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2012-06-26(Tue)

台本について(2) 時計の針を戻す事は出来ないのだ

ほんわか路線をやめ、いつも通りのハード路線で書く事になった『さやか見参!』の新作パッケージ。

そこには次なる壁が立ちはだかっていました。

新作は、キャストの都合などを考えて、新キャラを登場させない事に決めていました。

そして悪ボスは『幻龍イバラキ』にする事も決まっていました。

子供受けを考えると血讐様では弱いですからね。

主人公側は山吹さやかだけじゃなく、謎の忍者ヒーロー、ヤイバも登場させる事に。

これは男の子受けを狙っての判断です。

さやか、ヤイバ、イバラキときたら、次に子供受けしそうなキャラクターは紅蓮丸ですが、紅蓮丸は諸事情で出さない事に。

となるとイバラキの手下は下忍しかいません。

難しい説明は省きますが、イバラキに手下がいるという事は『第1部』のストーリーという事になります。

ですから新作は過去に遡って『第1部』のエピソードに決定しました。

皆さんは、さやかの宿敵、幻龍イバラキの変遷をご存知でしょうか。

当初は悪辣非道な悪役だったイバラキですが、第2部に入ってから性格が変わってきているのです。

それは一角衆という敵組織が登場したせいでもあるのですが、 悪役というより『孤高の武人』みたいな感じになってきちゃったのです。

第2部の、つまり現在のイバラキは感情に任せて戦う事をしません。

むやみにさやかの命を奪おうともしていないようです。

当然、子供達との修業(おあそび)コーナーもやらないでしょう。

それなのに、今回の新作は、まだ血気盛んな頃のイバラキを、復讐と野望に燃えてさやかの命を狙っていた頃のイバラキを描かねばならないのです。

それは主人公、山吹さやかも同じで、まだ精神的に成熟さていない頃を描かねばならないのです。

これはかなりツラかった!

よく、『キャラクターが勝手に動く』なんて言ったりします。

作品を作らない方にはピンと来ないかもですが、台本を書いていると、キャラクター達が、『あれがしたい』『これはしたくない』『こんな事を喋りたい、いや、喋る!』なんて言い出して、作者を無視して勝手に話を進めたりするんです。

さやか、イバラキ、紅蓮丸はまさにそんな感じ。

今や誰も僕の言う事なんか聞きません。

ただでさえ言う事を聞かないのです。

精神的に成長したそいつらに、

『すまんけど、もう1回だけ昔みたいに戦ってくれんかなぁ?』

なんてお願いしたところで、頷いてくれるハズがありません。

さ)『え~っ!?今さら!?』
イ)『まずは一角衆を倒す。さやかとの決着はその後だ』
さ)『私のお母さんも助けなくちゃいけないんだし』
紅)『あらアンタ達大変ね!ワタシなんて出番がないから楽勝だわ~♪』

僕)いや、それはもちろん続きを書きますけど、今回は過去のエピソードという事で…

さ)『過去のエピソードったって、昔どんな風にしてたかなんて覚えてないわよ~!』
イ)『作者といえど、勝手な都合で振り回されてはたまらぬ。拙者は好きに動かせてもらうぞ。出来るだけ努力はするがな』
紅)『そういえば何でワタシは新作に出ないのかしら?人気がないって事?ショボ~ン…』

みたいにゴネにゴネて、ようやく妥協してくれました。

ただし、やはり

さ)『昔とまったく同じ感じには出来ないわよ!?』

と念を押されました。

そんなこんなで新作の台本は、かつてないほど難航。

作者(僕)とキャラクター達がてんやわんやの会議をしながら書き進めなければならなかったからです。

僕)『ここでこんな風に戦ってくれない!?』
イ)『なに!?今となってはこのシチュエーションで戦う意味が分からぬが…じゃあ、こんな台詞でも入れてみるか!?』
さ)『そういや昔のイバラキってそんな感じだったわね!あれ?こーゆー時、私はどんな風に返してたんだっけ??』
紅)『いいわね、出番がある連中は…ショボ~ン…』

いちいちこんなやり取りがあるので話が進展しなくて(汗)

なんとか書き上げた時には全員で

『お疲れ様でした~!』

と言ってる気分でした。

やっぱりキャラクター達も現在進行形で生きてるんですね。

僕らが

『学生時代のように騒ぎまくろうぜ!』

と言っても無理なように、強引にキャラクターの時を遡らせる事は出来ないんだなぁ、と実感したのでした。

さやか、イバラキ、ごめんね。

ありがとう。
2012-06-24(Sun)

台本について(1) ハード or ほんわか


昨日はさやか見参!の『声入れ』でした!

あ、ショー用のセリフを録音する事を僕らは声入れと呼んでるんです。

音響のプロ、H先輩に協力していただいて、声優のナナコさんに喋ってもらうんだから仕事が早い早い!

いつも声をお願いしてる織田先生も喋りを学んでる人だし。

おかげで僕は安心してNGを出せるってワケです。

なはははは♪

画像はナナコさんと織田先生♪


さて、僕は今回も『さやか見参!』の台本を書いたのですが、珍しく難航してしまい、台本が完成したのは前日の深夜でした。

難航した理由は色々ありますが、その中で1つだけ原因を紹介。

ご覧になった事がある方はご存知かもしれませんが、この『さやか見参!』、お子様向けというにはかなりハードな内容です。

「身内を殺された敵討ち」だの「腕を斬り落とされた」だの、明るさやポップさとは正反対の作風。

加えて、ヒロイン山吹さやかが毎回壮絶なリンチ(?)を受けたり。

ショーを観た大人達からは

『これホントに子供向け!?』

と言われるのが常なんです。

なので今回は、

『もっとチビッコに愛されるストーリーを書こう』

と考えたのです。

実際保育園などでのショーもありますしね。

という事で、たまに披露宴や保育園でやる感じの

『ほんわかさやかショー』

を書き始めました。

しかし書きながら、

『そんなさやかショー、本当に求められているのか?』

と疑問が湧いてきました。

僕の中にあるテーマを曲げたら、それはもう『さやか見参!』とは呼べないんじゃないのか!?…と。

なので、ほんわか路線は中止。

いつも通りハード路線に戻しました。

ただし、子供達へのメッセージはいつも以上に分かりやすく込めましたけどね。
2009-12-14(Mon)

イバラキとさやか

未熟なせいかもしれない。
誰でもそうなのかもしれない。


僕はショーの台本を書くと、自分の中にあるものを全て露呈してしまう。

なので、台本を書くと自分の事がよく分かる。

『忍者ライブショー さやか見参!』
の悪役、幻龍イバラキは完全に自分の投影だと思う。


他人に認められないコンプレックス、
認めてもらいたい願望、
見返してやりたいという野心、
人間不信、
でも本当は信じたい希望、
社会に対する否定、
その否定すら社会のルールの上に成り立っているという矛盾、
未来なんてなくなればいいという絶望感、
未来がどうにか良くならないかという願い…


このイバラキの内面は気持ち悪いぐらい僕そのものだ。
わざと出してるワケじゃないけど、さらけ出し過ぎて恥ずかしいぐらいだ。

対する主人公・山吹さやかは、僕の『理想』の投影だ。

世の中には夢や希望がある、だから頑張ればいい結果が生まれるハズ…

というポジティブ面を請け負っているキャラクターが山吹さやかだ。

『努力が報われるとは限らない』
『叶わない夢もある』

と思っている僕(イバラキ)にとって、さやかは真っ直ぐ過ぎる。
だから2人は対立するのだろう。

…でも多分だけど、イバラキは、夢や希望を信じてるさやかの事がちょっと羨ましいんだと思う。

さやかは社会に傷ついてひねくれてしまったイバラキを可哀想に思ってるんじゃないだろうか。


実際は命のやり取りをしている2人だけど、心の底では理解し合っているのかもしれない。
2009-12-05(Sat)

幻龍イバラキ ロングインタビュー

武装代表です。

前回の山吹さやか嬢のインタビューに引き続き、今回はその宿敵と言いますかライバルと言いますか、とにかく『忍者ライブショー さやか見参!』には欠かせない、幻龍イバラキさんをお招きして色々な事をお聞きしたいと思います。

初めまして、よろしくお願いします。

『…良いのか?』

…はっ?

『良いのかと聞いておる』

…な、何がでしょう…?

『おぬし…忍者ライブショー さやか見参!のメインキャラクターは拙者とさやかの2人しかおらんのだぞ?拙者にインタビューしてしまえば、後は雑魚しかおらんではないか。次回のインタビューは間違いなく盛り上がらんぞ。』

た…確かに…。
…順番間違えましたかね…

『まぁここまで来たら開き直るより仕方あるまい。で、拙者は何をしゃべれば良いのだ?』

あ、そうですね、まずは自己紹介を…

『良かろう。拙者は幻龍組頭領・幻龍イバラキ。山吹に伝わる忍術の奥義を手に入れ、この天下を我が物とするが目的よ』
イバラキ1

ありがとうございます。え…っと…本名ですか?

『いや、これは幻龍組を興した時につけた新しき名よ。元は荊木(いばらき)に属しておったからな。そのままイバラキを名乗っておる。鬼神の力を得るべく荊鬼と変えてはおるが。』

本名は何とおっしゃるんでしょうか?

『一流の忍びは名前や年齢などの素性は簡単に明かさぬもの。さやかのように全てさらけ出すのは未熟な証しよ。拙者はかつての名は捨てた。この命果てるまで幻龍イバラキ以外の何者でもないのだ。』

分かりました。それでは忍者になったきっかけを教えて下さい。

『生れ落ちたのが忍びの家系であった。それだけだ。ほとんどの忍びがそうだと思うが…物心ついた時にはすでに蛇組、荊木の一員であった。』

荊木流もかつては12組の1つ蛇組として、山吹流と志を同じくされていたとうかがいましたが…』

『それは先代までの話だ。かつて荊木流は龍組の位置に座し、12組を束ねる立場にあったのだ。それがまさか蛇組として長年泥をすする事になろうとは…』

蛇組は医療医学に秀でた流派が務めるものだとうかがいましたが…
もしかしてイバラキさんの左腕も蛇組の医学で?
イバラキ2

『さよう。わが流派に伝わる医術がなければ拙者、生涯隻腕を貫くところであった。…おのれ、にっくきは山吹の頭領なり!』

イバラキさんの顔に火傷を負わせたのはさやか嬢の兄・たけるで、腕を斬り落としたのが頭領という事らしいですね。さやか嬢は、こうなった原因はイバラキ氏の逆恨みにある、とおっしゃってました。イバラキさんサイドの意見としては?

『ふん。あの小娘は何も分かっておらん。良いか、先ほど話したように、我ら荊木はかつて12組の頂点・龍組を務めておった。しかしここ数十年は山吹がその位置についておった。』

はい。10年に一度の会合で役職が決められるとか。

『さよう。あの時も…数年前のあの会合でも…。
…拙者は山吹の上を行く自信がある!山吹に劣らぬ、いや、それ以上の修行とて欠かした事はない!それも全て龍組に返り咲く為…!それなのに…』


例年通り山吹流が龍組に選ばれてしまったんですね。

『いかにも。結局は山吹が龍組に選ばれおった。しかも、たけるのような青二才を時期頭領に据えると宣言しおったのだ。そうなれば拙者はあの小僧に指図される事になる。己よりも優れた忍びならば従う事もやぶさかではない。しかし相手はあのたけるだぞ!?素直に聞けた話ではなかろう。』

さやか嬢の話では、たける氏はかなり優れた忍びであったという事でしたが…

『なに?たけるが優れた忍びだと!?はっはっはっは!!たわけた事を!あやつほどの腰抜けを拙者は知らぬわ!争いのない平和な天下を作りたい、その為なら忍びが滅んでもかまわない等と平気でぬかす気骨の足りない男であったわ!』

とすると、忍びの術も大した腕ではなかったと?

『無論。』

となると…

『なんだ?』

たける氏はたった1人で幻龍の屋敷に乗り込んだと聞いていますが…イバラキさんはそんな腰抜けのたける氏に大火傷を負わされた事になりますよね?

『む…』

忍術の腕もあなたに遠く及ばなかったたける氏にどうしてそこまで傷を負わされてしまったんですか?一体屋敷で何があったんですか?

『ぐ…、そんな事は、すでに拙者の記憶にはないわ…

あれ?何だか苦しい言い訳みたいに聞こえますが。知りたいなー知りたいなー、教えて下さいよ~♪

『…そんなに知りたければ、ちょっとこっちに来てごらん…』

はい?









ぎゃああぁぁぁ~ッ!!!








山吹1

   しばらくお待ち下さい

山吹2







う…うぅっ!…え、えっと…、インタビュー再開したいと思います…ゲホッ!!…何の話してましたっけ?
あ、幻龍の名前の由来でしたよね!??

『うむ。それでいい。あれは山吹が龍に就く事が決まってから数日後…拙者は悔しさを胸に秘め、7日ばかり山に籠もり飲まず食わずの修行をしておった。そして7日目の晩、滝に打たれていた拙者は見たのだ!』

な、何をです!?

『龍だ!金色に輝く龍が滝から姿をあらわしたのだ!そして拙者にこう言った…

今は報われぬくちなわ(蛇)の身なれど、行く手阻む者悉く打ち倒しのちには我が姿を得る事必定
…と…。つまり、蛇が龍となるには目の前の敵を倒し続け、進んでいくしかない、という啓示を得たのだ。』

7日間も飲まず食わずで修行してらっしゃったんですよね?それって幻覚だったんじゃ…

『間違いなく幻覚であろうな。拙者もそれくらいは理解しておる。だからこそ幻龍と名乗ったのだ。
啓示というものはな、自分の中にあるものなのだ。
神に言われたから、魔性に言われたから従う、そういうものではない。
あの時の拙者は慣習や組織というものに縛られ、己の中にある炎を見ないようにしておった。
だが本来の生き様というのはそういう事ではあるまい?
誰の為に耐える?何の為に我慢をする?
今生きておるのは自分自身だ。自分というものは自分が生きる為に生まれてきたのだ。
拙者の願いを、拙者の心の炎を他人の為にくすぶらせる必要など断じてない!
あの龍の啓示は、それを知るきっかけになったに過ぎん。』

イバラキ4

それがきっかけで山吹に反旗を翻した、と。

『うむ。そして、自らの意志を貫くには自らの国を作るしかないと思い天下を…』

なるほどなるほどなるほど!!ではお便りのコーナーを…

『待て待て!まだ話の最中であろうが!ここからが拙者の…』

いやぁ、私も続きをうかがいたいんですが、あまりに強烈な自己主張は読者の反感を買うおそれがあるという事でディレクターの方から進行の指示が出まして…ホントすみません。

『ディレクターって、この部屋には拙者とおぬしの2人きりではないか!おぬし確か1人でタクシーに乗ってここに来たハズ…さては…さっき暴力に訴えた事を恨んで…』

ホント申し訳ないですねぇ!ではさっそく質問!
趣味はありますか?

『えぇい、勝手に進めおって!趣味は…料理…かな?』

料理!意外です!ちなみに得意なメニューは?

『煮込みは好きだな。牛スジを甘辛くトロットロになるまで煮たり。』

もっと豪快なものを作るのかと思ってました。
尊敬する人物はいますか?

『おらん。人は常に1人。他人を信用するなど愚かな事よ。』

ここで突然ですが、読者からの暴露メールが届いてます。

『な、なに!?』

えーと…、え~っ!?そうだったんですか!?

『何が書いてあんだよ!こえ~っ!』

では読みますね。

『読まなくていいって!!』

幻龍イバラキは、実はバツイチである。

『わ~~~っ!!』

これ、ホントですか!?

『うるせぇな!ホントだよ!!』

そうなんですか!!不躾ながら別れた理由をうかがっても…

『つまらん話だ』

そこを是非!

『妻は、荊木を狙う流派が放った刺客、くのいちだったのだ。何年も連れ添ったが拙者には見抜けなかった…愛などという幻想にたぶらかされて目が曇っておったのであろう…拙者があの女を信じたせいで何人もの同胞が命を落とした…』

そんな重い話だったとは…
ちなみにその奥さんは…

『斬った。拙者が。』

えっ!

『当然であろう。敵ならば斬る。』

う~ん、イバラキさんが人を信用しないってのはこれも原因だったりするんですかねぇ?バツイチってのとは違うみたいですが…重いんであまり触れずに進みましょう!
得意な忍術は?

『針を使って他人を操る術は他の流派には真似出来んと自負しておる。生かすも殺すも思いのままよ。』

好きな言葉などはありますか?

『生きる事とは自らの足で立つ事』

それはどなたの言葉ですか?

『拙者が考えた名言シリーズよ。』

あぁ…この人自分大好きなんだぁ…。
それでは最後に、宿敵山吹さやかについて一言。

『小娘の分際で拙者の天下統一を邪魔するとは、全く持って目障りな事極まりない!拙者の手で身の程を思い知らせてくれるわ!』
イバラキ5

本日はありがとうございました。






2009-11-05(Thu)

山吹さやか ロングインタビュー

武装代表です。

今回はキャラクター紹介の一端としまして、『忍者ライブショーさやか見参!』の主人公、山吹さやかさんへのインタビューを掲載いたします。
普段謎に包まれている忍者の生の声をお届け出来れば、と思います。
それではお楽しみ下さい。

まずは自己紹介をお願いします。

『山吹さやかです。』
さやか4

本名ですか?

『本名です。あ、でも正式には紗夜華って書くんです。』

何故ひらがなに?

『子供達が読めないかと思って。』

それなら確かにひらがなの方がいいですね。やっぱり子供達に覚えてもらいたい?

『もちろん!子供達…特に女の子から「さやかちゃ~ん」って声をかけられたら嬉しいです♪』

イベントでの様子を見てたら女の子がまるで友達のように声をかけてきてましたね。
子供は好きですか?
さやか8

『大好き!やっぱり子供の頃ってたくさんの可能性を秘めてるし輝いてると思う!…その可能性の芽を摘んじゃう大人がいるのは悲しいけど…』

う~ん…子供が自分の思い通りにならないと、その責任を子供に転嫁してしまう大人は多いですよね…

『修行や戦いを通じて子供だけじゃなく大人にもそういったメッセージを伝えていきたいと思います。』

えらくしっかりした考え方ですけど…そういえば、さやかさんって何才ですか!?

『えー…と…見た目はともかく、公式設定では中学生ぐらい、ってなってます』
さやか7

えっ!?ちゅ…中…!?み、見え…

うるさいわねッ!私が決めたんじゃないわよ!中学生に見えない事ぐらい百も承知よ!』

し…失礼しました…気を取り直して…
ご出身は?

『某国某地の山吹の里…としか言えないわ。』

1回キレたら急にタメ口になりましたね。言えないのはやはり隠密活動の機密保持の為?

物語の舞台設定が完全に架空の世界だから、何県の何地域出身みたいな紹介が出来ないのよ。』

なるほど。九州ローカルヒーローフェスタでは福岡出身となってましたが、あれは特別Ver.だったんですね。
忍者になったきっかけは?

『忍者の家に生まれたのできっかけも何も他の選択肢はなかったですね。運命だと思います。』

ツラくない?

『他の選択肢を考えた事がないので、これが私の当たり前です♪』
さやか6

さやかさんは山吹流忍術正統後継者との事ですが、それは山吹流のトップだと考えて良いんですか?

『いえ、いずれはそうなる可能性もありますが、今は父が頭領です。12の組をまとめる大役なので、今の私には無理ですね。ただ、山吹の忍術に関しては頭領から正統に後継しているのは私だけです。』

12の組、というのが出ましたが。

『私達が活動してる地域は、山吹流を含む12の流派が力を合わせて守ってるんです。山吹は龍組ですが、その他に、鼠組牛組虎組兎組蛇組馬組羊組猿組鳥組犬組猪組が活動してます。昔は争う事もありましたが、今はみんな仲間です。』
さやか3

たくさんの流派が争いを捨てて力を合わせてるからこそ、より広い地域の治安が守られてるワケですね。
さやかさんの家族構成を教え下さい。

『先ほど話に出た父と私の2人きりです。母の事は分かりません。生きてるのか死んでるのかどこにいるのか…父が教えてくれないんです。兄は数年前にイバラキに殺されました。』

ツラい記憶かもしれませんがまずそこを聞いてもいいですか?
イバラキ氏について教えて下さい。

『イバラキは元々12組の1つ、蛇組の頭領でした。蛇組は医学医療が得意な忍者の集まりで、イバラキもすぐれた術を持った上忍です。』

そのイバラキ氏が何故お兄さんを?

『イバラキは今でこそ幻龍イバラキ(荊鬼)を名乗っていますが、本来は荊木流の後継者です。荊木流は龍組の経験もある名門でした。龍組っていうのは12組のリーダーなんです。

荊木流はリーダーの龍組から蛇組に格下げされた?

『格下げじゃないんです!どの流派にどの組を割り振るかは10年に一度、頭領達の会議で決められるんですけど、龍組っていうのはその時点で総合力が高い流派が担当するんです。荊木流は医学技術に優れていたから蛇組に抜擢された…それをイバラキの奴は勘違いしてるんです!あいつは権力志向が強くて野心家で…!』

あ、あの…

『はっ!す、すみません…数年前の会議では組の移動はなくて、今期も山吹が龍、荊木が蛇って決まって…それで龍組に返り咲こうとしたイバラキは武力行使に出たんです。他の11組を敵に回して…その頃に幻龍組を名乗り始めたみたいです。』

単純に考えると11対1ですよね!?簡単に制圧出来たのでは?

『出来なかったんです!蛇組は隠密行動のスペシャリストですから…たくさんの仲間達が命を落としたけど、誰もイバラキの仕業だとは思わなかった…私のお兄ちゃんを除いては…』

お兄さん、山吹武尊(たける)さんですね。

『そうです。兄は忍びとしては優しい人だった…いつも温和だったし平和主義者だったからイバラキからは下に見られていたけど…でも忍術の腕は超一流でした。ホントは…兄が山吹の後継者になるハズでした。でも…イバラキの叛乱に気付いた兄は、1人でイバラキの屋敷に向かったんです。それが龍組の務めだと言って…』

たった1人でですか!?

『そこで何があったかは知りません…分かっているのは、兄がイバラキを討ち損ねた事…屋敷に火を放ち手傷を負わせた末に返り討ちにあった事…』

…そこで命を落とされたんですね…

『兄を殺したイバラキは兄になりすまして山吹の屋敷に戻りました…お兄ちゃんの着物、お兄ちゃんの刀で…あいつは今もそれを身に付けているんです!』

なりすませるほど顔が似てたんですか?

『全く似てないです!でも忍術で変装は基本中の基本だし、何よりイバラキの顔は、原型が分からないぐらい焼けただれていたの!兄が…負わせた傷です…』

その火傷の跡があるからイバラキは仮面をつけているんですね。

『騙された仲間達は次々に凶刃に倒れました…あいつは私も斬ろうとした…でも、頭領はすぐに正体に気付いた…そしてイバラキの左腕を斬り落としたんです。

なるほど…イバラキ氏はその火傷と左腕の事で山吹を逆恨みしているんですね。

ホントあったまくるでしょーっ!?自業自得だっつーの!!いつか絶っ…対お兄ちゃんの刀も奪い返してやるわ!』

…両者の確執が理解出来ました。
ではここで読者からの質問を…

『急に変わるのね。』
さやか5

スミマセン。え~、まず…
趣味はありますか?

『趣味?修業以外で?…あるかなぁ…あ、花を見るのは好きですね。』

好きな花は?

『やまぶき。』

次…ライバルはいますか?

『そうねぇ…虎組の雷牙かな。年は向こうの方が上だけど。「眠る虎の爪」は雷牙に教えてもらった技だし、「龍虎旋風斬」は2人で編み出した技なの。雷牙はお兄ちゃんの親友だったのよ。』

尊敬している人は?

『お兄ちゃん。』

得意な忍術は?

『全部!…って言いたいけど…好きなのは隠行系諜報系かな?動き回るよりもジッとして集中出来る方が好き。』

天井裏とか床下とか土の中に隠れてる方がツラそうですけどね…しかし、他人の話を盗み聞きするのが好きとは…やっぱり女の子は噂話が好きなんですね。

『それ偏見!』

スミマセン…じゃあスリーサイズを。

『それセクハラ!』

ぼ、僕が言ってるんじゃないですよ!お便りに書いてあるんですよ!

『誰!?こんな質問出したの…えぇと…肥後SHINOBIタカ丸さん…ちょっと!そんなトコ気にしないでもらえる!?』

最近ウエストがヤバいって噂ですが。

『あんたもぶっとばすわよ!』

し、質問変えましょう!
好きな食べ物は!?これは林檎姫さんからの質問です。

『好きなのは…果物かな。スイカ、梨、桃、葡萄、イチゴ、それにさくらんぼ!』

嫌いなものはありますか?

『カリフラワーと冬瓜は嫌い!…あ、好き嫌いしてちゃ強い忍者になれないから、良い子は好き嫌いしちゃダメよ!?』
さやか2

え…と…、さやかさんも、これからは頑張って食べるそうです。
修行時代の想い出なんかありましたら。

『今も修行の身だけどね。そうだなぁ…深い川の底で息を止めて演武する修行があるんだけど…お兄ちゃんと同じようにやってたら溺れちゃった事があったわ。お兄ちゃんはまるで魚みたいにずっと水の中で動けたのよ。集中して心を静めたら長い時間呼吸をしないでも動けるんだって。』

さやかさんが隠行が好きな理由が分かりましたよ。尊敬してる武尊氏のように心を静めて技に集中出来る忍者になりたいんですね。

『うん!』

好きな言葉や諺はありますか?

『まず、
「刃を心で制するのが忍び」
これは父から聞いた言葉ね。それから、
「人を憎む心は鉄の手裏剣のようなもの。相手を傷つける代わりに自分も冷たく重いものを抱える事になる。」
これはおにいちゃんがいつも言ってた。後は…
「疲れたのなら休め!頑張りたいのなら走れ!」


最後のは??

『中島美嘉の歌にあったの。』

ずるっ!!いきなり近代的ですねっ!
それでは最後に夢などありましたらお願いします。

『お兄ちゃんとの約束を果たす事。お兄ちゃんはみんなが笑ってくらせる世界が来る事を願ってたの。だから私はその夢を受け継いで頑張るわ!』

応援しています。頑張って下さい。
本日はありがとうございました。
さやか1
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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