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2010-06-27(Sun)

アクションへの道(68)

1ヶ月以上書いてなかった『アクションへの道』。

衣裳製作に追われて更新出来なくて申し訳ないです…

前回は1993年のクリスマスについて毒を吐きまくりました。

今回から1994年に突入です。


1994年、正月。

正月も現場が連チャンで入る時期です。

この年の僕も、1日~5日まで戦隊のショーに入っていました。

…あれは何日でどこの現場だったのか…

イマイチ思い出せませんが、ちょっと遠い現場だったように思います。

僕らを乗せた車は暗い山道を走っていました。

運転しているのはスタッフさん。
助手席にはMCさん。

メンバーは大先輩を筆頭に8人。

総勢10名が現場を終えて山道を走っています。

連日のショー、そして翌日もショーが待っています。

実際全員の疲労はピークに達していました。

車内では、1人、また1人と眠りに落ちていきます。

翌日の体力を温存しておくのもアクターの仕事です。

普段はめったに現場で寝ない僕も、いつの間にか…



と、
突然大先輩の声が聞こえました。

運転しているスタッフの名前を叫んだのです。

その声で僕らは目を…


ガッシャアァァンッ!!

目を覚ますか覚まさないかの所に大きな衝撃が。

そうなんです。
疲れがたまっていたスタッフが一瞬眠りに落ちてしまい、前の車に衝突したのです。

どうやら2~3台の玉突き事故を起こしてしまったようです。

事後処理に当たるスタッフ。

僕らが乗っていたレンタカーは衝突部分が大破していました。

とりあえず車から降りて事務所に連絡。
すぐに社員さんが迎えに来てくれる事になりましたが、福岡市内から現地まで3時間ぐらいかかるようです。

暗い山道です。

何もない山道です。

時は正月、
凍えるような山道です。

最初はテンションを上げて乗り切ろうとしましたが、段々口数が少なくなっていくメンバー達…

ふと見ると、近くにシャッターの降りた酒屋さん(夜遅いので当然閉まってます)が。

僕らは意を決してシャッターを叩きました。

しばらくすると、『何事??』って顔をした老夫婦がシャッターを開けて下さいました。

『僕らそこで事故を起こしてしまって、福岡から迎えが来るのを待ってるんです。
寒くて凍えそうなので少しだけ暖を取らせていただけませんか??』


夜分に突然の(かなり迷惑な)申し出に、老夫婦は快くうなづいてくれました。

僕らは店内に出していただいたストーブを囲み、ようやく少し落ち着きました。

しかも、暖かい甘酒までご馳走になり、身体のみならず心までポカポカとしてきました。

何のお礼も出来ない我々は、せめてもの気持ちという事で戦隊ショーのサイン色紙を進呈し、記念撮影をしてから重々お礼を言って帰りました。

その時の写真、僕の手元にはありませんが、ご夫婦の素敵な笑顔が印象的でした。

やはり人柄は表情に出るんでしょうね。

僕もあんな笑顔が出来る人間になりたい。



アクションとは全然関係ない話でしたね。


※翌日、数人のメンバーが風邪でダウンした事は言うまでもありません。

皆さんも事故には気をつけましょう!
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2010-06-21(Mon)

武装出演イベント告知

九州ローカルヒーローフェスタ2010
in くまもとおおづ

フェスタポスター2010


2010年7月18日(
大津町文化ホール(熊本県菊池郡)


10:00~11:45
藤岡弘、氏 特別講演
『実体験から感じたヒーロー像』
※有料

仮面ライダー1号を演じ、世界中の紛争地、難民キャンプへのボランティア活動を行ってきた経験から、青少年育成や実体験から感じられたヒーロー像について藤岡氏が熱く語る。
 
 一般     前売り…1,000円(当日…1,200円)
 学生(中高生)前売り…  500円(当日…  600円)
 小学生以下    無料

◎前売り券はチケットぴあにて6月15日より発売!!


12:30~17:50
キャラクターショー※入場無料  

出演:九州ヒーローネット

パワーシティオーイタ(大分県)
山吹さやか(福岡県)
ヒーロー連合ジャスター(長崎県)
急流戦隊 JINクマレンジャー(熊本県)
甑戦士ヴェルター(鹿児島県・甑島)
グランパワーヒノクニ(熊本県)

7/18は熊本でヒーロー・ヒロインと握手!
お待ちしてます!!
2010-06-17(Thu)

練習報告未遂2

最近なかなか更新しない武装代表です。

最近は衣裳製作に追われてまして、時間も無ければ椅子も無いという…


…あ、椅子ってのはですね、いつもパソコンの前にある椅子の事なんですが、衣裳を作りだすと、これが隣室のミシンの前に移動しちゃうんですね。

…で、現在パソコンの前には椅子が無いから座れない、よって更新が滞る…

そんなワケなんです。


まぁそれはさておき前回の続き…


色んな意見があると思いますし、正解は分からないのですが、僕個人が立ち回りで大事だと思っているのは

『体重移動』

です。

僕は『身体の動き』と『体重移動』は、ほぼイコールだと思っています。

この『体重移動』は目に見える分かりやすいものだけでなく、『重心の移動』や『体内の気の流れ(のようなもの)』まで含みます。


人間は筋力だけで動いているにあらず。

ほとんどの動きは『体重(重心)移動』と連携していると言っても過言ではないでしょう。

壁際で椅子に深く腰掛け、壁面に背中と後頭部を付けた人の額を人差し指で押さえると、その人は立ち上がる事が出来ない。
そんな実験を見た事があるかと思いますが、あれこそまさに
『動きには体重移動が伴っている』
という証明です。

動きに体重移動が不可欠なら、体重移動の上手さは動きの善し悪しに関わってくるハズ。

実際に体重移動が上手い演者さんとそうでない演者さんの立ち回りを比べると顕著に違いがあらわれます。

出来てない人の立ち回りは、ドタドタバタバタして、なおかつギクシャクしています。

スムーズに動けるからこそスピードやテンポが生まれるし、リアリティやキレも出て来るってもんです。

ここで気になるのは
『気の流れ(のようなもの)』
なんですが…

これは一見すると動いてない身体の部位の内側で密かに行われている細かい体重移動の事、だと考えて下さい。

この移動は本当に小さい!
右に行く為に左へ、
左に行く為に右へ、
下に行く為に上へ、

これを体内でコッソリやる必要があるのです。



なんか難しくなってきたから一旦やめま~す♪


続きはその内に書くかも?
書かないかも??
2010-06-12(Sat)

練習報告未遂

先日の武装練習の報告ブログです。

先週と今週は、武装別働隊のジョーとマンツーマンレッスンでした。

これまでは基本をみっちりやらせていたのですが、前回から応用編、というか実践編に突入。

とりあえずの課題は

「カッコ良く動く事」
「スムーズに動く事」


カッコ良くスムーズに動けたらそれはもうベテランの域やん!?

と思いますよね。
ホントその通り。

なのでそこに行き着く為に、

「1つ1つの動作を意識する事」
「体重移動を意識する事」

から始めました。

「1つ1つの動作を意識する」について言えば、例えば僕のいた事務所の基本に「右殴り」という動作がありました。

主役の左手側からステップして右手でパンチを出して受けられ、お腹、顔と殴られる、というものです。

これは単純に見えて実に難しい。

腰(頭)の高さ、
ステップの足運び、
着地した時の足の位置と主役との距離、
拳の握り方、
腕の振り上げ方、パンチの軌道と位置、
胸の張り方、腰のひねり方、引き手の位置、
お腹を殴られた時のリアクション、
リアクションの時の手の位置や頭の位置、
顔のリアクション、などなど・・・

これを基本として徹底的にやったアクターにとっては当たり前の技術だったりするのですが、そうでない人は苦労する事になります。

右腕を意識したら左手が動かない、
足運びを意識したら上半身が動かない、
殴りを意識したらリアクションが出来ない、などなど・・・

1つ1つの動作を意識して、全て連動させる事が必要なのです。
その為には基本を反復する事、
いずれは意識しなくても全てが連動している状態に至るのが理想です。


「体重移動」、
これは僕が立ち回りをする中で最も大切だと思うものの1つです。

続きは次回にいたしましょう。

練習報告になってないけど別にいいですよね?
2010-06-07(Mon)

九州ローカルヒーローフェスタ2010

いよいよ今年もこの季節(?)がやってまいりました・・・

九州ローカルヒーローフェスタ!!

九州ヒーローネットがお送りするこのイベントも4回目を迎えます。

当然ながら、九州ヒーローネットのヒーロー・ヒロイン達が大集合!

PCOアイコンパワーシティオーイタ(大分県)
さやかアイコン山吹さやか(福岡県)
キャステイラーアイコンヒーロー連合ジャスター(長崎県)
JINクマ1アイコン急流戦隊 JINクマレンジャー(熊本県)
ヴェルターアイコン甑戦士ヴェルター(鹿児島県・甑島)
ブレイズレッドアイコングランパワーヒノクニ(熊本県)

これまでパワーシティオーイタのお膝元、大分県で行なわれていたローカルヒーローフェスタが今回は火の国・熊本で開催される事になりました!!


そして・・・今回のビックリドッキリメカ!!

・・・じゃなかった・・・

今回の目玉は!!なんと!!

藤岡弘、氏による講演会!!(有料)

それでは詳細!!

九州ローカルヒーローフェスタ2010
inくまもとおおづ

2010年7月18日(日)
大津町文化ホール
(熊本県菊池郡)

10:00-11:45
講演 : 藤岡弘、氏 『青少年育成と食について』

  一般前売り1000円(当日1200円)
  学生(中高生)500円(当日600円)
  小学生以下    無料

◎前売り券はチケットぴあにて6月15日より発売予定!!
 他、大津町内では、文洋堂、ブックシティ、熊本信用金庫大津支店でも取り扱っております。

           
お問合せ:主催「FireFlyFantasy」まで
※メールフォームが開きます。


12:30-17:50
九州ヒーローネットのヒーロー・ヒロインのショー

開場:12:00 入場無料  


・・・とまぁこんな感じです!!
主催のFireFlyFantasyさん達も開催に向けて頑張ってます!!

もちろん他の出演チームや我らアトラクションチーム武装も頑張ってますので、九州を守るヒーロー達の雄姿が見たい方は是非足を運んで下さいね♪

<↓2008年のフェスタの画像デス>
フェスタ2008

これから度々告知していきますのでよろしくぅ♪
2010-06-02(Wed)

アドリブ

僕はアドリブでしゃべるのが得意ではありません。

状況の変化に即座に対応するなどというテクニックは、僕のようなテンパリストにはなかなか身につかないようで、でも、だからこそそのテクニックが欲しい…
と思ったりするワケです。

先月の武雄温泉では徳永潤さんとの掛け合いがありました。

稽古が始まった段階ではほぼアドリブで、本番までにある程度の形を決めてもらったので何とか出来た、という感じです。

僕は本来、セリフをしゃべらないキャラクターショーの人間なので、アドリブはおろか、ただセリフをしゃべるという事にも慣れていないのですが、では役者さんならみんなアドリブが得意なのかというと、そうでもないのかなぁ、と思います。

中には台本重視で余計な事をしない役者さんもいるんだろうなぁ、と。

まぁこれは勝手な想像ですが。

キャラクターショーのアクターというのは
『顔を出さない』『しゃべらない』
という事を前提にした役者なのですが、その中においては、僕は比較的しゃべる機会に恵まれたアクターだったと思います。

そしてその中で即興性を求められてきました(…というか、それが出来ないと観客が盛り上がらない)。


いつの日か、即興性と安定性を兼ね備えたアクターになりたいものだ、と思う昨今です。
2010-06-01(Tue)

小説・さやか見参(3)

暗闇で小川のせせらぎが聞こえた。

太陽の下で見たならば何の変哲もない小さな川である。
美しい水には小さな蟹や魚が動き回っているだろう。
この小さな流れはやがて大きな川に飲み込まれる。
そして、その大きな流れは遠からず激しい滝へと変化を遂げる。

それを思うと、闇の中で聞く小川の音も何となく不気味に感じるのだから不思議だ、と、くちなわはそんな事を考えていた。

荊木流忍術の中忍たるくちなわならば、この程度の闇は闇とも言えぬ。
例え不意に木蔭から獣が飛び出してきたとしても、息をするより容易く避ける事が出来るだろう。
しかし、それ程の技量を持ちながらも、

「いずれ滝につながっている」

というだけの理由で美しい小川を恐れている。
くちなわはそんな自分が可笑しくなった。


「昔の事を思い出したのであろう」


前方の闇から急に声をかけられて、くちなわは我に返った。

荊木流の頭領であるみずちの声だ。

老体でありながらそれを感じさせぬよく通る声。
この老忍には全てを見透かされているように思えて、くちなわはいまだに身体が強張ってしまう。

「昔の事、と言いますと?」
「あの滝の事じゃ」


やはり見透かされている。

「確かに滝の事を考えておりました。しかし・・・」
「おぬしが五つの時じゃったか、この先の滝で修行をしたな」
「・・・そう言われれば・・・」
「なんじゃ覚えておらんのか。記憶は忍びの術の初歩であろうが。もう一度最初から修行をやり直すか?」
「い、いえ、うっすらと思い出しました・・・」
「うっすら、か。情けないのう。滝壺に飛び込んで死にかけたというのに」


滝壺で死にかけた・・・
そういえば・・・

「・・・思い出しました!・・・いや、やはり細かい事までは思い出せませぬが・・・」
「たわけが」


みずちは足を止める事なく語り始めた。
三十年以上も前の事をよどみなく話す老忍は『記憶は忍術の初歩』を体現している。

くちなわ、五歳。

正確にはまだ『うろこ』と呼ばれていた時期だ。
住んでいた村がいくさで焼け、両親を失って泣いていたところをみずちに拾われたのが四つの時であったから、忍びの修行を始めて一年足らずであったろう。

水遁の修行で、幼いくちなわは滝に飛び込んだ。
年齢的にまだ早いかと思われたが、みずちは跳べと言ったのだ。
一瞬の躊躇の後、くちなわは滝壺に向かって勢い良く飛び込んだ。
そして、水流に翻弄され、浮く事も出来ず、沈む事もかなわず、水中でぐるぐると回転しながら気を失ったのだ。

気が付くと川辺に寝かされて水を吐かされていた。
どうやら誰かが助け出してくれたらしい。

運良く助けられただけなのか、それとも最初からそういう手筈になっていたのか、それは分からない。
だが、どちらに転んだとしても、それが忍びに拾われた自分の運命なのだ、と、わずか五歳のくちなわは悟っていた。


くちなわのみならず、戦場で拾われ忍びとなる子供は多かったが、そのほとんどは使い捨ての道具にされるのが常であった。
しかし、そんな中にあって何故かみずちくちなわを我が子同然に育てた。
もしかすると子が出来なかったのかもしれぬ。
みずちの妻もくちなわを大層可愛がってくれた。

実生活では家族同然といえど、忍びの道においては師匠と弟子、そして上忍と下忍である。
一旦修行が始まればみずちは鬼神の如く恐ろしかった。
滝に飛び込めと言った時の鬼のような形相は数十年経った今でも忘れる事が出来ない。

忍びとは集団で行動するものである。
その中にたった一人でも修行の成ってない者がいれば、それは全体の死を意味するのだから育成は当然厳しくなる。
使えぬ者は早々に切り捨てなければならないのだ。

幼少のくちなわにもそれは薄々分かっていた。
なので、どんなに恐ろしかろうと辛かろうと、一度たりとも弱音を吐いた事はない。

ただ、ここ数年、くちなわには思うところがあった。

齢を重ね、下忍を束ねる中忍という立場になり、鬼神然としていたみずちの心中に思い至ったのだ。

忍びと言えどもやはり人間。
どれだけ個人的な感情を殺したとしても、どうしても愛や情は発生する。
自らの下で修行する下忍達を単なる道具として見る事が出来ない時もある。

忍びの任務は死と隣り合わせ。
出来ればここにいる下忍達には死んでほしくない。
なれば術を磨き、腕をあげてもらうより他に方法はない。

その結果、修行は厳しくなり、くちなわ自身も鬼神となるのだ。
弟子を死なせぬ為に。
かつての師のように。

あの苦しい修行は、みずちの親としての愛であった、と、くちなわは確信している。
そしてくちなわも、忍びとして決して表には出さないものの、みずちへの尊敬と愛情を秘めている。
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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