それからそろそろ名乗れ。オマエは礼儀も知らんのか』

僕がそう言うと電話が切れました。

今から来るのかなぁとワクワクしていましたが、一向に来る気配がありません。

そしてまた電話が鳴りました。

今度は彼女の母親からでした。
2011-04-11(Mon)

アクションへの道(172)

しばらく離れていたキャラクターショーにまた入るようになったのが2000年でした。

この年のゴールデンウィークなんて面識のない若手ばかりで緊張したもんです。


さて…


ここに書くべきか書かざるべきか…


アクションとは全く関係ない話なんですが…


自分の中ではわりと面白い話なんで書きますね。


2000年の4月ぐらい(よく覚えてないけど)、当時付き合っていた彼女と籍を入れたのです!


おめでたい?
ふふ…それはどうかな…


4年ぐらい付き合った彼女でした。

入籍した時、僕は27歳、彼女は20歳になったばかり。

若気の至りというか勢いというか、
まぁ深い思慮の上でない事は確かです。

…あ、出来ちゃった婚ではないですよ!念の為!!


きっかけは彼女の両親でした。

実は付き合い始めの頃、デートしてたら彼女の両親にバッタリ会ってしまいまして。

『これは挨拶せねば!』

と向かったのですが…

何を話しても完全にシカトされまして…


僕は『シカト』が最ッ高に大嫌いでして。

だってシカトって相手の存在自体を否定してるじゃないですか。

だから僕は

『この2人とは生涯関わらない』

と決めたんです。

それからしばらくして彼女から

『親が挨拶に来いと言ってる』

と聞きました。

『ウチの娘と付き合うんなら“付き合わせて下さい”と頼むのが筋だろう』

と言っていると。

聞いてみると

『どんな奴が来ても付き合わせる気はない』

とか

『そもそも身分が違う』

とか言ってるらしい。

ほぉーっ、身分が違いますか。

確かにそちらは名字からして戦国武将から連なってるんでしょうな。

あちらのお父さん、身体も大きく顔もコワモテで暴れん坊。

彼女の周りの友達に恐れられてるそうな。

彼女も殴られたり蹴られたりするので逆らえないと言ってました。

僕は…

腕力に任せて思い上がってる奴が大ッ嫌いなんです!

僕は彼女の父親の話を聞いて

『あぁ、ビビらせばみんなが言う事聞くと思ってんだな』

と思いました。

ならばその鼻っパシラを叩き折ってやりましょう。

僕だって伊達に虐待を受けながら生きてきたワケじゃありません。

殴られる蹴られるなんて慣れてしまって怖くも何ともありません。

僕は彼女の親と会うシミュレーションをしてみました。

おそらく向こうは最初から高圧的に来るでしょう。

向こうが喧嘩腰で来るなら僕は真っ向から受けて立ちます。

いつもと勝手が違う事に焦ってイライラした父親は実力行使に来るかもしれません。

いや、手を出して来るように仕向けよう。

そしたら一撃でぶっ飛ばしてやる!!


世の中、自分の思い通りにならない事があるって教えてあげなきゃね。

その光景を想像すると顔がニヤけてしまう僕でした。
2011-04-10(Sun)

教育の場

そういえば


キャラクターショーの後にはサイン会や撮影会がありますよね。

サイン会ではサイン色紙だけでなく色んなグッズを販売するんですが…

先輩がかつて、こんな事を言っていました。

『サイン会というのは、子供が初めてキチンと買い物をする場じゃないだろうか。

小さな子が親に渡されたお金を自分の手に握り、自分の意思で列に並び、順番を待って、お金と引き換えに商品を受け取る。

これは大切な教育だと思う』

と。

その言葉は若かりし僕の心にズンと響いたものです。

その後、

先輩がスタッフだったサイン会での事です。

順番を待っているお母さん達が、我が子可愛さに列を乱して押しかけてきました。

僕らがどれだけ注意してもおとなしく整列しようとしません。

スタッフにお金を押しつけ強引にグッズを奪おうと腕を伸ばしてきます。

そして、

『撮影会は後ほど行ないますので!

列が滞ると混雑して危険ですから、順番が済んだお客様は前にお進み下さい!

撮影は撮影会までお待ち下さい!』

という僕らの必死の叫びも虚しく、サインをしているキャラクターの隣りに我が子を立たせて写真を撮ろうとする親が続出。

こーゆーのは何人かがやり始めると歯止めが利かなくなるもので、ステージ上はちょっとしたパニックに。

その状況をどうにかしようと頑張っていた先輩でしたが、ついに声を荒げました。

『あなた方は恥ずかしくないんですか!!
子供達が見てる前で!!』


その姿を見て僕も

『キャラクターショーが担っているもの』

について考えるようになりました。


僕らの仕事は、いいショーをすればOKってだけじゃない、

盛り上げればOKってだけじゃない責任の重さを感じたエピソードです。
2011-04-10(Sun)

コミュニケーション

僕は中学から高校にかけてキャラクターショーマニアでした。

近所のショーを観に行っては、どんなチームがどんなショーをやってるのか記録していたのです。

もちろん今でも観に行く事があります。

ステージに立つ側となった今、『すげぇ~!』と思う事も『なんだかなぁ~』と思う事も勉強になるからです。

ショーを観る際、僕が一番気になるのは『子供達の反応』です。

『けっこう盛り上がるシーンなのに集中してないな』

とか、

『意外なシーンに食い付いてるぞ』

とかを見て原因を考えるのが好きなのです。

そして、それよりも更に好きなのは『親の反応』です。

親の反応って面白いですよね。

教育方針…と言うと大袈裟ですが、個性が表れます。

悪役が登場して泣いている子供にかける言葉も色々。

『こっちには来ないから大丈夫』

『来たらお父さんがやっつけてやるから大丈夫』

『パンチしてやっつけてこい!』

等々。

中には

『中身は人間だから大丈夫』

なんて身も蓋もない事を言う方もいますが…


またまた大袈裟かもしれませんが、キャラクターショーというのは親子のコミュニケーション、あるいは教育の場になりうると思うんです。


昔、キャラクターショーは子供にねだられた親が渋々連れていくものでした。

でも今は子供と一緒に楽しむお父さんお母さんが増えています。

そんな今だからこそ、自己満足でなく、親子のコミュニケーションの場を提供出来るショーを作りたい。


先日観たショーの帰り、たくさんの親子の会話が聞こえました。

親『途中で負けるかと思ったね』

子『でも●●●が出てきたね!』

親『●●●が一番強かったね』

子『うん!▲▲▲もカッコ良かったね!』


2人とも満足げな様子でした。

それはとても暖かい光景で、親子のこんな会話を作れるなんて、ショーって素晴らしい仕事だな、と再確認したのです。
2011-04-09(Sat)

ショーのスタイル

キャラクターショーには大きく分けて3つのスタイルがあるようです。

それが

『完パケ』
『半パケ』
『しゃべり』

です。

今まで何度か説明してきたと思いますが改めて…

『完パケ』…セリフやBGM、効果音など全てが録音されていて、音に合わせて演技する。

『しゃべり』…キャラクターがマイクを持って実際にしゃべったり、キャラクターの動きに合わせてスタッフが裏でセリフをアテたりする。

『半パケ』…ショーの中に『完パケ』の部分と『しゃべり』の部分が両方ある。

簡単に言うとこんな感じです。

この3つのスタイルはどのように使い分けられているのでしょうか。

その為にはまず各々のメリットやデメリットを知らなければなりません。

今回は『完パケ』と『しゃべり』の2つについてお話したいと思います。

『完パケ』は録音された物語(パッケージ)に合わせて演技をします。

録音されているという事は、演技のタイミングやセリフの強弱、殺陣の時間が決まっているという事。

つまり、同じショー、同じリハーサルが何回も出来るのです。

リハーサルの段階から同じパッケージを何回も繰り返せるので、ショーの精度を高める事が出来るというメリットがあります。

デメリットとしては、一旦パッケージが流れ始めたが最後、もう変更は利かないという事があげられます。

雨が降ろうがキャラクターが怪我をしようが観客が乱入しようが、ただ物語は進んでいくのです。

ステージ上の物語を観客が観ている、という感じですね。


対して『しゃべり』ですが、こちらのメリットは『臨機応変さ』と『臨場感』でしょう。

なにしろキャラクターがリアルタイムでしゃべっているのですから変幻自在の自由自在です。

アクシデントにも対応出来るし観客に絡む事も出来ます。

ステージと客席が一体となれるこのショーは、上手くいけば盛り上がりもハンパないでしょう。

しかし、やはりデメリットがあります。

メンバーもスタッフも、かなりのスキルを要するのです。

臨機応変に対応するというのは想像以上に難しく、『しゃべり』はそれが出来なければ成り立たないような気がします。

不慣れなメンバーが『しゃべり』に臨むと、客席を巻き込んでスベる可能性が高いのです。

『しゃべり』は特に『笑い』に関して大きな力を発揮します。

『ギャグ』や『客いじり』は録音されたセリフでは難しいのです。

僕なんかは

『お笑いといえば関西』

みたいなイメージがあるのですが、やはり関西の『しゃべりショー』を観ると

『さすがやな!!』
『かなわんなぁ!!』

と思ってしまいます。

日常に笑いが定着している関西では、『完パケ』より『しゃべり』が求められるのかなぁ…

というのが僕の勝手な推論です。
(※あくまでも推論です)


聞いた話だと、関東でも『しゃべり』は多いとか。

クライアントさんから急遽
『ショーの時間を短くしてくれ』
『この告知を入れてくれ』
等と変更を求められる事が多い為、『完パケ』では対応出来ないのだそうです。
(※あくまでも僕が聞いた例です)

さて、僕の住んでいる九州ですが、こちらでは『しゃべり』はあまり歓迎されないように思います。

『しゃべり』は状況を活かす事も出来ますが、それは『状況に左右される』事でもあります。

その『不確実要素』が好まれないみたいなのです。

『ハイリスク・ハイリターン』なショーよりは『ローリスク・ミドルリターン』を求められてるというか…

言い方は悪いけど、『無難なショー』がいいのかも。

観客をガッカリさせたくないというサービス精神なのか、
担当者さんが心労を負いたくないのか、
クォリティーを求めるアーティスト気質なのか…

何にしても九州では『しゃべり』は歓迎されない事が多かったです。
(※あくまでも僕の経験上です)

聞いた話だと、かつて九州にキャラクターショーが入ってきた時、『しゃべり』に対応出来るスタッフさんがいなかったそうなんです。

『しゃべり』のスタッフさんはセリフをアテるのはもちろん、展開に合わせてBGMをチェンジしなければなりません。

当時はCDやMDなど当然なく、オープンリールでBGMを流していたハズなので、曲をチェンジするだけでもかなり大変だった事でしょう。

それをこなせるスタッフがいない↓↓

『しゃべり』が出来ない↓↓

そんな理由があって九州では『完パケ』が定着した…

そんな風に聞きました。
(※あくまでも僕が聞いた話です)

ショーのスタイルは土地柄や状況によって違うのかもしれませんね。

全国の色んなショーを観て研究してみたいものです。
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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