2010-10-28(Thu)
僕とS氏があまりにも仲良くしているので、
『結局は仲良し同士ツルんでるだけだろ』
なんて思う人もいたようですが僕の中では大違いで、ショーに関して
『道は違えど同じ目的を共有している』
と思ったからこその付き合いだったワケです。
(S氏がどう考えていたかは分かりませんが)
当時のリーダーはストイックかつ孤高の男だったので、そんな僕らを苦々しく思っていたかもしれません。
チーム内になんとなく
『リーダー派』
『S氏派』
といった勢力分布図が出来ていったのです。
(それはこの年に始まった事ではなく数年前からそうなりつつあった)
僕はリーダーの求めるショーを見ながら、
『確かに完成度は高いけど、そこまでストイックになっちゃったらエンターテイメントとしてどうなの??』
なんて考えてたもので、リーダーとはよく衝突していました。
本当はそこで
『もっと娯楽性を入れた方がいいよ~』
って言ってあげられたら良かったんでしょうけど、なにしろ器の小ささには定評のある僕なのでそんな事はしませんでした。
おそらくリーダーもそれを受け入れる余裕はなかったでしょうけどね。
彼は1人でチームを支えようと一生懸命だったので。
言うなればこの時の対立は
『ストイック派』
『エンターテイメント派』
の対立だったのかもしれません。
2010-10-27(Wed)
S氏と僕はほぼ同期。
彼の方が3ヶ月ぐらい遅いのかな?
年齢は僕の2つぐらい下…のハズ…
出会った時、僕は19歳で、チームの雰囲気になかなか馴染めず、なんとか仲間になろうと頑張って浮きまくってました(笑)
S氏も雰囲気に馴染めず(独特の空気があるんですよ)、いつ辞めようかとそればかり考えてたようです。
そんな時に、仲間に入ろうとカラ回りしてる僕を見て
『あらら…』
と思ってたみたいです。
S氏はというと、僕と違って浮くどころか先輩達に可愛がられていました。
でももしかしたら彼も無理して先輩方に合わせていて、少し疲れてたのかもしれません。
気を遣わなくて良さそうな僕は付き合い易かったんだろうと思います。
彼は僕と違って(こればっかり)運動能力が高く、バク転バク宙もやれば蹴り技も得意で、力強くスピード感のあるアクションをする人でした。
技が苦手で、演技で何とか上手く見せようとしている僕とは対照的だったので仲良く出来たのかもしれません。
似たスタイルだったらライバル意識が強くなり過ぎて関係が変わっていたかもしれませんもんね。
僕らは時間があれば道場に集まり、色々話したり練習したりしていました。
当時はとにかく練習していた記憶があります。
『この技ってどんな風にやってる?』
『俺はこうだねぇ』
『なるほど、それもいいね。ちょっと教えて』
みたいな事を繰り返し、似た部分、違う部分を理解し合っていたのかもしれません(いま思えば、ですが)。
この時期に相手のキャラを確認したからこそ、後々
『俺はこんな感じでやるからそっちはそんな感じで』
みたいにアクションの振り分けが出来たり、
『あいつはきっとこうするな、じゃあ俺はこうしよう』
みたいなイメージトレーニングが出来たんだと思います。
2010-10-26(Tue)
そうやってS氏と共に作り上げていったショーなんですが…
あ、
S氏以外のメンバーが青に入る事もあったんですけど、やっぱり気持ちの入り方が違いましたね。
技術の問題ではなく僕の気持ちの問題だと思いますが。
これってアテ書きのデメリットですかねぇ?
そんなS氏は僕とほぼ同期。
彼がいたから今の僕がある、と言っても過言ではありません。
共に練習し、共にショーを作り、時にはケンカする事もありました。
この時期(1995年)にもそれは幾度かあり、僕の記憶に強く残っているのは長崎県のO村商店街でのショー。
この時はS氏が青、僕が怪人だったのですが、お互い口もきかずに一日過ごした事を思い出します。
2010-10-25(Mon)
新しく作ったショーパッケージは…
正直…
正直、面白かったなぁ。
俺の台本は当時から
『台詞多すぎ』
『設定細かすぎ』
『テレビじゃないんだから…』
『キャラクターショーはもっと分かりやすくさ…』
なんて言われてましたが…
『台詞が少ない、
特にストーリーのない、
分かりやす~いショーは、
本当に子供が望んだものですかぁ??』
って気持ちがあって、常に自分流を貫いてました。
だって子供ってそんなに単純じゃないもの。
それに、いかにも子供向けなショーをやってたら、一緒に観てる親が
『子供向けだから、まぁこんなもんだろうね。』
なんて思いそうじゃない?
『勧善懲悪ストーリー』
って耳当たりはいいけど、結局中身がないものがほとんどなんだよね。
この主張はしょっちゅう書いてるからいいや。
このパッケージはほぼアテ書き(どの役を誰が演るか想定して書く事)で、
青…S氏
緑…僕
怪人…吉田にいやん
のつもりだったので、実際にショーをやってみた所、感情移入がハンパなかった。
青が
『もう自分の身体を取り返すのは諦める…』
と言えば本気で
『バカヤロウ!!』
と思ったし、
最終的に青が身体を取り戻した時には心の底から喜べました。
自分の作品に酔ってるだけかもしれませんけどね。
でもやっぱり、自分の燃え(萌えではない)ポイントを入れるのは大事です。
その燃えが必要か自己満足かは観客が決める事ですしね。
ちなみに怪人=吉田にいやんにした理由は…
普段のにいやんは(体型的に)怪人ばかりでしたが、ヒーローの動きもピカイチだったから♪
吉田にいやんは本当にすごい先輩なんだぜ!
2010-10-24(Sun)
さてさて1995年、
僕が3人組メタルヒーローに入ってた事は前回書きましたが、
この年の後半、そのメタルヒーローショーのパッケージ用台本を担当しました。
このヒーローは主人公(青)、パワーキャラ(緑)、女性キャラ(赤)で構成されていました。
主人公の青には僕の同期のS氏が入る事が多くて、彼は戦隊のレッドにもよく入ってたんですが…
台本の執筆前に彼が僕に言ったんです。
『俺も久しぶりに悪役演りてぇよ!』
…と。
しかし彼には青を演ってもらわねばなりません。
ヒーローの中の1人を演じる事はわりと容易いのですが、主人公としてピンを張るのは誰にでもは出来ないのです。
仕方ない。
定番中の定番だけど、
『ヒーローと怪人の身体が入れ替わるストーリー』
に決定だ!
中身は変わらないのに外見のせいで迫害されるヒーロー。
外見が変わっても変わらないヒーロー同士の友情。
元の身体に戻れなくても敵(自分の姿の!)を倒そうとする使命感。
そういったものを織り込んだシリアスストーリーが出来るぜ!
僕は大筋が出来ると執筆は早いのです。
台詞もすぐに浮かんできますし。
…で、一応カタチになった所でみんなに読んでもらいました。
そこで当時のリーダー、ぽっくんから2つの意見が。
まず1つ目。
『オチがさぁ、けっこうありがちやん?
もっと意表を突いた…
誰にも思いもよらないようなどんでん返しを…』
う~ん…
考えてみるけど、誰も思いつかないものは俺にも思いつかないぜ?
俺は凡人だから…
2つ目。
『もっとハラハラドキドキが欲しいねぇ。
元に戻る為のタイムリミットを設定してみるってのは?』
!!!
ぽっくん!それだ!!
いただき!!
たまには(失礼)いいアイデア出すじゃないか~。
さっそくその設定を書き加えるよ~♪
サラサラサラのサラ。
ほ~ら出来上がり!
緊張感が増したし、その分元に戻った時のカタルシスがあるぜ!
このショーを演るのが楽しみだぁ!!