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2011-01-02(Sun)

アクションへの道(140)

前回の

『1998年のカウントダウン』

シリーズで、戦闘員役の後輩が先輩のムチャ振りに応えようとして腰骨をやっちまったって話を書きましたが…

先日、そのムチャ振りした内の1人、S君が電話をくれました。

『…彼が腰をやったのは自分達のせいです…スミマセン…』


S君はこのブログを読んでくれているのです。

きっと後輩を怪我させてしまったという思いを抱いていたのでしょう。

いやいや、あれは誰のせいでもないから!

普段落っこちの練習なんかしてないのにショーでやらせる会社が悪いんだから!

でも、そうやってわざわざ連絡もらったりすると、一緒にショーをやってた日々が本当に『宝物』に思えてくるよ。

怪我したアイツには悪いけどさ(笑)
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2010-12-31(Fri)

アクションへの道(139)

関係者との長い長い撮影も終わり我々はひと休み…

もしかしたらカウントダウンの時に出るかも…と言われたので待機です。

でも結局出ない事になって…

『そうだ!カウントダウンの瞬間に、ゲネプロで腰骨をやっちまったアイツに電話しようぜ!』

なんて話になり…

年明けに電話。

『…もしもし』

『おぉっ!明けましておめでとう!』

『…おめでとうございます』

『そっちはどう?』

『…寝たきりですけど…』

『そう!こっちは楽しいぜぇ~!!』


…最低の先輩達です(僕を含む)。

こんな感じの、本当に想い出深いカウントダウンの現場でした。


…あ、この現場で一つ…

殺陣のリハーサルを見たディレクターさんから

『速すぎて何をやってるか分かりづらい』

と言われたんです。

でもまだまだ動きたい盛りの我々は

『何の技をやってるかをいちいち分からせる必要はないんだ』

『目が追いつかないぐらいのハイスピードアクションを見せたくてやってるんだ』

なんて言って指示を聞かなかったんです。

今思えば、観客の事を何も考えてないなぁ~、思い上がってたなぁ~、って反省です。

後々、ではあるんですが、『演者がやりたい事』と『観客が観たいもの』は違うんだよなぁ~、って事を考えさせられた現場でした。
2010-12-31(Fri)

アクションへの道(138)

キャラクターとダンサーさん達によるパフォーマンスは本当に『プロフェッショナル』って感じで感動しまくりでした。

以降、何度ビデオを見返したか分かりません。

そんな華やかなダンスの中で突然、

ドド~ンッ!!

と爆発音が響き会場は暗転。

『ハッハッハッハ…今からこの会場は…』

どこからともなく悪の首領の声が聞こえます。

非難するキャラクター達。
おびえて逃げ遅れるダンサーさん達。

『戦闘員!ゆけっ!』

おなじみ黒覆面の戦闘員が会場を遅い、一人のダンサーさんを捕まえます。

そこに怪人があらわれて、会場の支配を宣言します。

しかし!

目がくらむほどのライトに照らされて!
『力と技』を受け継いだ赤い仮面のあのヒーローが登場!

予期せぬヒーローの登場に会場は大きなどよめき。

さらに

『待てぇい!…変…身ッ!』

と癖のある台詞回しで、赤いマフラーのあのヒーロー(僕)が5mの足場に登場!

そこから落とされる戦闘員(K氏)に、そしてそれを追って宙返りで飛び降りるヒーローにものすごい歓声が!

それからアクションを繰り広げ、大盛り上がりの中でショーは終了…

ところが、この国民的ヒーローの人気を知ったのはここからで、ステージ裏で関係者の撮影責めにあったのです。

やっぱりみんなにとって憧れのヒーローなんですね~。


~つづく~
2010-12-31(Fri)

アクションへの道(137)

ゲネプロで腰骨ボキッ!っとなった後輩は、亀と同じぐらいのスピードで帰って行きました。

可哀想に。

不甲斐ない先輩達が調子に乗って色々と要求しなければ無事に終われたものを…

まぁみんながビビるのも分かるんですけどね。

5mぐらい、って書きましたが、実際何mだったのかは分かりません。

5mより低い事はなかったでしょう。

いま記憶を反芻してみても…

足場に立って覗いた景色は10mぐらいの感覚がありますもん。

マットちっちぇ~っ!みたいな。

とにかく怪我人の代役を見つけなければ…

と思っていたらすぐに見つかりました。

僕の3つ年下で、10ヶ月ぐらい後輩のK氏です。

K氏は器用な男で、落っこちも本番当日の練習で

ひょい

っとやってしまいました。

さてさて本番…

会場にはびっくりするぐらいお客さんがいて異常なハイテンション!
(市長挨拶の際にも若者達から『市長~ッ!市長~ッ!』と市長コールが起きていた)

いくつかのステージがあったのですが、僕らが待機しているステージではキャラクターのダンスがメインでした。

正直なところ、それまでの僕は

『キャラクターのダンスって何が楽しいの!?』

なんて思ってたんですが…

考え方が180°変わりましたね。

最高のエンターテイメントでした♪


~つづく~
2010-12-30(Thu)

アクションへの道(136)

腰骨ボキッ!…って、
何でそんな事になったのかというと…

このショーでは5mぐらいからの落っこち&飛び降りがあったんです。

高さ5mの足場にヒーロー(僕)が登場。
ポーズを決めます。

そこに戦闘員が襲いかかりますが、やられて落ちていきます。

それを追いかけてヒーローは宙返りで飛び降ります。

そんなシーンがあったのです。

僕はまぁいいとして、問題は戦闘員です。

『誰が戦闘員に入るか!?』

それがなかなか決まらなかったのです。

メンバーは選りすぐりだったのですが、いかんせん落っこち経験がない!

僕らが普段やるようなショーでは落っこちや飛び降りなんて滅多にないのです。

とりあえず、当時トップを張っていたメンバー達が順番に足場に登ってみます。

そして恐る恐る下を覗き込んで…

黙って降りてきます…

結局キャリア半年の若手が落ちる事になりました。

この若手は落っこちの練習をした事があったのです。

『えーっ!?自分っスか!?』

『行ける!オマエなら行ける!!試しに落ちてみよう!』

自分達は行こうとしないくせに、先輩達は好き勝手に言っています。

後輩は試しに落ちてみました。

上手い事落ちました。

それを見た先輩達は

『おっ!上手い!』

『次はもっともがきながら落ちよう!』

『ギリギリまで頭を残して!』

と、どんどん要求をエスカレートさせていきます。

そうやってハードルを上げ続けた結果…


腰骨ボキッ!!

だったのです…


~つづく~
プロフィール

武装代表・内野

Author:武装代表・内野
福岡・久留米を中心に、九州全域で活動している『アトラクションチーム武装』の代表です。

1972年生まれ。
1990年にキャラクターショーの世界に入り現在に至る。

2007年に武装を設立。

武装の活動内容は殺陣教室、殺陣指導、オリジナルキャラクターショー等。

現在は関西コレクションエンターテイメント福岡校さんでのアクションレッスン講師もやらせてもらってます。

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