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2011-08-25(Thu)

アクションへの道(260)

もちろん、そこまで自分を追い込んで、アイデアを絞り出してまで会社(代表)にサービスする必要はありません。

メンバーにそんな義務は課せられていないのですから。

しかしながら、

『あーでもないこーでもない』

と考える事は、自分の引き出しを広げる事になるのです。


『自分の引き出しを広げる』

その為に、

『逃げられない立場』

になったつもりで物事に対処してみてはいかがでしょう?

と、僕は若者達に提案してみたいのです。

逃げられないと言っても大層に考える必要はありません。

アトラクションチーム武装というちっぽけなチームの、ちっぽけな代表ぐらいの責任感で良いのです。

それだけでもずいぶん物の見方が変わると思いますよ。

ここまで書いてもまだ、

『なんで出来の悪い新人を教える為にそんな努力しなきゃいけないんだよ~』

と思っちゃうアナタ。

新人さんは分からなくて当たり前、出来なくて当たり前、モチベーションが低くて当たり前、

つまり出来が悪いのが普通なのです。

そして、出来が悪い後輩を上に引き上げてあげるのが先輩の役目なのです。

『出来が悪い』と言って後輩の指導を投げ出す先輩こそ

『出来の悪い先輩』

ですよ。

まぁそれはさておき、

『引き出しを広げる』

というのは後進の育成のみに役に立つものではありません。

ありとあらゆる事に役に立つのです。

引き出しを広げれば視野が広がります。

もちろん経験による知識、智慧が身につきます。

すると、直面する全ての物事に対し、

『あーしてみようこーしてみよう』

という意識が働くようになるのです。


つづく。
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2011-08-24(Wed)

アクションへの道(259)

人手不足からもクォリティーの低下からも逃げられないならどうするか?

そうならないように向かい合うしかありません。

新人が辞めないように頑張るしかありません。

新人が上手くなるように頑張るしかありません。

メンバー達は言うでしょう。

『無理ですよ』

『あいつやる気ないですもん』

『同じ事を何回言っても覚えないんですよ』

『ショーをナメてるんですよ』

これらの発言は、メンバーに『育てない』という選択肢が与えられているからこそ出るのです。

逃げ場がない代表は

『無理でも育てなきゃいけない』

『やる気がない奴を育てなきゃいけない』

『覚えが悪い奴を育てなきゃいけない』

『ショーをナメてる奴を育てなきゃいけない』

と言う事しか出来ないのです。

さぁ、ここからが重要。

代表は、やる気がない新人も育てなければならない。

だから、

『何故やる気がないのか』

を考えるのです。

いや、

『そもそも本当にやる気がないのか?』

という所から考えるのです。

もしやる気がないのなら、どうすればやる気が出るかを考えて対処する。

あれならどうだ、
あれで駄目ならこれならどうだ、
これで駄目なら次はどうする、と、
目的が達成されるまで、手を変え品を変えチャレンジするのです。

本当はやる気があるのにそう見えないだけだったら?

どうすればやる気が周りに伝わるか、を考えて対処する。

あーでもないこーでもない、あーしてみようこーしてみよう、と。

覚えが悪い新人に対しても同じです。

どうしたら覚えてもらえるのか、
自分の教え方に問題はないか、
考えて考えて、
あーでもないこーでもないとチャレンジするのです。
この

『あーでもない、こーでもない、
あーしてみよう、こーしてみよう』

こそが新しいアイデアを生むのです。

時間がかかりましたが、ようやく本題に辿り着きました。

『逃げなければ新しいアイデアが生まれる(可能性がある)』

というのはこの事なんですね。

今まで途中で諦めていた事、

そこから『諦める』という概念を取り去ると、極限までアイデアを絞らざるを得なくなるのです。


『なーんだ、
そんな簡単な事か』

と思われるかもしれませんが、これが出来ない人はかなり多いと思いますよ。

普通なら1手で諦める。

頑張ってる人でも2手~3手。

それで、

『ここまでやったんだからもういいだろう』

って思っちゃう。

その

『もういいだろう』

は、

『ここから先は、会社(代表)に責任を背負ってもらおう』

って事なんですね。

それは悪い事ではありません。

メンバーというのはそれをしてもいい立場にいるんです。

しかし、

『これを解決させるのが自分の仕事!』

と自分を追い込み、2手~3手、そして4手5手6手と突き詰めていく内に、今まで思い付かなかったアイデアが浮かんだりするんです。


つづく。
2011-08-23(Tue)

アクションへの道(258)

現在、アトラクションチーム武装のメンバー指導担当は代表である僕なんですが、

もし、

これから先、

運動が苦手な人や、態度が悪い人、

勘違いしてる人や、物覚えの悪い人、

気が合わない人や、やる気が感じられない人が来た時、

僕はどうするべきでしょうか?


どうするべきもこうするべきもありません。

『育てる』しかないのです。

かつて、メンバーの1人だった時のように、『育てる』か『育てない』か、なんて選択肢はないのです。


メンバーの1人という立場なら、人手不足になっても代表に対し、

『なんでメンバー募集しねぇんだよ~』

と文句でも言ってればいいワケです。

仕事数が減っても、

『もっと営業頑張れよ~』

なんて言ってればいいのです。

ショーのクォリティーが下がっても、

『ろくなメンバーがいねぇなぁ~』

と愚痴っていればいいのです。

これは、責任を負う必要のない『メンバー』だから言える事なんですね。

責任を負わなくていいから新人への指導も投げ出せるのです。

『いざとなれば代表がどうにかするだろう』

『どうにかするのが代表の仕事なんだし』

『どうにもならなかったら代表の責任だ』

そう言える立場にあるからこそ、『新人を育てない』という選択肢も持てるワケです。

実際どうにもならなかったら代表の責任だし、どうにかするのが代表の仕事なのです。

だからこそ代表は人手不足にならないようにメンバーを募集し、
ショーのクォリティーを下げないように指導をするワケです。

もし、自分が指導を辞めてメンバーが辞めてしまったら。

代表は責任を転嫁する事が出来ません。

自分が指導を辞めてショーのクォリティーが下がってしまったら。

誰のせいにも出来ません。

そのせいでクライアントさんから

『おいっ!6人編成のハズだろう!なんで今日は5人しか来てないんだ!?』

『なんなんだ今日のショーは!学芸会レベルじゃないか!それでもプロか!?』

なんてクレームが来ても言い逃れは出来ないのです。

『いやぁ~、最近入ってきたのが駄目な奴ばっかりで…根性ないからすぐに辞めちゃうんスよね~』

『でしょ~?今の連中は口ばっかりでろくに練習しないから全然上手くならないんスよ~』

代表として、こんな恥ずかしい言い訳は出来ないんです。

辞めさせてしまったのも、上達させられなかったのも全て自分の責任なんですから。

もちろんそれで仕事がなくなれば自分が一番苦しいワケです。


この、

誰にも責任を転嫁出来ない立場、

言い訳が出来ない立場の事を僕は、

『逃げられない』

と表現しているのです。


つづく。
2011-08-22(Mon)

アクションへの道(257)

人材が集まったら今度は教育が始まるのですが、多くの場合、新人メンバーを指導するのは先輩メンバーです。

『教育担当の社員さん』みたいな人がいる事務所もあるのかもしれませんが、僕の周りではあまり聞きません。

指導するメンバーのほとんどはアルバイトです。

つまり新人の教育がアルバイトに委ねられるのです。

これは上手くいってる時はいいんです。

得てしてアクターは『教えたがり』だったりするので、新人を自分色に染めるのが楽しかったりもしますし。

しかしそれは、あくまで『出来の良い新人さん』が相手の場合。

態度の悪い新人、
覚えの悪い新人、
運動能力の低い新人、
気が合わない新人、
やる気が見えない新人、

そんな相手にぶつかった場合、指導の意欲は一気に萎えてしまいます。

『あいつ、新人の癖に態度が悪い』
『何回やらせても出来ねぇんだよな』
『やる気がない奴にはいくら教えても無駄だよ』

そう言って指導を投げ出してしまいます。

これは仕方ありません。

メンバーには新人を教育する義務はないのですから。

教育担当という肩書きがあるワケでも、何かの手当てが付くワケでもありません。

出来の悪い新人に嫌な思いや苦労をさせられてまで所属事務所にサービスする必要はないのです。

メンバーが『出来の悪い新人さん』の指導を辞めたらどうなるか。

当然ながら技術力アップは見込めず、放り出された新人はいつまでも下手なままです。

下手なメンバーが増えればショーのクォリティーが下がります。

ショーの出来が悪くなれば仕事の依頼も少なくなるかもしれません。

先輩に相手にしてもらえない新人さんが辞めてしまうという可能性もあります。

そうするとメンバー数が減り、現場に対応出来なくなり、結果仕事が減るかもしれません。

ショーのクォリティーが原因でも、メンバー数が原因でも、仕事が減るのは会社にとって大きな痛手となります。

さてここで、

話の矛先を『会社』から『僕』に移してみましょう。

もちろん会社と僕では話の規模は大きく違いますが、内容に大した差はありません。

僕が率いる『アトラクションチーム武装』も、やはり頭数が必要で、その頭数は優秀なほど望ましい。

頭数が足りなければ仕事の依頼も受けられないし、メンバーが優秀でなければ依頼そのものが来なくなるからです。

しかし、待っていて優秀な人材が集まる可能性は限り無く低い。

やはり、来てくれた人材を逃さず、優秀なメンバーに育てるというのが現実的な対処法です。

※(武装では、これまで幸い優秀なメンバーや助っ人が集まってくれましたが、それは奇跡的な事なんです)


つづく。
2011-08-21(Sun)

アクションへの道(256)

自分には大きなターニングポイントが2回あったと思います。


1つは自分の傲慢が後輩との軋轢を生み、現場を干された2002年、

一生懸命に取り組んでいるのに仕事を干され、クビまで切られそうになるなんてなかなかありません。

これは当時の僕がどれだけ問題を抱えていたかという証明だと思います。

次が、武装を立ち上げた2007年、

これがなければ僕の考え方はずいぶん違っていたでしょうね。

この時に得た教訓、

これは『代表』という立場にならなければ(僕は)気付かなかった教訓です。

ショーチーム所属のアクターだった頃には特に考えなかったし、考えたとしても実践しなかった事です。

しかし、

もし、アクター時代にこういう考え方が出来たなら、

自分はもう少し成長出来たんじゃないかと、

そんな風に思うのです。

だから、

僕が『今』思う事を後輩達に伝えたい、と、

そう考えてしまうのです。

いつも長々とブログを書いてしまうのは、それが原因だったりもするのです。

僕が武装を立ち上げて、

代表になって気付いた事。

それは、

『逃げなければ新しいアイデアが生まれる(可能性がある)』

という事です。

この事についてしばらく書いていきたいと思います。

『逃げなければ新しいアイデアが生まれる(可能性がある)』

僕がそう思ったのは、

『代表』は『逃げられない立場』だ

と気付いてからです。

僕が『逃げられない』と実感したエピソードの一例をあげてみましょう。

一番逃げられないと思ったのは、

『メンバーへの指導』

に関する事ですね。

2002年、仕事を干された時に気付いたのは、

『人を指導する為にはまず相手を認めなくちゃいけない』

って事と、

『褒めない者には叱る権利はない』

って事でしたが、これはすごく当たり前で、わざわざ代表にならなくとも気付く事です。

30歳になるまで気付かなかった僕がおかしいのです。
(でも気付かず指導に当たっている人もけっこういるんですよ)

では『代表』として指導する場合の

『逃げられない事』

とは何なのか。

ショーのメンバーって、色んな人が集まるんですよ。
TVキャラクターを扱うチームだと繁忙期には100人を越すアクターが動く事もあって、とにかく頭数が必要なんです。

だからアクター希望者は基本的に採用する事になります。

年齢や病気、怪我、その他特別な要因がなければ

『じゃ、とりあえずやってもらいますか』

ってなるんです。

その結果、色んなタイプが集まる事になります。

動ける人、運動が苦手な人、社交的な人、付き合い下手な人、偉そうな奴、勘違いしてる奴、ただのヒーローオタク…

キャラクターショーチームは、

『いかに良い人材を採用するか』

ではなくて、

『入ってきた人材をいかに育てるか』

に最も力を入れていると言っても過言ではないのです。


つづく。
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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